「イッテQ」vs.「ポツンと」の戦い、勝敗の鍵を握るのは“クドカン”と“高齢者”

「イッテQ」vs.「ポツンと」の戦い、勝敗の鍵を握るのは“クドカン”と“高齢者”

「ポツンと一軒家」司会の所ジョージ

■「ポツンと一軒家」は“終活”番組!?


 スポニチアネックス(電子版)は2月26日、「テレ朝、日曜夜に手応え 『ポツンと一軒家』がイッテQ超えで日テレ一強に待った」を掲載した。

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 大きな反響があったようで、この記事をご覧になった方も多いかもしれない。テレビ朝日系列の「ポツンと一軒家」が、日本テレビ系列の「世界の果てまでイッテQ!」の視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)を上回ったという内容だ。

 2月24日の視聴率は、「一軒家」が16.4%、「イッテQ!」が16.3%と、その差は0.1%。まさに僅差だった。

 わずか0.1%とはいえ、日テレの看板番組を打ち破った大金星なのは紛れもない事実。念のため言っておくと、両番組とも毎週日曜の午後7時58分から午後8時54分まで放送されている。

 民放キー局の関係者は、「テレ朝さんのはしゃぎっぷりは、相当なものでした。よほど嬉しかったんでしょうね」と振り返る。

「もう、ここぞとばかりにプレスリリースの雨あられですよ。新聞や雑誌だけでなく、ネットメディアにも“号外”のように送りつけ、テレ朝が日テレの看板番組に視聴率で勝利したことを大宣伝していました」

「ポツンと一軒家」は大阪の朝日放送テレビが制作。もともとは、2017年の1月から9月まで放送されていた、「人生で大事なことは○○から学んだ」の1コーナーとして放送されていた。

 ところが「人生で大事なことが〜」が終了すると、このコーナーだけを17年10月から不定期特番として放送を開始する。

 最初は午後6時や午後6時半から放送を開始するなどの試行錯誤を経て、18年10月からレギュラー番組に昇格したという異例の“経歴”を持つ。

「僻地に1人で住んでおられる方にスポットを当てるわけですから、登場するのは高齢者が多くなってしまうのが道理です。ご覧になった方なら、『“終活”について考えさせられることが、少なくない番組』という見方をする視聴者も多いと思います。実際、終活が裏テーマということから高齢の視聴者が支持しており、視聴率が安定していることでも知られます」(同・関係者)


■カギを握るのは NHK?


 この関係者が、「ポツンと一軒家」の「視聴率成分(視聴者の年齢層)」を調査したレポートに目を通したところ、かなりの衝撃を受けたという。

「視聴者の大半が、65歳以上という結果だったのです。ある程度は予測していましたが、『まさか、ここまでお年寄りの割合が高いのか』とびっくりしました。一方の『イッテQ!』は、日曜夜の番組に相応しく、視聴者は全年齢層の男女にまんべんなく分布しています。つまり、『日曜の夜に高齢者だけをターゲットにした番組』を制作しても、ちゃんと視聴率が取れるということです。現在の日本は、そこまで高齢化社会に突入したのだと、再認識させられました」(同・関係者)

 日テレに比べるとテレ朝は、高齢者層の評価が高い番組が多いという。この関係者は「実際に高齢者を意識して番組の制作・編成を行っているのは間違いありません」と話す。

「『ポツンと一軒家』を見ることがあれば、演出のテンポに注意してほしいですね。一般的な民放の番組より、ゆっくりとしていることが分かると思います。まさに高齢者にとって、快適なスピードになっているんです」

 ところが、この関係者が「イッテQ!」の視聴率を過去に遡って調べてみると、興味深いことに気づいたという。

「ヤラセ疑惑が話題になりましたが、実際のところ『イッテQ!』の視聴率は低下していないのです。それでは、どの番組で視聴率が下がっているのか調べていると、『はっ』と気づきました。NHKの大河ドラマ『いだてん』(脚本・宮藤官九郎)の視聴率が低迷しています。どうやら、NHKからテレ朝にチャンネルを変えた人が、かなりいたようですね」

 日テレとテレ朝が激しい視聴率争いを繰り広げているのはご存知の通りだが、勝敗の鍵をNHKが握るという、極めて珍しい事態になっているのだ。

「『いだてん』の低視聴率が下がれば下がるほど『ポツンと一軒家』には有利で、日テレの視聴率三冠王が揺らぐ事態になると見ています。逆に『いだてん』のテコ入れが成功して視聴率が戻れば、日テレは今まで通り安泰というわけです」(同・関係者)

週刊新潮WEB取材班

2019年3月10日 掲載

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