「なつぞら」のカギを握るイケメン俳優 吉沢亮は◎で中川大志を不安視する声

 7月に入って、NHKの朝ドラ「なつぞら」もちょうど折り返し地点。と、同時に、視聴率も上向いた。7月3日は22・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同じ〉と、半月ぶりの22%超えである。

 物語は生き別れになっていた妹・千遥(清原果那[17])との再会で、その舞台は帯広――、やっぱり北海道でないとダメなのか?

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 広瀬すず(21)の演じるヒロイン・なつが、日本のアニメーションの草創期を支えた女性アニメーターへと育つ姿を描くのが、朝ドラ第100作の「なつぞら」だ。

 その一方で、戦争孤児のなつは、ひとり帯広の酪農家に引き取られて育ち、離ればなれとなっていた家族(兄と妹)との再会も、物語のもうひとつの骨格となっている。

 民放プロデューサーが言う。

「ちゃらんぽらんの兄(岡田将生[29])との再会はすでに済んでおり、東京で一緒に暮らしているなつですが、妹の千遥の居場所は手を尽くしても、わからないままでした。それが突然、第79話(7月1日)で清原果耶が演じる千遥が登場。しかも、なつが育った帯広の柴田牧場を訪ねて来るというものでした。この1日を境に、第14週は『なつぞら』の舞台は帯広に逆戻り。爺ちゃん役の草刈正雄(66)はじめ、育ての母役の松嶋菜々子(45)、同じく父役の藤木直人(46)など、評判の良かった北海道編のキャストが出演することもあって、視聴率も22%台に回復しました」

 千遥がいきなり帯広にやって来るという唐突感はあったものの、ストーリーはよかった。姉に会いに来たのかと思えば、「姉には知らせないでください」と言い出すなど伏線を張りつつ、電話で再会の約束をすることに(第80話:7月2日)。しかし、東京から飛んできたなつと兄が到着前に出て行ってしまうのが、22・2%を記録した第81話(3日)だった。

 かつてのNHKラジオドラマ、映画、そして朝ドラでもリメイクされた「君の名は」(アニメではない)を彷彿させるような、ようやく会えると思ったら会えないというヤキモキさせる展開。だが、第82話(4日)放送の半分以上は、千遥から送られてきた手紙をなつが朗読するシーンに費やされた。手紙には、感謝と謝罪と別れの挨拶が綴られており、それに感動したという声はSNSにも多いのだ。曰く、

〈これまでの千遥の言動の集大成があの手紙。涙腺崩壊でした。〉

〈なつが手紙を読むシーンと千遥の描いた絵を見て、朝から大号泣でした。〉

〈千遥の手紙ヤバすぎ。声出して泣いた〉

「草刈の爺ちゃん独特の優しさは健在ですし、清原果耶の抑えた演技もよかった。ストーリーの展開が大きくて、飽きさせませんでしたね。これまで、なつは、5月末に上京し、アニメ制作会社の東洋動画に入社してからというもの、やることといえば、動画の絵を描くばかり。もちろんアニメーターになるためには当然ではあるのですが、いくら作画に彼女の独特の工夫があるとはいっても、絵を描いてることには変わりがない。しかも東京編は、雄大な北海道とは対照的に、せせこましくて薄汚い新宿か、アニメ会社の中ばかり。それだけではもたないから、手紙を出しては爺ちゃんを引っ張り出してみたり、一緒に上京して菓子職人修行中の山田裕貴(28)が役者になると言い出すや、山田の祖母・高畑淳子(64)と父・安田顕(45)、母・仙道敦子(49)が揃って北海道から上京してきたり……ストーリーに変化をつけるために、いかに北海道の人々を出演させるかにかかっていました。第84話(6日)には、地元で結婚した吉沢亮(25)も登場させ、とうとう北海道勢の全員集合となったわけです」(同・民放プロデューサー)


■アニメーターとして本格始動


 だが、東京でもいよいよ、なつが自分の企画で短編アニメ映画を作り出すという佳境に入ったところである。

「短編映画で一緒に組むのは、貫地谷しほり(33)と新たなイケメン中川大志(21)。北海道編でのイケメン、吉沢亮は文句なしの存在でしたが、結婚してしまいましたからね。今後は中川に期待するしかなさそうですが、ちょっと存在感が弱いので、視聴率に結びつくか心配です」(同・民放プロデューサー)

 女性が主人公の朝ドラに、男優の存在がそれほど重要なのだろうか。

「NHKも最近は視聴率至上主義ですからね。朝ドラのメインの視聴者は3層(F3:50歳以上の女性)ですが、特にF3+といわれる65歳以上の女性です。この世代だけで視聴率18%は見込めるといわれています。テレ朝の夕方の『相棒』再放送や、昼の『やすらぎの郷』を見ている世代と重なるわけですが、要するに20%を超えるためには、F1(女性20〜34歳)、F2(女性35〜49歳)層の積極視聴による上積みが欠かせません。働く女性は家にいないので、在宅主婦が多くなるわけです。となれば、まずヒロインは、主婦層に嫌われる存在ではならない。広瀬すずは男性にとっては可愛いですが、この層には、それほどウケがいいわけではないのです。杏([33]「ごちそうさん」)や波瑠([28]「あさが来た」)、安藤サクラ([33]「まんぷく」)はいいけれど、実は有村架純([26]「ひよっこ」)はそれほどよくない。夫を寝取りそうな色気があると、主婦層の印象は悪化します。そういった意味で、倉科カナ([31]「ウェルかめ」)などはウケない。広瀬すずも決していいわけではないので、脇にいるイケメンの存在が重要になってくるのです」(同・民放プロデューサー)

 確かに、「まれ」の山崎賢人(24)、「ごちそうさん」の東出昌大(31)、「梅ちゃん先生」の松坂桃李(30)、「ゲゲゲの女房」の向井理(37)……朝ドラで出世した男優は多い。

「いまのところ中川の役どころは東大出のインテリで、理屈をこねくり回す“嫌な奴”という設定になっていますが、当然これから、なつと一緒に仕事をすることでお互いに惹かれ会っていくのでしょう。そこに主婦層が共感できるかどうかにかかってくるでしょう。ちなみに、なぜ視聴率22%を取ることが重要かといえば、大阪放送局が制作した朝ドラの前作『まんぷく』の平均視聴率は21・4%。現在の『なつぞら』は東京放送局制作ですから、どうしても大阪には負けるわけにはいかないという意地もあるでしょう。『なつぞら』のこれまでの平均は21%程度でしょうから、22%をコンスタントに取っていかないと、大阪に勝つには覚束ない。何としても22%は取りたいところでしょうね」(同・民放プロデューサー)

「まんぷく」は後半にきて、ラーメンばかりになって飽きられた。「なつぞら」もアニメ制作ばかりになると……。

週刊新潮WEB取材班

2019年7月8日 掲載

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