「家政婦のミタ」チーム再結集でも柴咲コウ「35歳の少女」は低迷 新型コロナに矛先

 柴咲コウ(39)が、5年ぶりに民放連ドラで主演した「35歳の少女」(日本テレビ)。事故で長い眠りについた少女が25年の時を経て、35歳で目覚めた“少女”を熱演している。日テレが誇る精鋭部隊の制作だが、11月14日に放送された第6話は、視聴率7・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)まで落ち込んだ。原因はどこに?

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「35歳の少女」のスタート前、こう謳われていた。

〈「家政婦のミタ」チーム再結集!〉

 ドラマプロデューサーが解説する。

「2011年に放送された『家政婦のミタ』(主演・松嶋菜々子)は平均視聴率25・2%、最終回には40・0%を叩き出し、13年の『半沢直樹』(TBS、主演・堺雅人、最高視聴率42・2%)に抜かれるまで、21世紀の連ドラでNo.1、日テレドラマの金字塔です。脚本は遊川和彦さんで、プロデューサー・大平太はじめ、スタッフは同局生え抜きの精鋭部隊で、ヒットメーカー陣です。ほかにも、05年の『女王の教室』(主演・天海祐希)、17年の『過保護のカホコ』(主演・高畑充希)、19年の『同期のサクラ』(同)といった人気作があります」

 鳴り物入りで始まった「35歳の主婦」は、期待に応える数字が取れたのは初回だけ。初回11・1%、第2話9・6%、第3話10・0%、第4話9・1%、第5話9・4%、そして7・6%――。

■「家政婦のミタ」は踏襲している


「初回は、ウラで『鬼滅の刃』(フジテレビ)が放送される中での二桁でしたからね、2話目以降はさらに上がると日テレのスタッフは見込んでいたはずです。いまは“こんなハズではなかった”と思っていることでしょう。作品自体は悪くない。39歳の柴咲が、35歳の見かけで、10歳の少女を演じるという、非常に難しい役どころですが、徐々に成長しているように見せる演技は評価も高い。脇も母役の鈴木保奈美、父役の田中哲司、妹には橋本愛、小学校時代の同級生に坂口健太郎と、重厚感のある俳優で固めています。仲の良かった家族はバラバラになっていたという筋書き、そこに漂うミステリー感も、『家政婦のミタ』とよく似ています。橋本愛のキレっぷりは『同期のサクラ』を思い出しますね」

 勝利の方程式は踏襲しているはずだ。なのに、数字が上がらないのはなぜか。

■コロナ禍に負けた


「よく作られたドラマですが、あまりにも救いがない。俳優陣も柴咲はじめ、鈴木の笑顔を出さず闇を抱えた毒母ぶりも悪くない。しかし、重すぎて見ていて沈鬱な気持ちになってしまう」

 それは遊川脚本では定番とも言えるが、

「やはり新型コロナの影響が大きいのではないでしょうか。コロナ禍で外出や娯楽が規制され、視聴者は抑圧された気持ちでいるわけです。それを解き放つのが、ドラマの役割のひとつです。『半沢直樹』はコロナお構いなしの濃厚接触と、顔芸、そして勧善懲悪の極致で、視聴者をスッキリさせました。『私の家政夫ナギサさん』(TBS、主演・多部未華子、最高視聴率19・6%)は、荒んだ気持ちと生活に優しく寄り添い、ホッとさせてくれました。ところが、『35歳の少女』の場合、出演者たちは荒んでいく一方です。彼女を含め、周りのほとんどが失業していくのは、この時期、救いがなさ過ぎます。柴咲の社会への不適合さは、介護者を家族に抱えている人など、身につまされてしまうところもあるかもしれません。ドラマを見た視聴者は、逆に輪をかけてしんどい気持ちになってしまいます」

 このご時世には辛いドラマということらしい。

「15年に放送された柴咲主演の『○○妻』(日テレ)もこのチームでしたが、平均視聴率は14・3%。対して『35歳』の世帯7・9%、さらに個人視聴率3・9%は言い訳もできない数字です」

 21日の第7話では、坂口と同棲するようになった柴咲はアルバイトを始める。身も心も35歳となった彼女だが、その言動は忖度なしの正論責めで、そのためバイトもクビに。自分をお荷物扱いしてきた家族に説教もするようになり、さらに坂口との同棲も解消……と見所も増え、一気に佳境に入った。

「遊川作品は、終盤に数字を上げていくことが多い。ただ、この日は、プロ野球の日本シリーズ第1戦が延長したため、番組のスタートは1時間遅れました。これまでも、このくらい展開が早く、毎週、少しでも希望が持てる終わり方ができれば、ここまで落ちなかったと思いますけどね。はたして、ここからどのくらい巻き返せるかどうか」

 第8話の予告編は、ウエディングドレス姿の柴咲がいたけれど……。

週刊新潮WEB取材班

2020年11月23日 掲載

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