ジャニーズタレントの肖像権が一気に解禁 ファンは大喜びでもメディアは困惑

ジャニーズタレントの肖像権が一気に解禁 ファンは大喜びでもメディアは困惑

 10月9日、嵐が公式チャンネル「ARASHI Official Channel」をYouTubeに開設した。登録者数は180万人(10月31日現在)で、延べ動画再生回数は約8300万回! ファンは大喜びしているが、そのウラでメディアはなぜか困惑するばかり……。

 ***

 業界関係者は言う。

「ジャニーズ事務所といえば、所属タレントの肖像権に最もうるさい事務所でした。特にネットに関しては、画像はもちろん、動画などもってのほか。画像については、例えばキムタクや嵐、キンプリなどが雑誌の表紙を飾っても、ネット媒体では、その表紙を使うことすらできませんでした。ですからカメラマンは、出演者たちの会見などで、わざわざネット用に、なんとかジャニーズのタレントが写らないよう撮影するという苦労もありました。それも昨年(2018年)1月にようやく、会見写真などの公的な場面に限りインターネットのニュースサイトに掲載してもいいことになった。そして今度は、YouTubeに公式チャンネルを作り、Apple MusicやAmazon Musicなど音楽ストリーミングサービスまでスタートさせましたからね」

 ネット媒体も余計な気を遣わずに済むようになったわけだ。

「最近は『どんどん写真を使ってほしい』なんて売り込みしているくらいです。メディアのプレスリリースはもちろん、テレビ番組での写真も毎回3枚まで使用できるようになりました。さらにWEBやSNSでも、肖像以外の使用が可能となり、さらにYouTubeなどの動画メディも5分以内であればOKに。あれだけ厳しかったのに、一気に使用許諾を緩くしたものだから、ホントに使っていいのだろうかと、むしろ戸惑うばかりです」(同・関係者)

 雑誌など紙媒体でも同様だった。ドラマや映画などのプレスリリースなど、マスコミに配布される公式資料にさえ、ジャニーズ事務所に所属するタレントの顔写真がなかった時代もある。

 Amazonなどに出品されている雑誌には、いまだにジャニーズタレントが表紙を飾ったものには、シャドウがかけられているものも散見する。気を遣っているのである。芸能担当者は言う。

「ジャニーズのタレントが主役の映画を紹介するにも、主役の場面写真が使えないのが当たり前でした。木村拓哉(46)が主演した『無限の住人』(17年公開)だってそんな感じでしたよ。記事に掲載する写真を送ってもらったら、ヒロインの杉咲花(22)ひとりだけのものでした。『無限の住人』は、SMAPが解散して、キムタクが独り立ちした最初の映画であり、『武士の一分』(06年公開)以来、11年ぶりの時代劇でもあった。だからこそ、彼が写っていないと話にならない。宣伝会社に文句を言ったら、ジャニーズにお伺いを立てて、ようやくキムタクの写真が出てきたということもありました。その際も媒体を選んで、写真を出すか出さないかを決めているようでしたね。まあ、その時はキムタクの写真を使わせてもらっただけでも御の字。それ以前は、完全に門前払いでしたから」

 2年前ですら、そんな状態だったのだから、突然“解禁”と言われても、戸惑うのも当然である。


■写真で儲ける


 ジャニーズ事務所は、どうしてそこまで肖像権にこだわっていたのだろうか。

「もちろん、海賊版が出て来るのを恐れたということもあるでしょう。一度ネットに写真が出てしまえば、転載され、商売に使われるケースも出てきますからね。それと、ジャニーズにとって写真は、重要な商売道具だったからです。ジャニーさんが亡くなった際に、現場によく顔を出していたことが報じられていたように、もともとこの会社はコンサートやイベントを中心とする興業を重視していました。大きいものから小さいものまで含めると、年間に数百を超えるイベントを展開しています。そうしたイベントで大きな収益となるのがグッズ販売。なかでもタレントの顔写真を使ったウチワやパンフレットなどは飛ぶように売れます。しかも5人組のグループなら、5人分、全部買い占めるファンも少なくありません。この売り上げは非常に大きい。一説には、ウチワの売り上げの数パーセントは、メンバーそれぞれに分配されるとも噂されています。ともあれ、ジャニーさんはネットで顔が見られる状態になれば、グッズが売れなくなると考えて、徹底的に規制していたのでしょう」(前出・関係者)

 今になって、なぜ方針転換したのだろうか。

「規制緩和はジャニーズ事務所副社長に就任した滝沢秀明(37)によるものと言われています。やはりスマホ全盛の時代になり、タレントの人気も番組の成功も、WEBやSNSの力は無視できないですからね。元SMAPの3人がAbemaTVで話題になったことにも影響されたでしょう。会長のメリー喜多川さん(92)、社長の藤島ジュリー景子さん(53)も、亡くなったジャニー喜多川さんのやり方を踏襲しようとする中、彼が時代の流れを感じ取って、説得したのかもしれません」(同・関係者)

 YouTubeで8300万回も再生されれば、こちらの収益だってかなり上がるはずだけど……。

週刊新潮WEB取材班

2019年11月2日 掲載

関連記事(外部サイト)