TBS「4分間のマリーゴールド」は大苦戦 キャラ変すべきは菜々緒ではなく福士蒼汰

 TBSの金曜ドラマ「4分間のマリーゴールド」(22時)が、11月15日から第2章に入った途端に視聴率5・7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)と急に落ちた。原因は、やけに明るく優しい菜々緒(31)と草食系・福士蒼汰(26)の覇気のなさのせいと言われている。

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 そもそも「4分間のマリーゴールド」の視聴率が2桁に達したのは初回(10・3%)だけで、それほど数字がよかったドラマとはいえない。だが、それにしても折り返しに入った第6話で5・7%――半分近くに落ちてしまうとは。民放ディレクターは言う。

「キャスティングが発表された時点で、すでに疑問視する声は上がっていました。手に触れるだけでその人の死の運命がわかってしまう救急救命士(福士蒼汰)と、余命1年とわかってしまった義姉(菜々緒)との禁断の恋を描いた同名漫画が原作です。それゆえ、これまでの菜々緒のキャラでは合っていないという声が原作ファンから出ていました」

 確かに、彼女が演じるのは悪女キャラが多いけれど、

「今年4月期に放送された、同じTBS金曜ドラマ枠の医療ミステリー『インハンド』で彼女が演じたのは、東京大学を首席で卒業した、容姿端麗、頭脳明晰なエリート官僚。目的のためなら手段を選ばないドSキャラで、主演の山ピー(山下智久[34])とも対立する、まさにハマリ役で、『インハンド』の平均視聴率は9・2%でした。そして菜々緒といえば、プライム帯の連ドラ初主演作『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(日本テレビ:18年4月期)が出世作でしょう。冷酷非情にして凄腕の人事コンサルタントが新入社員たちをビッシビシと鍛えていく、当て書きじゃないかと思えるほどでした。たっぷりのマスカラにつけまつげが“悪女キャラ”の第一人者として確立したといえます。ところが、今回演じているのは、マスカラもないナチュラル系で、ドS的な要素は皆無。あまりにキャラが違いすぎますよ」(同・民放ディレクター)

「Missデビル」の時、彼女はこうも発言していた。

「私が一番輝けるのは悪女役だと思うので、今まで培ってきた悪女のエッセンスを詰め込んで、気合を入れて皆さんを震え上がらせたいです」


■不要なキャラ変、必要なキャラ変


 なぜ“一番輝ける”悪女役を止めてしまったのだろうか。

「キャラが固定してしまうのを役者は恐れますからね。彼女や事務所も新たな一面を見せることで、仕事を広げようと考えたのでしょう。ただし、重要なのは視聴者が何を求めているかということです。それを考えずに事務所がイメチェンをしたところで、空回りするだけです。例えば、現在、第6シーズンが放送中の『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』(テレ朝)は相変わらず高視聴率を記録していますが、主演の米倉涼子(44)が渋々仕事を受けているのは有名な話。すでに第1シリーズから7年が経っていますからね、飽きても来るでしょう。そこで昨年は『リーガルV〜元弁護士・小鳥遊翔子〜』(同)と路線を変えてみましたが、『ドクターX』には及ばなかった。役者が新たな自分で勝負してみたくなる気持ちはわかりますが、視聴者って思っているより保守的なんです」(同・民放ディレクター)

 菜々緒は『4分間のマリーゴールド』初回放送の翌日、同局の料理バラエティ『人生最高レストラン』(TBS)にゲストで出演し、ナチュラルメークを披露し、家族と同居しているといった家庭的な一面をアピールしていたが、なんだかここでも無理しているようだった。

「まだ、イメチェンには早すぎました。昨年の『Missデビル』でようやく主役にたどり着いたのですから、5〜6年は我慢したほうがいい。彼女が所属するプラチナムは、元々は若槻千夏(35)に代表されるバラドルが得意の事務所。木下優樹菜(31)、おのののか(27)、トリンドル玲奈(27)、小倉優子(36)などなど、その線でうまくいっていたんですが、中村アン(32)や筧美和子(25)をちょっとドラマに出したら当たった。それで菜々緒にも、女優路線で売りたいと思ったのでしょう。でもドラマを生業とする事務所と違って、女優の売り方がまだわかっていないかもしれません。KDDIのCMでは、今だって、ドSの乙姫役を演じている。まあ、それが終わって、悪女キャラが抜けてからでないと」(同・民放ディレクター)

 そういえば、同じKDDIのCMで、三太郎の浦ちゃん(浦島太郎)役の桐谷健太(39)は、「4分間のマリーゴールド」では主演の福士蒼汰の兄として出演している。

「暴れん坊タイプの桐谷との共演も、福士蒼汰の草食系をより一層際立たせていますね。草食系美男子は見た目はいいけれど、テレビや映画など動きのあるメディアでは覇気がないように感じられます。そんな男に、菜々緒を射止めることができるのか。日本人は歌舞伎的な型にはまったストーリーを好みます。そこでは、見得を切るような演技が受ける。古くは織田裕二(51)、福山雅治(50)といった“元気がいい演技”です。最近の若手で言えば、菅田将暉(26)や間宮祥太朗(26)といったところでしょうか。どうしてもイケメンを使いたいというのなら、福士の弟役で出演している、人気急上昇中の横浜流星(23)を主役に持ってきたほうがよかったかもしれません。それが無理なら、福士が変わらないと」(同・民放ディレクター)

 キャラ変が必要なのは福士のほうだった?

週刊新潮WEB取材班

2019年11月29日 掲載

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