「なつぞら」は東京・新宿編に移って失速ぎみ、北海道・十勝編とどこが違うのか

 朝ドラ「なつぞら」(NHK総合)は、広瀬すず(20)演じる奥原なつが、いよいよアニメーターになる夢を叶えるべく北海道・十勝から上京。登場人物もガラッと様変わりして、新たな展開となったのだが……どういうわけか視聴率は20%を割る日も出て失速ぎみ。清々しかった十勝の青空もなく、これじゃ梅雨ぞら?

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 記念すべき朝ドラ100作目となる「なつぞら」は、広瀬すずのほかに、歴代のヒロインを次々と登場させるなど、“絶対に失敗しない”という気合いを感じさせるキャスティングである。第1話の視聴率は22・8%(ビデオリサーチ調べ:関東地区、以下同じ)、15話では23・6%を記録するなど上々のスタートを切った。なつの子役時代を演じた粟野咲莉(8)や、頑固ながらも心根の優しい祖父・草刈正雄(66)の演技も評判となって、22〜23%と安定した数字を取っていたのだが、ここへ来てなぜか微妙に視聴率が落ち始めた。

 民放プロデューサーが語る。

「視聴率が下がりがちなゴールデンウイークの期間を除き、『なつぞら』が20%を割ったのは、今のところ東京・新宿編が始まった第8週の5月25日(土)だけで、19・9%でした。まあ20%割れと言っても、誤差のような数字ですし、これだけ取れていれば十分かもしれません。ただ気になるのは、この週は5月20日(月)の放送で送別会が開かれて十勝の家族らと別れ、翌日の放送で、ついに上京。今後、登場する新キャストたちの顔見せと言ってもいい週にもかかわらず、この数字じゃ先行き不安ですね」

 ちなみにこれまでの展開は、両親を戦争で亡くしたなつが、終戦翌年に9歳で父の戦友に引き取られ、兄妹と別れて北海道・十勝に移り住む。十勝では牧場を営む頑固者の祖父・柴田泰樹(草刈正雄)と娘夫婦(松嶋菜々子[45]と藤木直人[46])、その子供たちとともにすくすくと成長する姿が描かれた。なつのイケメン同級生の吉沢亮(25)や、舞台が北海道だけに人気劇団TEAM NACSから安田顕(45)、戸次重幸(45)、音尾琢真(43)の3人が登場し、高畑淳子(64)や仙道敦子(49)、さらに朝ドラの金字塔『おしん』で知られる小林綾子(46)も出演するなど豪華キャストであった。なつの送別会には、これら出演陣が勢ぞろいし、吉沢はなつに告白したり、TEAM NACSの3人が酒を酌み交わすシーンも盛り込まれるなど大サービスだった。


■朝の清々しさがなくなった


「加えて、背景の北の大地が見事にマッチし、視聴者は出勤前の一時を清々しく過ごすことができた。ところが、舞台が東京に移ると一転。時代設定は昭和31年で、まだまだ街も汚いことはわかりますが、ゴミゴミしているだけで何だか活気を感じないんですね。『純ちゃんの応援歌』(1988〜1989年)以来、31年ぶりに朝ドラに出演すると話題になった山口智子(54)もあまり魅力的に見えないし、再会したなつの兄(岡田将生[29])の早とちりな人柄も上滑りに見えてしまいます」(同)

 20%を割った25日の放送は、まさにこの2人が主役の回だった。なつと同じように、兄も東京で苦労して生き抜いてきたことが明かされたのだが、

「人気ダンサーだった頃の山口のダンスも披露されましたが、なんだか安っぽいんです。東京編では他に歌手役の戸田恵子(61)、女優役の鈴木杏樹(49)、ベーカリーカフェの“マダム”比嘉愛未(32)など、こちらも豪華なのですが、失礼ながら、若々しさがありません。北海道・十勝編とは打って変わって勢いがなくなったように思えます」(同)

 5月27日からの第9週も、21・4%、20・6%、20・8%、21・2%、20・1%、20.5%と、低い数字ではないが……。このままでは、前作「まんぷく」の平均視聴率21・4%にも及ばない可能性も出てきた。

「第8週では、5月24日(金)に草刈はじめ北海道の家族が登場、そして第9週の5月31日(金)でも再び、なつからの手紙が届いて安堵する北海道の家族が出てきます。北海道編のほうが評判が良かったので、今後、毎週金曜日に北海道の家族が見られるようになるのでしょうか? 山口同様、朝ドラのヒロインだった松嶋菜々子が、『こっちのほうが評判いいわよ』とほくそ笑む姿が目に浮かぶようです」(同)

 6月3日からの第10週では、なつ(広瀬)はアニメ会社への採用が決まり、アニメーターとして第一歩を踏み出す展開となる。ただし、彼女は山口、岡田と3人暮らしすることにもなった。この2人が今後のカギを握るのか?

週刊新潮WEB取材班

2019年6月4日 掲載

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