長嶋一茂が「あさチャン!」でダメ出し! 生放送中にVTRを批判するタレントが増加中

「不親切だよ! このVTRは」「いやあ、不完全なVTRでした!」

 生放送中に吠えたのは長嶋一茂(53)。6月10日に放送された朝の情報番組「あさチャン!」(TBS)での一幕だ。「またバカなこと言ったのか」と思う方も少なくないかもしれないが、この日の一茂は、まさに正論。「よく言った!」と思わせるモノだった。

 こうした一茂の一件と同様、生放送中にコメンテーターが番組への苦言を呈するケースが増えているという。

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 タレントのみならず情報番組のコメンテーターとしても活躍する一茂。その奔放な物言いは、時として物議を醸すこともあるのだが……。

 この日の「あさチャン!」では、朝から機嫌が悪かったようにも見受けられた。まずは陸上のサニブラウン・アブデル・ハキームが100メートル9秒97を記録したニュースで、走行中の彼の歩幅が2メートル30センチであることから、スタジオで一茂にどのくらい跳べるかを実験してもらおうとしたところ、露骨に拒否。

「朝からいいだろ! それは!」「いいよ! 朝から疲れるじゃん」「早く進めて!」

 という、いつもの調子だった。

 だが、その後、高齢者ドライバーの事故が増えているニュースで、急発進を防止する後付けの装置ができたというVTRが流れると、一茂の態度は一変。

「僕はこのVTRを見るまで、こんな装置ができたことを知らなかった。すごく今日は、いいVTRを見たと思いました」

 司会の夏目三久も胸をなで下ろしたようだった。だが、天気予報も終え、番組最後の特集で“事件”は起こった。

 作業服などを販売するワークマンのフランチャイズ店のオーナーは、夫婦経営が原則で儲かっている、というVTRを見終えた一茂、「僕にもできますね」とご機嫌だった。ところが、

一茂:(オーナー夫妻が語った)年間1億5000万円の売上とか、1日の売上が100万円とか……、いくらもらえるんですかね。

夏目:そ、それはちょっと……。

一茂:出せないの? そういうのを出さないとダメなんだよ! 視聴者の人は「それはいくらなんだ?」と思ってるわけ。なんでそうやって、不親切だよ! このVTRは。いくら? いくらなの?

――もっともな疑問である。いくら売上が良くたって、実入りがなきゃやっていけない。ばたつくスタジオをよそに、一茂の「いくら?」が響き渡る。そこに割って入ったのが、TBSの藤森祥平アナである。

藤森:明かせない事情が……。

――そんな大人の理屈は、一茂には通用しない。なおも「いくらなの?」と騒ぐ一茂。どうやらワークマン本社との連絡が取れたのか、

藤森:粗利益の4割。

一茂:(満足げに)4割だって! 1日100万円売上があったら、40万円入ることでいいんですね!

――今度はそこにTBS報道局解説室長の牧嶋博子氏が入る。

牧嶋:いや、それは売上だから、売上の中の粗利益の4割ってこと。

一茂:あ、粗利益の40%か。じゃ、粗利益はいくらなの? 出せないの?

牧嶋:粗利益はわからないですよ。

藤森:ごめんなさい。丁寧にお伝えできなくて。

一茂:いやあ、不完全なVTRでした!

夏目:いやあ、ハラハラするスタジオでしたね。

 ここでCMに入り、終わったかと思えばまだ続く。


■放送中の番組批判からBPO審議入りに


夏目:びっくりしました。予定不調和すぎて……。行き届かなかった点がありましたので。

一茂:僕はまだ、なんかちょっと……スッキリ落ちてない。これはディレクターと後でやり合ってもいいんですか?

藤森:後でちょっとやり合います。

夏目:いやいや、正直者の一茂さんには、いつも勉強させてもらってます。

――この辺りが、夏目の司会の限界だろうか。一茂も話題を変える。

一茂:ところで、(天気予報の)湿度100%って何なんですか? 溺れて死んじゃうじゃない?

――気象予報士が再度登場し、説明しようとするのだが時間切れ。

夏目:また明日です。ごめんさない。

 と、番組を締めた。翌日は月曜レギュラーの一茂の姿はなかったのだが、湿度100%についての解説が行われるというオチも付いた。他局ディレクターは言う。

「このところ、VTRや番組企画について、生放送中に苦言や批判を披露する例が増えてきているように思います。先月、『かんさい情報ネットten.』(読売テレビ)では、性別が見分けにくい人に対して、恋人の有無を尋ね、胸を触ったりした挙げ句、仕舞には免許証を見せてもらうというVTRを放送。その直後に、コメンテーターとして出演していた作家の若一光司氏が『男性か女性かどっちかという質問のやり方、これは許しがたい人権感覚の欠如』『よくそんなもの放送できるね。どういう感覚ですか、これ? 報道番組として。ちゃんと考えろよ!』と激怒したことで、BPO放送倫理検証委員会で審議入りとなる大問題に発展したばかりです。我々スタッフとしては、たとえ不満があっても放送中は笑いにしてほしいし、VTRや企画への批判は、放送前か放送後、あるいは収録後にしてほしいというのが本音です。もちろん、収録番組で批判されても、そこはカットされるでしょうけど」

 だから生放送で言う、というわけだ。昨年は「M-1グランプリ2018」(テレビ朝日)放送後に、審査員に対し芸人がSNSで暴言を吐いたことが騒動となったが、このネタをいつまでも続ける「ビビット」(TBS)に対し、コメンテーターのカンニング竹山(48)が吠えたことも記憶に新しい。

 竹山は、芸人が謝罪し、暴言を受けた審査員も「興味ない」と解決済みであることを挙げた上でこう言ったのだ。

「そこで終わりなのに、火に油を注ぐようなことをやって、(この番組は)インターネットと変わらない。非常にダサい。テレビという大きいメディアなのに、ネットと同じことしてどうするの!」

「昔ならスタッフと揉めることになったでしょうし、番組どころか局への出入り禁止になったかもしれません。しかし、ネットでも賛同する声が上がりましたし、もしこれで竹山さんをクビにでもすれば、今度は番組や局が批判の的になったでしょう。一茂さんも竹山さんも、生放送だという計算もしつつ、覚悟の上の発言だったのかもしれません」(前出のディレクター)

 また、収録番組だが「マツコ&有吉 かりそめ天国」(テレ朝)では、有吉弘行(45)が「VTRで本心でないリアクションを求められることが辛い」とコボしたシーンをカットせずに放送したこともある。

「有吉さんは、面白くないVTRを見せられても笑顔を見せなければならないことに対し、『詐欺師の片棒を担いでいるみたい』とまで言っていましたからね。あの番組はマツコ・デラックスさんと有吉さんとで、言いたいことを言い合う番組ですから、カットしにくかったところはあると思いますが、スタッフとしては忸怩たる思いがあったと思います。本音がウケる時代ですし、そういった意味では、最近はタレントのほうが力を持っているように感じますし、今後はもっと出演者が番組放送中にダメ出しをしていくケースは増えていくと思います」(同・ディレクター)

週刊新潮WEB取材班

2019年6月19日 掲載

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