「芸能人格付けチェック」が驚異の視聴率 ライバル局からも「当分、一強時代が続く」

「芸能人格付けチェック」が驚異の視聴率 ライバル局からも「当分、一強時代が続く」

自虐ネタも新鮮だったGACKT

■もはや元日の風物詩?


 1月1日に放送された「芸能人格付けチェック!2021お正月スペシャル」(ABCテレビ制作・テレビ朝日系列)で、午後6時から放送された第2部の視聴率が22・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)に達した。

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 この数字がどれほど凄いか、昨年7月から放送された人気ドラマ「半沢直樹」(TBS系列)の数字と比較してみよう。

 9月27日に放送された最終回はさすがの32・7%だったが、7月19日の第1話は22・0%、26日の第2話は22・1%という数字だった。

 まさに“国民的関心事”となったドラマと引けをとらない数字を出したわけで、昨年元日の21・2%を上回る番組最高記録となったのも納得と言える。

 これほどの高視聴率だったのは、何が理由だったのか。だが、ライバルの民放キー局でバラエティ番組の制作に携わるスタッフは、「過去の『格付けチェック』に比べて、突出した魅力があったわけではありません」と予想に反する感想だ。

「Twitterでも『寂しい』という声が投稿されたようですが、今年はMCとして浜田雅功さん(57)と名コンビである伊東四朗さん(83)の欠席が発表されました。恐らく、新型コロナの感染対策だったと思われます」


■在宅率が追い風


 同じように感染対策として“密”を避けたのだろう、番組で人気の「おもてなし」も廃止になってしまった。

 番組を見た方ならご存知だろうが、チェックに挑戦する芸能人は、最初は誰でも“一流芸能人”として丁寧に扱われる。

 ところが「高級マグロとスーパーのマグロの食べ比べ」といった問題に正解しないと、“二流芸能人”、“三流芸能人”とランクが下がっていき、「おもてなし」もぞんざいになっていく。

 例えば、おやつが出るとして、一流芸能人には高級な羊羹が供されるが、二流芸能人には安価な煎餅という具合だ。

「視聴者を爆笑させる重要なルールですから、番組としては非常に痛かったと思います。おまけに最初に出題されたワインの問題も全員が正解してしまい、何の面白さも感じられませんでした」

 だが、それでも番組は最高の視聴率を記録した。一体、どうしてなのだろうか。

「コロナ禍で視聴者の在宅率が上がったことで、定番の番組に人気が集まったのが原因だと思います」


■高視聴率が続出


 定番の番組に人気が集まったとはどういうことか、具体的に見てみよう。

 12月30日に放送された「第62回輝く!日本レコード大賞」(TBS系列)は第1部が12・3%、第2部が16・1%と、いずれも昨年を上回る高視聴率だった。

 大晦日の「第71回紅白歌合戦」は、NHK総合の場合、第2部が40・3%で、これは2020年に放送されたテレビ番組の中で最高の視聴率だった。

 おまけに第1部も34・2%を記録し、こちらも2位だった。要するに昨年、最も視聴率の高かったテレビ番組は「紅白歌合戦」だったのだ。

 裏番組の「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」の大晦日スペシャル「絶対に笑ってはいけない大貧民GoToラスベガス24時!」(日本テレビ系列)も、午後6時半から午後9時までの放送で17・6%を記録した。

 昨年は16・2%だったので、やはり視聴率を伸ばした。午後9時からの第2部こそ昨年より僅かに視聴率を落としたが、民放の「紅白」裏番組としては11年連続で最高視聴率という安定した人気を発揮した。


■GACKTの新しい魅力


 更に高視聴率を叩き出したのが、やはり日本テレビ系列で放送された「第97回東京箱根間往復大学駅伝」の中継だ。2日の往路は31・0%、3日の復路は33・7%。これは共に歴代の最高視聴率だという。

「『紅白』、『ガキ使』、そして『箱根駅伝』が、年末年始における一種の風物詩的なテレビ番組ということは分かります。そして今や『芸能人格付けチェック』も同じイメージを持たれているということでしょう。

 振り返れば、バラエティ番組の1コーナーとして最初に放送されたのが1999年、特番になったのが2005年。視聴者にとっては20年以上の歴史があるわけですから、確かに長寿番組です。元日の夜は『格付け』、という認識なのです」

「格付け」と言えばGACKT(47)だが、今年も連勝記録を伸ばし、65連勝となった。直前まで伏せられたパートナーが倖田來未(38)だったことも、リアルタイムでテレビの前に座った視聴者の関心を惹いたようだ。

「何よりGACKTさんの本気度が高く、多くの視聴者が面白いと思ったのではないでしょうか。これまでは常に斜に構え、クールなところがあったと思います。ところが今年はガッツポーズも全力なら、『もう辞めたい』、『円形脱毛症になった』と自虐発言を繰り返すという新しい一面を見せてくれました」


■父親層も満足


 GACKTは19年2月に公開された映画「翔んで埼玉」[武内英樹監督(54):東映]で主演を務め、興行収入は37億円を超えるヒット作となった。

 前出のスタッフは「GACKTさんが元日のお茶の間に、すっかり受け入れられた安定感を覚えました」と振り返る。

 女性陣の活躍も大きかったという。香里奈(36)、高畑充希(29)、武井咲(27)、日向坂46の加藤史帆(22)、佐々木美玲(21)、小坂菜緒(18)といった面々だ。

「お正月のお茶の間ですから、普段は働いている父親もテレビを見ています。身も蓋もない言い方をすると、『見た目も麗しい女性芸能人』が出演するからこそ、家族全員が番組を最後まで見てくれるわけです」

 新型コロナの感染対策という大きな制約があったわけだが、どうやら格付けには逆境を魅力に変えるだけのパワーがあったようだ。

「最後に出題された問題では、鹿肉も豚肉も牛肉も区別の付かない芸能人が続出し、さぞかし視聴者は溜飲を下げたと思われます(笑)。ライバル局で働く人間としては悔しいですが、『格付け』はニッポンの正月における風物詩的なテレビ番組として、当分、一強状態が続きそうですね」

週刊新潮WEB取材班

2021年1月8日 掲載

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