独立「中居正広」の深謀遠慮 深夜番組へのこだわりとそこで本当にやりたい事

 あれ、円満退社じゃなかったの? 中居正広(47)の冠番組「中居くん決めて!」(TBS)が3月いっぱいをもって終了することが発表されて、こう思ったファンも少なくないだろう。彼自身が、ジャニーズ事務所を辞めてもレギュラー番組は継続する、と言っていたのだから。もっとも4月からは、放送枠を変えた新番組が用意されている。実は、これぞ彼自身による根回しの賜物なのだとか。

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 2月21日、中居くんが開いた記者会見で、3月末でジャニーズ事務所を退所すること、今後は個人事務所を通じて活動すること、レギュラー出演中の番組は継続する見通しであることが発表された。

 現在、中居くんのレギュラー番組は6本ある。

 このうちテレビは5本。そのうちの1本「中居くん決めて!」が3月いっぱいで終了し、4月からは放送枠を引っ越し、企画変更が発表されたのだ。ちなみに引っ越し先は同時間帯の木曜深夜だ。芸能記者が言う。

「会見の時から、本当にレギュラー番組を継続できるのか、という声はありました。何しろジャニーズを退所するわけですからね。過去にも事務所を辞めてから仕事がなくなったタレントは多いですし、中居くんと同じSMAPメンバーだった稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人も、テレビのレギュラーが減った。そのため公正取引委員会が、彼ら3人の番組起用を妨げるような動きがあった場合は独占禁止法違反に繋がりかねないと、ジャニーズ事務所を注意したほどです。今回、中居くんのレギュラー本数は維持されたとはいえ、退所のタイミングで番組が変わるというのは、ちょっと不自然です。『中居くん決めて!』は18年10月に始まった比較的新しい番組ですが、この月曜深夜は彼がずっとやってきた枠ですからね」

 そうなのだ。TBSの月曜深夜は中居くんの枠といっても過言ではない。TBSは14年4月から深夜番組の放送枠を“テッペン!”と名付けているが、月曜は中居の番組が続いてきた。いや、それ以前から彼の番組だった。

 最初は生放送の音楽番組「カミスン!」(11年4月〜12年3月)が1年続いたが、何を思ったか、12年4月からTBSは別のMCを立てた。だが、これが死屍累々――。

 ブラックマヨネーズをMCに起用した「金銭感覚お試しバラエティ カカクの王様」が12年4月にスタートするも、7月で終了。次にオードリーの「なんだ君は!?TV」はこの年の10月でおしまい。お笑いがダメとなれば、EXILEで「EX-LOUNGE」を11月にスタートするも翌年3月で終えた。今度はガレッジセールの「パフォーマンスA」が2カ月、リニューアルした「パフォーマンスZ」も2カ月で息絶えた。

 そして戻ってきたのが中居くんだ。13年11月より音楽番組「Sound Room」をスタートし、翌年4月にバラエティ要素を加えた音楽番組「UTAGE!」にリニューアル。15年10月からは音楽トーク番組「Momm!!」に。17年10月から教養バラエティに変化した「なかい君の学スイッチ」を経て、「中居くん決めて!」になったという長い歴史があるのだ。彼自身にも、思い入れのある放送枠のはずだ。だが、民放関係者は、番組終了こそが中居くんの提案によるものと言うのだ。


■新しい地図との共演


「当然ながら、現在、中居くんが持っているレギュラー番組は、ジャニーズ事務所のマネジメントが獲ってきた仕事です。しかし、過去に独立したタレントたちの歴史を見てきた彼は、自分の番組も何らかの理由で終了しかねないということをよく分かっています。ならばジャニーズが押さえた枠ではなく、新たに自分で提案した番組を、タイミングを見ながら持てばいいわけです。そこで彼は、番組終了と企画変更、さらに枠の引っ越を提案し、TBSの編成部も早速動いたそうです。日テレも同じ深夜番組の『新・日本男児と中居』の企画を変更し、新番組をスタートさせる準備に入っているといいます」(同)

 ジャニーズ色の一掃ということか。だが、TBSは「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」はこれまで通り継続すると発表している。日テレの「ザ!世界仰天ニュース」もそのまま継続するようだ。

「どちらもプライム帯(19〜23時)で20年近く続いている人気番組です。『金スマ』は大物ゲストが多いし、『仰天ニュース』は笑福亭鶴瓶さんと2人でMCを務めていますから、中居くん1人の希望でどうこうできるものではありません。そして、多くの番組でMCを務めてきた彼だからこそ、プライム帯で人気長寿番組に育てることがいかに難しいかはよく分かっています。だから、深夜帯で自分の番組を新たに持ちたいと考えていたのです。『中居くん決めて!』も『日本男児』も番組自体の歴史は浅い。何よりSMAP解散後にスタートした番組ですから、あの飯島三智女史とも関係はない」(同)

 とはいえ、中居くんがそこまで深夜番組に希望を持つ意味とは?

「彼はかつて『笑っていいとも!』(フジテレビ)で共演し、今も尊敬しているタモリさんという背中を見てきた。ゴールデンやプライムに拘ることなく、細く長く生きていく術を学んだんです。“流浪の番組”と自嘲しつつも、38年目に突入した『タモリ倶楽部』(テレ朝)のような番組を、いずれは作りたいと考えているのでしょう」(同)

 タモリと言えば、『ブラタモリ』(NHK)ではSMAP時代から今も変わりなく草なぎをナレーションで使い続けている。

「草なぎはじめ、元SMAPの3人のことも当然、中居くんの頭にはあるはずです。深夜の新番組をスタートさせるにあたって、ファンが望むことをやっと実現できる可能性も出てきます」(同)

 ファンが望むこと!

「3人との共演です。ジャニーズが獲ってきた番組の中で彼らが派手に共演するのは、ジャニーズだって面白くはないでしょう。しかし、独立後に彼が設立した個人事務所『のんびりな会』がオファーを受けた番組なら、文句を言われる筋合いもありません。先日の記者会見を見ても分かりますが、彼は根回しに時間をかけ、誰にも迷惑をかけずに生きていこうという人ですから」(同)

 会見では、新しい地図と共演の可能性は「1%から99%の中」と答えた中居くん。独立後、どんな動きを見せるだろうか。要注目である。

週刊新潮WEB取材班

2020年3月13日 掲載

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