広瀬すず、朝ドラ女優のジンクス打破なるか? 野田秀樹の初舞台で問われる演技力

 NHK朝ドラの記念すべき100作目「なつぞら」もいよいよ最終回を迎えた。放送終了の9月28日を境に、ヒロイン役の広瀬すず(21)は新たなステージへと進むことになる。芸能関係者のあいだに、そんな彼女の今後を憂える声があるのだとか。

「彼女には、“朝ドラが終わってすぐ正念場を迎えるけど、大丈夫かな”という懸念があるんですよね」

 そう語る民放の芸能担当デスクによると、

「9月中旬、コメディ映画『一度死んでみた』の来春公開が発表されました。『なつぞら』の清純なイメージとは真逆で、広瀬すず扮するデスメタルバンドのボーカルは、髪をピンクに染め、叫びまくる。彼女にとって初のコメディです」

 しかし、“正念場”とされるのはこの映画ではない。

「こちらも初挑戦の、舞台です。それも野田秀樹さんの『NODA・MAP』でしてね。シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』の“その後”を描く物語で、彼女はジュリエットを演じます。彼女自身も舞台に関するインタビューなどで“不安です”と語っていますが、10月8日が初日で、上演は2カ月間。最後までつとまればいいのですが」

 初挑戦づくしの広瀬を、テレビドラマ研究家の古崎康成氏はこう見ている。

「朝ドラ出演後、うまくいかない女優は少なくありません。朝ドラのヒロインは次のドラマでちやほやされるので、勘違いしてしまう人が多いんです。ですから、広瀬さんが舞台に挑戦してしごかれるのは、彼女の将来にとっていいと思います。と同時に、潰れてしまわないか少し心配です」


■問われる演技力


 そんな声に、彼女が所属している「フォスター・プラス」の担当者は、

「今回、初の舞台になります。不安を抱えずに臨める役者のほうが少ないのではないでしょうか」

 と、さほど気にかけていない様子である。芸能評論家の三杉武氏に聞くと、

「映画『海街diary』や『怒り』などで広瀬さんは幅広い演技を見せてきました。ところが昨年1月期のドラマ『anone』(日テレ系)は平均視聴率6%台と低迷した。期待されていた分、大コケした印象が残っただけに、『なつぞら』にかける意気込みは相当なものだったと思うんです」

 その重圧から解放されて、

「舞台への挑戦は、気持ちの切り替えと、視聴率を気にする必要がない点でいいことだと思います。ただ、野田さんは演劇界の巨匠。大竹しのぶさんや宮沢りえさんの女優としての魅力を引き出し、亡くなった中村勘三郎さんはじめ、大御所にも認められてきた方です。演出の要求水準も高く、激しさというより淡々と理詰めで追い詰めていくような厳しさがある。今回、広瀬さんは松たか子さんや上川隆也さんといった実力派に囲まれ、さらなる演技力が問われるわけです。この正念場を乗り切れば、女優としての実力はもちろん、箔もつきますよ」

“朝ドラ色”や“燃え尽き症候群”といった朝ドラ女優の“ジンクス”を乗り越え、さらなる壁に挑む広瀬。

 壁といえば、彼女は以前、オーディション情報サイトで、〈壁があればそのまま突っ込んでいく。常に戦闘態勢なんです〉と語っていたけれど、さて。

「週刊新潮」2019年10月3日号 掲載

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