テレ東「池の水ぜんぶ抜く」が失速 飽きられたのか、晩ご飯時に見る番組じゃないのか

テレビ東京「池の水ぜんぶ抜く」が失速 飽きられたのか、晩ご飯時に適さないのか

記事まとめ

  • 3月24日放送のテレビ東京「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」の視聴率は6.7%だった
  • “テレ東らしさ”を体現し2桁の視聴率を誇った人気番組も飽きられたか、という見方も
  • ロンドンブーツ1号2号の田村淳、芦田愛菜、AKB48、ピカチュウらが参戦した回は13.5%

テレ東「池の水ぜんぶ抜く」が失速 飽きられたのか、晩ご飯時に見る番組じゃないのか

テレ東「池の水ぜんぶ抜く」が失速 飽きられたのか、晩ご飯時に見る番組じゃないのか

「池の水ぜんぶ抜く」公式サイトより

 3月24日に放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」の視聴率は6.7%(ビデオリサーチ調べ:関東地区、以下同じ)だった。

 その昔、“番外地”と呼ばれた「東京12チャンネル」の時代ならいざ知らず、“テレ東らしさ”を体現し、2桁の視聴率を誇った人気番組も、とうとう飽きられた?

 もちろん、テレ東の小孫茂社長は「飽きられたとは言えない」ときっぱり否定するのだが――。

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「池の水ぜんぶ抜く」は、その名の通り、各地にある池や沼などの水をポンプで抜き、水質の改善や生態系を破壊する外来生物の駆除などを図るというドキュメントバラエティ番組だ。

 いわゆる池の“掻い掘り”であり、実行するとなれば、膨大な手間も労力もかかるであろうことは容易に想像がつく。そのため、他局はやろうとはしない。掻い掘りは、東京の井の頭公園でも数年ごとに行われており、それを放送したとしても、情報番組の街ネタ止まりだ。しかし、それだけで番組を作ってしまおうというところが、“テレ東らしさ”と言われていた。

 通常なら視聴率5〜6%と言われる「日曜ビッグバラエティ」の中で不定期放送として始まったが、17年1月15日に第1弾が放送されると8.3%を獲得。第2弾(同年4月23日)8.1%、第3弾(同年6月25日)9.7%、第4弾(同年9月3日)11.8%、第5弾(同年11月26日)12.8%、そして18年の1月2日に放送された第6弾の3時間スペシャルでは13.5%と最高視聴率を叩き出した。他局プロデューサーは言う。

「まさに“うなぎ上り”という表現がピッタリでしたね。13.5%には驚きましたよ。同時間帯の1位は、『夢対決!とんねるずのスポーツ王は俺だ!スペシャル』(テレビ朝日系)で13.6%。わずか0.1ポイントの差だったんですから。ロンブー淳のガチンコぶりや、芦田愛菜、AKB48、ピカチュウなど意外なゲストが参戦していたので視聴者の興味も引いた。ただ、よく続くなあ、とは思ってましたよ。正月特番では、奈良の卑弥呼の墓とも伝えられる箸墓(はしはか)古墳の側の池の水を抜くと予告。『出るのはお宝か、それとも未知なる生物か』とか『約1700年前のお宝が眠る』などと古墳を掘っちゃいそうな勢いで煽っていただけに、文化庁などから横やりが入ってロケ寸前で中止になったのは残念でしたけどね。それが宣伝効果となって、13.5%までいったのかもしれません」

 第7弾(18年3月11日)では9.1%に落ちた。加えて、岐阜県のトンボ池の水を抜いたところ、在来魚が大量死していたことが報じられる。準備不足が原因とされ、編成局長が反省の弁を述べる事態になった。

 そして、翌4月放送の第8弾から、月1回のレギュラー放送となる。視聴率は8〜9%と落ち着くが、第15弾(18年12月18日)で5.2%まで落ち込む。最低の数字だった。


■今年に入って急落


「今年の正月2日に第16弾となる特番が放送されましたが、視聴率は11.1%。昨年の勢いはなかったですね。そして第17弾(19年2月3日)7.2%、第18弾(同年3月24日)6.7%と失速したのです。テレ東の小孫茂社長は『飽きられたわけではない』と言っていますけど……」

 小孫社長の発言は、3月28日に行われた定例会見でのことだった。業界記者は言う。

「テレ東は今年、1月から3月までの全体の視聴率も落ち気味で、『前年より低いところに歯止めがかからない状態で推移している』、『視聴率が振るわない現状で、営業はぎりぎりのところで持ちこたえている状態』と言っていました」

 そこに「池の水」が飽きられたのではないか、という質問も出たという。

「しかし、社長は認めませんでした。『関東で数字は落ちているが、ローカルや系列局の数字はそうなっていない。番組もよく売れている』と言うのです。説明のために例として挙げたのが、94年から続く『開運!なんでも鑑定団』でした。『フォーマットもずっと変わっていないし、再放送の視聴率もいいし、番販(註:番組販売)もいい』と。『池の水』もそれと同じと言うんです」(同・業界記者)

 前出の他局プロデューサーが首をひねる。

「『鑑定団』とは違いますよ。『フォーマットは変わっていない』とは言っても、『鑑定団』は毎回、出て来る“お宝”が、ニセ物のこともあればニュースになるような国宝級のものまである。一方、『池の水』はといえば、水を抜いたら出てくるものはみんな同じ。雷魚、ブルーギル、カミツキガメ、ブラックバス……ばっかりで、しかも見た目が可愛くない。絵面が良くない。そして池の底はといえば、ヘドロばかり。そもそもそういう番組ではあるのですが、ちょっと汚くて、ご飯時に見るものではないですよ」

 さらに先日の第18弾では、水すら抜かず、地面を掘ってゴミが出た。

「大トリの企画が“藤原鎌足の子孫に受け継がれるお宝伝説・刀と巨大壷を探せ”では85代目という藤原家の末裔の自宅の庭を掘っていました。わざわざ最後に持ってきたから何かしら出るのかと思ったら、ボールとか古タイヤといったゴミですからね。ようやく大量の瓦が出てきたと思ったら、“隣に建っていた蔵の瓦を3年前に埋めたのを思い出した”だって。『水曜スペシャル』だってやりませんよ、そんなオチ。期待した自分がバカだったと思った視聴者も少なくなかったはずです」(同・他局プロデューサー)

 うーん、昔のテレ東に逆戻り?

週刊新潮WEB取材班

2019年4月6日 掲載

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