沢尻エリカ、復帰はクスリだけでなく「ヤンキー少女のような思考回路」との決別にかかっている

沢尻エリカ、復帰はクスリだけでなく「ヤンキー少女のような思考回路」との決別にかかっている

沢尻エリカ

 エリカ様、クスリで逮捕。世間の反応は「やっぱりね」と「もったいない」が入り交じっている。2007年の「別に」騒動以来、一躍お騒がせ女優として有名になったエリカ様。20代前半で電撃結婚、そして離婚。事務所からの契約解除に仕事のドタキャン、夜な夜なのクラブ通いと薬物疑惑もこの頃からささやかれてきた。事実、違法薬物の使用は20代の頃から10年以上にわたると供述しているという。

 かつて「別に」事件前日に、フジテレビが彼女にインタビューを行った。その映像を見て、コメンテーターを務めていた高木美保が「早く大人になろうと生きてきた女性というイメージ」と印象を語っている。インタビュアー泣かせの仏頂面に、世間の批判は気にしないと言いつつも口調はケンカ腰。女優と言われると嫌がり、表現者という言葉を気に入って何度も使ったという。「私もこんな言葉を使って返していた時があった」と、生意気というか幼い自意識バリバリのエリカ様を、高木が冷静に斬って捨てていたのも興味深かった。

 そしてエリカ様は、周囲の制止を振り切り、生き急ぐように薬物に手を染めた結果、逮捕された。彼女が受けた過去のインタビューを改めていくつか見たが、「自然体の自分でいたい」「作られたイメージでいるのは嫌だ」という言葉が何度も出てくる。やりたいことをやって嫌われるなら本望。そんなスタンスは薬物に対してもそうだったのか、いくつかの報道によれば薬物の使用を事務所や元夫に止められても、「止められない。これが私のスタイル」と返したという。

 エリカ様の発言には一貫して、裏表があることや清濁を併せ飲むこと、本音と建前を使い分ける状況や人に対して異常な嫌悪感がある。そして彼女にとって「大人になる」ということは、裏表をうまく使い分けられる人になるというイメージがあったのではないか。だからむしろ私は、「大人になんてならねえよ」という意識で突っ張り続けてきた、とても子どもっぽい女性だったのではないかと思うのである。

 今回の事件に関して、いろんな人が関わっている世界なのに、多くの人に迷惑をかけるのに、と彼女をいさめる芸能人は多い。でもそういう苦言を、「大人のきれいごと」ととらえるタイプだったとしたら。どれほど人に迷惑かけようと、自分のやりたいことやって何が悪いの? 誰に何を言われても、自分を貫いて裏表なく生きたい。まあ、バレないよううまくやっときますね。そんな風に、大人や大人の事情をぞんざいに扱うことだろう。そしてそのツケが、ついに回ってきたとも言えないだろうか。


■大人になろうとしないエリカ様の、子どもっぽく臆病な「ウラの顔」


 最近ではSNSでの悪口に対し「お前が死ねよ」と毒づき、開き直ったドSぶりを見せていたエリカ様。炎上社会で萎縮する人が多い中、その歯に衣着せぬ物言いは一周回って好感を得ていた。彼女を慕う女優らで結成された「沢尻会」の存在もあったというし、エリカ様は大人にならずとも許される環境が続いてきたのだろう。

 通っていたクラブでは大声で騒ぎ、浴びるように酒を飲んでガンガン踊っていたという。周囲に見せつけるようにはしゃぐのも、幼い承認欲求を感じる。なんというか、ハメの外し方がイチイチ子どもっぽいのだ。男に酒にクスリ。良識ある大人たちが、眉をしかめるようなラインナップをあえて選ぶ。片田舎のヤンキー少女のような思考回路である。思えばエリカ様、週刊誌に撮られる私服はセクシーだけどどうもちぐはぐな派手さがあり、「ドンキによくいそう」な雰囲気であった。

 またクラブ通いで奔放な私生活の一方、仕事場では不器用で臆病だったとの報道もある。その弱さを素直に見せ、人に頼ることができていれば、また違う未来があったかもしれない。でもそれは小器用でカッコ悪い大人のやり方だと考えていたのではないか。だから自己流で考えた結果、クスリや夜遊びに行き着いたのではと想像する。大人への成長を拒否し続ける幼さには、勢いという武器しか残らない。法にも誰にも縛られない万能感を与えてくれるクスリは、それは気持ち良かったことだろう。

 取り調べには素直に応じているというエリカ様。それも「裏表がある」言動を嫌うゆえの行動だろうなと思う。過去には「特技は早泣き」と語り、缶チューハイや柔軟剤のCMでの気取ったいいオンナ風のしゃべり方が特徴的だった。警察を手玉に取る悪女役もお手の物だろう。それを再び映像の世界で見ることができるのか。彼女の復帰は、クスリだけでなく自身の幼さとの決別にもかかっているだろう。

(冨士海ネコ)

2019年11月24日 掲載

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