9歳「新津ちせ」は今もっとも注目の子役 有名すぎる父親の力は借りない実力派

 10月18日に封切られる「駅までの道をおしえて」(橋本直樹監督)で映画初主演を務めるのは、新津ちせちゃん(9)。劇団ひまわり所属で、ポスト芦田愛菜の呼び声も高い売れっ子だ。しかも、ヒット中の「パプリカ」を歌う小学生ユニットFoorinの一員でもある。おまけに、父はアニメ監督で、母は女優でプロデューサーと、バックはすごいけれど、彼女は自力で数々の役をつかみ取ってきたという――。

 ***

「駅までの道を教えて」では、大ベテランの笈田ヨシ(86)を相手に世代を超えた友情物語を演じる。年の差、実に77、少々無理があるのでは、なんて声も聞こえてきそうだが、それもこれも彼女の演技力あってこそという。

 2014年、4歳の時にミュージカル「ミズ・サイゴン」で、ヒロインの息子役としてデビューした。

 翌15年には卵のCMで、“寝冷えねこ”ことケチャップライスで出来たねこのアテレコ(「一生のお願いです。グルメな卵・きよらで作ったお布団を私にかけて下さい」)を見事にこなして、シリーズ化。

 16年は「ピンクとグレー」(行定勲監督)で映画デビューを果たし、17年の「3月のライオン前編/後編」(大友啓史監督)で、子役の先輩でもある神木隆之介とも共演。「泥棒役者」(西田征史監督)では、主演の丸山隆平(関ジャニ∞)と共に東京国際映画祭に出席。丸山から「結婚しよっ!20年後でいいか?」と公開プロポーズされた。

 昨年は「〈NHK〉2020応援ソング プロジェクト」による応援ソング「パプリカ」で歌手デビューも果たし、大晦日には紅白歌合戦出場も果たした。

 そして、今年はハリウッド映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」の日本語吹き替えもこなしつつ、実写映画では主演も演じているわけである。民放プロデューサーが言う。

「彼女はオーディション荒らしと言われるほど、受けたオーディションはほとんど受かっています。今や、寺田心クン(11)と共に子役の双璧と言っていいでしょう。このままいけば、芦田愛菜、あるいは安達祐実クラスの女優になるかもしれません。父は、あの『君の名は。』(16年)とロングラン上映中の『天気の子』で2作連続で興収100億円突破を記録した新海誠監督ですが、新海さん自身は娘の活動にはノータッチです。彼女もむしろ父の名を使われるのを嫌っているようです」


■永ちゃんもタジタジ


「3月のライオン」公開時のイベントでは姉妹を演じた、倉科カナ(31)、清原果耶(17)と共に、ひな人形を模したすしを作った。その最中、「お父さんの新海監督は映画を見て何といっていましたか?」との質問に、「やっぱ聞かれたー。聞かないでって言ったのにい」と不満顔をしたこともあった。早くも自立しているようである。

「先日、テレ朝の『ミュージックステーション』(8月30日放送)に出演した時もすごかった。彼女は、あの矢沢永吉(70)を相手に、『(芸能界で)長く続けられる秘訣はなんですか?』との質問をぶつけ、『なんだろうねぇ……』と困らせていましたからね」

 あの永ちゃんを相手に堂々としたものだ。一方、77歳差の笈田ヨシは映画で共演した感想をこう述べている。

「聡明で、美人で、演技も親の影響を、俳優の血を引いて素晴らしく、とても頑張っていた」

 彼女の母親は実を言うと、三坂知絵子(42)という女優だ。といっても、ご存知ない方も少なくないはずだ。

「映画や舞台、ドラマに出ていますが、チョイ役が多く、売れているとは言えませんね。ちせちゃんが仕事の時には一緒に現場に来ていますね」

 早くもステージママとなっているのだろうか?

「いえ、そういう感じではなく、むしろ自分も一緒に出演できないかと、さり気なくアピールしているようですが……スタッフも上手くはぐらかしてます。それよりも、お母さんは、天は二物を与えずとでも言うのか、非常に頭のいい方のようです」

 早稲田大学第一文学部の演劇専修から、東大大学院へと進み、新領域創成科学研究科 環境学専攻 人間人工環境コース メディア環境学分野、というところで、映画のマーケティングや流通システムなど研究していたようだ。

「お母さんは女優というよりもむしろ裏方、プロデュース能力のほうがあるのかもしれません。実際、映画のプロデュース経験もありますし、夫の新海監督も『自身の作品には、彼女の意見が欠かせない』と語っています。また、若いころは伝説の反権力スキャンダル雑誌『噂の真相』でライターをしていたと報じられています。娘の仕事も、ステージママになることのないよう、冷静に見ているのかもしれません」

 ならば、ちせちゃんの将来は安泰か。

週刊新潮WEB取材班

2019年10月1日 掲載

関連記事(外部サイト)