吉沢亮が大河ドラマ主演で業界にどよめき 「菅田将暉が先でしょ」の声も

吉沢亮が大河ドラマ主演で業界にどよめき 「菅田将暉が先でしょ」の声も

吉沢亮

■「なつぞら」では好評


 確かに吉沢亮(25)は“国宝級イケメン”なのだろう。だが、NHKの大河ドラマ、それも主演となると、相性はどうなのだろうか?

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 NHKは9月9日、大河ドラマ「青天を衝(つ)け」の制作会見を開いた。放送は2021年、「日本資本主義の父」とも言われ、2024年度から新1万円札の顔に描かれる渋沢栄一(1840〜1931)の生涯を描くという。

 現在、放送している大河ドラマは「いだてん」で、来年(2020年)は長谷川博己(42)が明智光秀(不詳〜1582)を演じる「麒麟がくる」が控えている。「青天を衝け」はその次の年、つまり再来年というわけだ。

 会見では主演が吉沢亮とも発表され、ご本人も登場したのだが、これが様々な反響を呼び起こしているようだ。

 40代より上の世代となると、吉沢の名前を聞いても、ピンとこない向きも決して少なくないだろう。簡単にプロフィールを説明すれば、1994年の2月生まれで25歳。「アミューズ全国オーディション2009 THE PUSH!マン」でRight-on賞を受賞したことをきっかけにして芸能界へ入った。

 2011年に「仮面ライダーフォーゼ」(テレビ朝日系列)に出演。その後も着々とテレビドラマや映画に出演を重ねた。最近では、今年のNHK朝ドラ「なつぞら」でヒロインの幼なじみ役を演じて話題になった。

 吉沢の“武器”が何なのか、よく分かる記事が2本ある。それぞれの見出しをご紹介しよう。

◇「吉沢亮 “国宝級イケメン”を自らアピール?『言っちゃうんですよね』」(スポーツニッポン電子版:9月30日)

◇「吉沢亮の渋沢栄一がイケメンすぎと話題!1万円札化望む声も」(女性自身電子版:9月10日)

 とにかくイケメンなのだということはよく伝わってくる。記事の内容は割愛させていただくが、この25歳の青年が「日本資本主義の父」を演じるのだ。


■視聴率はどうなるのか?


 NHK放送文化研究所が発行する月刊誌「放送研究と調査」2019年3月号に「テレビ・ラジオ視聴の現況〜2018年11月全国個人視聴率調査から〜」という記事が掲載されている。ここに大河ドラマの視聴者における年齢層の調査結果があり、なかなか興味深い。

【2016年「真田丸」主演・堺雅人(45)】
1位:60代男(20%)
2位:70歳以上女(18%)
3位:70歳以上男と60代女(15%)

【2017年「おんな城主 直虎」主演・柴咲コウ(38)】
1位:60代女(24%)
2位:70歳以上女(19%)
3位:60代男(18%)

【2018年「西郷どん」主演・鈴木亮平(36)】
1位:70歳以上女(23%)
2位:70歳以上男(16%)
3位:60代男(15%)

 視聴者は高齢者層が圧倒的に多いことは一目瞭然だ。ベスト3の数字を足すと、上から53%、61%、54%となり、過半数を「60代以上の男女」が占めている。

 その逆を調べてみよう。「13歳から19歳女」を見ると、「真田丸」は2%、「おんな城主 直虎」と「西郷どん」は1%。「20代女」の「おんな城主 直虎」と「西郷どん」に至っては視聴率0%と記載されている。

 放送担当記者は「NHKが視聴率を気にして吉沢さんを主役に抜擢したということが、よく分かります」と解説する。

「主役を誰にしようが、60代以上の男女視聴者は、毎週、見てくれるという読みがNHKにはあるのでしょう。その一方で、壊滅的な数字になっている10代と20代の女性が1人でもチャンネルを合わせてくれることを願っているわけです。つまり、吉沢さんの抜擢で視聴率が上がることはあっても、下がることはないと見ているのでしょう」

 だが異論も出ている。「常識では考えられないキャスティングですね」と話すのは、民放キー局で番組制作を担当するスタッフだ。

「人気や実力からいえば、若手であっても、菅田将暉さん(26)や佐藤健さん(30)のほうが、大河の主役に相応しい。実際、NHKは佐藤さんに依頼し、断られたと聞いています。佐藤さんと吉沢さんは所属している芸能事務所が同じ『アミューズ』です。先輩のピンチヒッターとして後輩が起用されたということなのかもしれませんが、やはり異例のキャスティングと言っていいでしょう」

 つまり、芸能事務所にとって「大河の主役」はさほど魅力的なオファーではない、ということのようだ。

「『西郷どん』の場合なら、NHKは最初、堤真一さん(55)に主役の西郷隆盛(1828〜1877)をオファーしたところ断られたというウラ話は、複数のメディアが記事にしています。大河の主役は、役者にとって長い目で見ればプラスになります。しかし、拘束時間が長い割にはギャラも安い。主演の肉体的、精神的な負担も相当なものがあるようで『2度とやりたくない』と漏らした俳優さんもいるようです」(同・民放関係者)

 さらにNHKの大河ドラマといえば、戦国時代は視聴率が好調になるが、それ以外の時代は伸びないという“ジンクス”がある。大河ドラマの平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)のワースト3を見てみよう。

 ワースト1位は2作品。平安末期を描いた「平清盛」(2012年)で12・0%、主演は松山ケンイチ(34)だった。幕末から明治初期が舞台の「花燃ゆ」(2015年)も同じく12・0%で、主演を井上真央(32)が務めた。

 そして3位が、12・7%の「西郷どん」。時代背景は「花燃ゆ」と同じだ。2017年に放送され、主演は鈴木亮平だったことも前に見た通りだ。

「ただでさえ近現代は“鬼門”の上、主役が渋沢栄一となると、題材としても地味だと言わざるを得ません。波瀾万丈の人生なのは確かですが、渋沢自身が派手な合戦に参加したわけではない。当然ながら、芸能事務所としてはドラマがヒットしない確率が少なくないことも懸念材料になったのだと思います」(同・民放関係者)

 吉沢は私生活のスキャンダルもなく、現場での真面目な態度など、スタッフ受けが抜群だという。

「率直に言って、大河ドラマのコアな視聴者層は、『吉沢って誰!?』という感じでしょう。渋沢栄一のイメージは、晩年の重厚なものが中心だというのも不安要素です。やはり今回のキャスティングは、バクチだと思いますね」(同・民放関係者)

 NHKとしては「なつぞら」の吉沢が好評だったので、柳の下のドジョウを狙った可能性もあるという。

「若い女性も高齢者層も共に見る番組になれば大成功ですが、双方にそっぽを向かれるという危険性もあります。脇役なら負担が少ないので、出演拒否ということは少ない。そこで、吉沢の脇を豪華な俳優で固める手はありますが、吉沢さんには試練の大河ドラマとなるでしょう」(同・民放関係者)

週刊新潮WEB取材班

2019年10月12日 掲載

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