太川&蛭子の「バス旅」が復活 視聴率5.2%というビミョーな数字になったワケ

太川&蛭子の「バス旅」が復活 視聴率5.2%というビミョーな数字になったワケ

太川&蛭子の「バス旅」が復活

 いわゆる“テレ東らしさ”の象徴と言われた太川陽介(60)と蛭子能収(71)による「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」を覚えている方も多いだろう。07年〜17年まで「土曜スペシャル」枠で年に数回放送され、視聴率10%以上を獲得、15%超えも記録した人気番組である。ローカルバスといういかにもテレ東的な企画はもちろんだが、几帳面な太川と何かとボヤく蛭子……の掛け合い(?)が人気で、ついには海外ロケの劇場版まで制作されたほどだった。

 それが5月16日(18:55〜20:54)、「東北横断!ローカル路線バス乗り継ぎの旅」として突然復活を果たしたのだ。もっとも、視聴率は5.2%で、往時の勢いは取り戻せなかった。他局プロデューサーは、「テレ東には、言うに言われぬワケがある」と解説する。

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 今回の“バス旅”は4月18日にスタートした「太川蛭子の旅バラ」(テレ東・毎週木曜・18:55〜)という枠で放送された。先のプロデューサーが解説する。

「そもそもこれは、バスではなく、ローカル鉄道版として始まった枠です。バス旅が終了し、昨年(18年)9月から特番として何度か放送し、この4月からレギュラー化。バス旅の頃は、『池の水ぜんぶ抜く』などの企画も当たり、G帯(19時〜22時)でフジやTBSを抜くこともあったが、最近は民放最下位の、昔のテレ東に。2人のレギュラー化が発表されたときも、やはり太川・蛭子コンビに頼るしかない、と言われたものです。ところが、新番組はフタを開ければ、初回は6.0%、2回目は3.2%にまで低迷。そして3回目には資金稼ぎのために競艇に行き、ギャンブル好きの蛭子さんに舟券を買わせるという旅番組とは思えぬ異例の企画でした。その放送前日に発表されたのが、今回のバス旅復活です。もはや、鉄道では数字が取れないと思ったのだと思います」

 満を持しての復活。しかし、結果は5.2%だったというわけだ。

「今回まずかったのは、放送枠が『土曜スペシャル』ではなく、平日の“鉄道枠”だったこと。鉄道の旅は、ゴールするまでに一定の旅の資金を集め、締め切り時間までにゴール駅にたどり着けば成功というルールで、3泊4日で目的地にゴールできればOKという単純明快なバス旅と比べてわかりにくかった。人気を落とした枠に、今さらバス旅を復活させても無理がありますからね」


■現場の掟


 なぜ、平日の“鉄道枠”で放送したのか。

「太川・蛭子のバス旅は“もう行くところがなくなった”と終了宣言もしたわけですし、その後、17年3月からは田中要次(55)と作家の羽田圭介(33)による新シリーズ『ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z』が、いまも放送されています。おまけに『バス旅Z』では太川がナレーションを務めています。新コンビが放送中の枠で、太川&蛭子のコンビで復活というのは、制作現場の掟としてあり得ません」

 ちなみに「バス旅Z」の視聴率は、7〜8%とまずまずの数字。

「とはいえ、太川・蛭子コンビのようにDVDは発売されていませんし、映画化なんてこともないでしょう。だからといって無下にはできない。そこで、あくまで『太川蛭子の旅バラ』内での新企画扱いにしたのでしょう。ただし、それゆえ大宣伝もできなかったわけです。記者会見は太川ひとりでやっていましたが、スポーツ紙もベタ記事扱い。放送当日の昼には、太川・蛭子コンビのバス旅再放送があり、ラテ欄には“今夜、太川蛭子が新・バス旅はじめます!”と紹介されていましたけどね。平日昼は各局がワイドショーで鎬(しのぎ)を削っている時間です。大した効果はなかったと思います。効果的な番宣といえば、帯の生番組や人気番組へ出演して告知するわけですが、テレ東としてもさすがにそこまでやれなかったということでしょう」

 田中&羽田の新コンビに忖度して、番組宣伝もままならなかったというわけだ。5.2%も仕方なしというわけか――。

「確かに微妙な数字ですが、今のテレ東にとっては決して悪くはありません。やはり電車よりバス!という確信が得られたと思います。“新・バス旅はじめます!”と宣言したくらいなので、今後、田中・羽田コンビと共存していくと思います。ただ問題は、太川・蛭子コンビによる今回のバス旅は、かつてのように3泊4日ではなく、1泊2日で1万円までのタクシーが利用できるというルールに変更されているということです。週一のレギュラーで毎回1泊2日のロケはキツい。果たしていつまで続けられるか……」

 前途は多難のようで。

週刊新潮WEB取材班

2019年5月23日 掲載

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