テレ東「カラオケバトル」、司会の堺正章が松本伊代に浴びせた“すごい質問”

テレ東「カラオケバトル」、司会の堺正章が松本伊代に浴びせた“すごい質問”

松本伊代

 10月13日、奇跡の逆転勝利を収めた、ラグビーW杯「日本×スコットランド」(日本テレビ)の視聴率は39・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)を記録した。

 同じ時間帯に放送された大河「いだてん」(NHK総合)は3・7%と、歴史的な低視聴率似終わった。一方、テレビ東京はといえば、どうせ数字は取れないとやけっぱちになったのか、「THEカラオケ★バトルSP」を3時間半に亘って放送。意外にも、大河を上回る4・2%を獲得。そこでは“テレ東伝説”に加えられてもおかしくない、プロの歌手による死闘が繰り広げられた。

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 玄人裸足のアマチュア“歌うま”たちがカラオケの点数を競う「THEカラオケ★バトル」だが、この日は「またまたそれやっちゃう?あの大ヒット曲・ご本人は何点出せるのかSP」と題し、プロの歌手による対決の第3弾だった。

 今年3月27日放送の第2弾では、酒井法子(48)が11年ぶりに地上波で生歌を披露したが、今回の目玉は松本伊代(54)だった。他局ディレクターが言う。

「いやあ、ラグビーの合間にたまたまチャンネルを合わせたら、見所が一杯で目が離せなくなっちゃいました。司会は『なんてん、なんてん、ウー何点ッ!』と力のこもった進行でお馴染みのマチャアキこと堺正章(73)さん。アシスタントは産休中の柳原可奈子(33)に代わりホラン千秋(31)が務めていました。そして今回から採点マシーンがリニューアルし、AIを搭載して、音程のみならず、“聞き心地”も採点材料となった。最近は素人もカラオケ採点の傾向を研究する人が多くなり、歌い方もみんな同じになっていました。ですので、AIがどの程度、これまでと異なる採点をするのかも気になりました」

 トップバッターには“ミスターCBSソニー”竹本孝之(54)が「てれてZinZin」(81年)を熱唱し、93・485点を獲得。

 続いて、GAO(年齢非公開)の「サヨナラ」(92年)で92・201点。

 そして、EXILEのHIRO(50)がメンバーだったことで知られるZOOのボーカル・SATSUKI(50)が登場。「Choo Choo Train」(91年)の決めポーズ、いわゆる“ぐるぐるダンス”はZOO版が時計回り、EXILE版が反時計回りなんてウンチクを明かしつつ、88・795点を獲得。

 続く沢田知可子(56)が、ミリオンヒットを記録した「会いたい」(90年)で、94・723点を挙げてトップに躍り出た。

 また、チェッカーズと人気を二分したC-C-Bのボーカル・笠浩二(56)は当時を彷彿させるショッピングピンクの部分染めとピンクフレームの眼鏡で登場。ドラムを叩きつつ歌った「Romanticが止まらない」(85年)で、88・733点。


■70代以上にも対応?


 そして、“アニソン大王”ささきいさお(77)は「宇宙戦艦ヤマト」ではなく、メーテル(声:池田昌子[80])の応援もある中、「銀河鉄道999」(78年)で、94・440点を獲得。前出の他局ディレクターは、

「ここまで、40代後半以上の視聴者に向けた構成と思いきや、マチャアキは、ささきさんのロカビリー時代の話を持ち出し、一気に昔話に振ります。ささきさんも往時を振り返り、『すぐにGSに蹴散らされました』などと答え、対象視聴者層は70代以上に。ラグビーに興味のない世代に向けた演出としたら、これは大したものだと思いました」

 とはいえ、お次は、乳がんを克服した麻倉未稀(59)がドラマ「スチュワーデス物語」のテーマ曲「What a feeling〜フラッシュダンス」(83年)を絶唱して、40代以上に戻す。

「ここで、AIの機能が発揮されました。ゲストの中山秀征(52)が、麻倉の歌について、“譜面と違うとこばっかり”と指摘しました。たしかに、別枠で流れる歌唱の音程は、譜面とはズレていましたが、誰もが認める見事な歌いっぷりでした。結局、麻倉はこの日、最高となる95・629点を獲得。AIは機能していたと皆が納得し、譜面通りではなく、自分の歌い方でいいと、プロの歌手たちも安心したのです」

 続いて演歌の水森かおり(46)が「鳥取砂丘」(03年)で95・281点。雅夢の三浦和人(61)が「愛はかげろう」(80年)で94・476点、と90点以上が続くなか、登場したのが松本伊代だ。

「彼女は、同期に中森明菜(54)、早見優(53)、小泉今日子(53)など82年度に多くのアイドルがデビューしたことから“花の82年組”といわれます。ところが、その中でも歌唱力のなさで目立った伊代ちゃんですからね。どうなることかと思っていたら、マチャアキからいきなり意味深な質問が出ました」

堺:ね、ご主人のヒロミ君は、よくこの番組に出ることを許しますね。

「どう考えても、ヒロミ(54)が妻の歌唱力を心配したとかいう話ではないでしょう。例のマチャアキへの暴言によって、ヒロミが10年間、干されたという噂を想像した人は少なくないでしょうね。最盛期にはレギュラー番組10本を抱えていたヒロミでしたが、2004年3月に『発掘!あるある大事典』(フジテレビ)の司会を降板後、一気に仕事を失ったという、あの話です。同番組で8年近くコンビを組んでいたマチャアキに対し、『最近つまらない』とスタッフに言った話がマチャアキに伝わって逆鱗に触れたと言われてきました。ヒロミが10年を経て、復帰した時には、和解したとも報じられましたが、これを逆手にとって2人でネタにもして、噂だったのかもと思わせることに成功しました。とっくに忘れ去られた話ですが、あえて今、マチャアキが振ったところを見ると、やっぱり噂はホントだったのかなと思わずにはいられませんね」

 だが、そこは伊代ちゃん、屈託がない。

松本:この番組大好きですから。

堺:ホントに?

松本:はい!「ママ、頑張って行ってらっしゃい」って。


■伊代ちゃん躍進


「伊代ちゃんは、『センチメンタル・ジャーニー』(81年)ではなく、糸井重里の迷曲『TVの国からキラキラ』(82年)を歌うのですが……」

 中山秀征も「音程もそんなに……」と感想を洩らした程度で、昔ほどのハズしっぷりではなかった。意外なことに、これが94・138点を記録する。

「ヒデちゃんも“機械が麻痺している”と絶句していましたが、確かに、大丈夫なのかと思わざるを得ない結果でした。これを機に、さらに予想外の展開に。FIELD OF VIEWの浅岡雄也(50)の『突然』(95年:93・297点)を挟んで、登場したのが芸能界一の歌唱力と言われた渥美二郎(67)。『釜山港へ帰れ』(83年)を歌い上げましたが、93・704点。伊代ちゃんより低かったのです」

 日本の歌謡界に一大異変である。テレ東伝説に新たな1ページが加わった。そのため番組は、高得点を狙うことよりも、打倒・松本伊代で番組が進行していくことに。続いて登場した武田鉄矢(70)は、こうぶちまけたのだ。

武田:長いプロ生活の中で、まさか伊代さんに向かって歌おうとは思いませんでしたよね。目指すのは松本伊代って、冗談じゃありませんよ、ホントに! こんなことのために長生きしたわけじゃありませんよ、私は!

 だが、武田は「ご本人SP」の第1弾(18年11月14日放送)で、自身最大のヒット曲である「贈る言葉」(79年)を歌って、全国のカラオケ平均よりも低い点数(つまり素人以下)を出した過去があった。しかもこの時に、同じく素人以下だった堀内孝雄(69)は、第2弾に出演し90点以上を出していた。プロとして素人以下は武田のみという状況であることが公表されたのだ。

堺:今回、同じ曲で再挑戦。これでもしも、えらい低い点だったら……もう引退しかありません。

 プレッシャーをかけられた武田は歌い出す前、こう宣言する。

武田:松本伊代さんを目指します!

「結局、武田さんの点数は、またも全国平均を下回る76・844点に。伊代ちゃんから20点近くも引き離される点数しか取れなかった。そしてフォーリーブス(江木俊夫[67]とおりも政夫[66])の『ブルドッグ』(77年:88・825点)も、伊代ちゃんに及ばず。そして彼女への対抗馬に相応しい大場久美子(59)が登場します」

 番組でも紹介されたが、大場は“音符にできない音を出す”と評されたほどの歌い手である。彼女自身、「歌唱力を競う番組に大場久美子はあり得ないですよ」と言ったほどだ。持ち歌「スプリング・サンバ」(79年)を披露すると、武田が感想を述べる。

武田:やっと(自分が)勝てそうな人が現れたなと思ったんですけど、聞いたら負けたなと思いました。

 案の定、武田を上回る84・606点を叩き出したが、伊代ちゃんには遠く及ばなかった。

「この後も、岸田敏志(66)の『きみの朝』(79年)が93・791点、森口博子(51)の『水の星へ愛をこめて』(85年)が93・486点と高得点が続きましたが、伊代ちゃんには及ばず。最後にマチャアキがザ・スパイダース時代の『あの時君は若かった』(68年)を歌いますが、86・137点に。伊代ちゃんの後、彼女の歌唱力を上回るプロ歌手は出てこなかったのです」

 マチャアキが熱唱する中、画面上に日本代表がスコットランドに勝利の速報が流れた。現実に引き戻された瞬間であった。

週刊新潮WEB取材班

2019年10月24日 掲載

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