THE ALFEE、古希直前でも「俺たちそんなに枯れてない」“ありがたい人生”と長く続く秘訣を語る

THE ALFEE 撮影/齋藤周造

■高見沢俊彦(以下、高見沢)「コロナ禍になってのいちばんの変化は、ライブができなくなったこと。僕らは、ツアーバンド。デビューしてからずっとツアーを中心に活動してきました。それが、ライブができないというのは衝撃的なことでしたね」

■桜井賢(以下、桜井)「東日本大震災が起こった '11年は、コンサートツアーが1つできなかった。そのときに、ファンの方たちもツアーがどれだけ大切なものなのか感じてくださって。改めて、ツアーバンドとしてやってきた誇りを感じたんです。

 ■それが、この2年で3回しかツアーができていないですからね。気づけば、公演回数が『笑点』の放送回数(2月13日の放送で2797回)に追い越されて。コロナ禍になる前はリードしていたのに。ほら、あちらは、ほぼ毎週やっているでしょ」

今回のアルバムもコロナ方式でレコーディング

高見沢俊彦 撮影/齋藤周造

 ■デビューから新型コロナが蔓延する直前の '19年まで、45年間休むことなく年数回のツアーを続けてきたTHE ALFEE。

 現在までのコンサートの総本数2779本は、国内グループとして最多公演記録だ。

 昨年7月にリリースした『The 2nd Lifeー第二の選択ー/光と影のRegret』が『星空のディスタンス』から続く55作連続のオリコンチャートTOP10入りを果たすなど、第一線を走り続ける日本バンド界のレジェンド。

 だからこそ、コロナ禍で“できなくなってしまったこと”に苦しさをおぼえてきた。

■高見沢「毎日のように報道される新型コロナのニュースを見ているとつい暗い気持ちになってしまうのは、事実関係だけが報道されて、希望がないからですよね。■僕らにとって音楽とは何かを考えたときに、新曲がひとつの希望になるなと改めて思ったんです。未来のライブにつながっていくと」

ライブにつながる新曲、歌詞をおぼえるのは……

 シングルとして発表した『The 2nd Lifeー第二の選択ー』など3曲を収録したアルバム『天地創造』を2月23日にリリースした。12曲中、9曲が新曲となるアルバム。

■桜井「今回もコロナ方式でレコーディングしました」

■高見沢「以前は3人一緒に録音していましたが、いまは密にならないようにひとりひとり」

■坂崎幸之助(以下、坂崎)「ビートルズの『ゲット・バック・セッション』の映像を見ていると、4人が唾飛ばしながら歌っていて」

■高見沢「ああいうのは、いまできないよね」

坂崎幸之助 撮影/齋藤周造

 3人の声が重なる“三声”が魅力のグループ。ひとりひとりでのレコーディングに苦労されたのではと聞くと、

■高見沢■「そういうことは苦労とは思わないんじゃないかな。だって、ミュージシャンですから」

■坂崎■「大工さんが家を造るのといっしょ」

■高見沢「大変だとは思うけれど、イヤだなっていう感覚はないんですよ。やっぱり楽器を弾いたり、歌ったりすることが好きですから。ただ、新曲の歌詞をおぼえるのは難しい(笑)。それは、大変ですよ」

■桜井「もうね、無理なんですよ。おぼえられない(笑)」

■坂崎「大工さんと違うところは、建てたら終わりじゃない」

■桜井「また、再現しないといけないから」

■高見沢■「ちゃんと練習しといてよ」

■桜井「このあいだ、やったばっかりでしょ」

 王道ロックにポップ、バラード、組曲が詰め込まれたアルバムの制作は、1月中旬まで続いていた。

■桜井「昨年末、年明けの2月にアルバムを出すって小耳にはさんだときは、ありえないと思ったんです。いままでにないくらい制作期間が短かったので。■年末に高見沢から“おまえの曲だけど、レコーディングは来年な”って言われて。だから、お正月がなかった(笑)」

■高見沢「本当はね、去年のうちに終わらせないといけなかったんです。でも、歌詞がどうしてもできなかったので(苦笑)」

何のために生まれてきたか、3人の答えとは

THE ALFEE 撮影/齋藤周造

 デビュー以降、グループの曲をほぼ作詞・作曲している高見沢。今回のアルバムも編曲を含めすべて担当している。アルバムのタイトルにもなっている『天地創造』は、THE ALFEEにしか作り出すことのできない壮大な楽曲。歌い始めの歌詞“何のため生まれ 生きてきたのか”ということをこの2年のあいだに考える人が多かったのではと伝えると、

■高見沢「制限されて、抑えられるほど、そういうことって考えちゃいますよね。そして、自由のありがたさがわかる。長い歴史の中で人類は何度も繰り返しているんでしょうけどね」

■坂崎「ぼくもね。生まれたときからずっと考えています。何のために生まれたんだろうって」

■高見沢■「えっ? ウソ! そんなこと考えてないだろ(笑)。何のためっていえば、猫のためとか?(猫好きの坂崎は自宅で飼うだけでなく、ノラ猫の保護活動にも参加している)」

■坂崎「(笑)でもね、人間って何なのかな。どこから来て、どこに行くんだろうということは、よく考えます。■あと、よく思うのは、音楽をここまでやってこられたのは、昔の自分の夢であり、望んでいたことなので、ありがたいなと。志してもできない人が圧倒的に多いなかで、ありがたい人生だったなと。いま僕は、病床にいながら……」

■高見沢■「いないだろ(笑)」

■坂崎「そうか(笑)」

桜井賢 撮影/齋藤周造

■桜井「(笑)でもさ、改めて考えると幸せな人生を歩んできたんだなと思います。■戦後の高度成長期からずっときて。もちろん、コロナを不幸だとか、怖いなと感じることもあるけれど、人類はこういったことを必ず乗り越えてきましたから」

 踏み出す一歩となる有観客の全国ツアー『THE ALFEE 2022 Spring Tour 天地創造』が、3月31日の埼玉・川口総合センターリリアメインホールを皮切りにスタートする予定だ。

■桜井「去年の年末に武道館と大阪城ホールで久々に有観客のライブをしたんです。意外と、ライブの感覚を身体がおぼえていて。■俺たち、そんなに枯れてないなと思いましたね」

■高見沢「■3人でやっているっていうのもよくて。うまく役割分担できるから。それが長く続けられている秘訣なのかな」

■坂崎「ひとりでやっている矢沢(永吉)さんはすごいよ」

■高見沢「さだ(まさし)さんもね」

■坂崎「先輩方がまだまだ現役でいるから。僕らは、ヒヨッコですね」

驚きのバースデーケーキで誕生日をお祝い

 ツアー中の4月には、高見沢と坂崎が68歳の誕生日を迎える。今年1月に67歳になった桜井の誕生祝いは、配信番組『Comeon! ALFEE!! Season4「2022 GO TO SPRING!!」』の中で行われた。

■桜井「目の前にロウソクに火がついたものがあるんだけど、油くさいなーと思ったらチャーハンでした(笑)」

■高見沢「チャーハンのケーキ(笑)」

■坂崎「エビフライとかから揚げがのっててね」

■高見沢「■揚げ物ケーキですよ。アゲアゲになってもらおうと思って(笑)。(桜井が)甘いものが得意じゃないと聞いていたので、じゃ、チャーハンで作ってみる? って。本当に作れると思わなかった(笑)」

■桜井「ふたりは4月生まれで、バンドのドラム担当も4月。キーボードが5月でツアーをしていると毎回ケーキが出てくるんです」

■坂崎「楽屋がケーキだらけになってね(笑)」

■高見沢「そういうときのチャーハンケーキは箸休めでいいよな」

■桜井「それとね、もう、ロウソクがケーキにのり切らない(笑)」

■高見沢「1本を10歳分にしてもらって」

■坂崎「それでも、すぐに7本になるからな」

 大きな節目となるデビュー50周年まで、あと2年。

■高見沢「半世紀か」

■坂崎「僕らは、ちょうど二十歳のときにデビューしたから」

■高見沢「そのときは、古希だな。2年先のことはまだ考えていないですけど」

■桜井「3人とも大病もしていないし、元気ですからね」

 華やかなステージを期待していると伝えると、

■坂崎■「じゃ、シンプルなステージで(笑)」

■高見沢■「ステージに何もないのもいいかもね(笑)」

■昨年末に約3年ぶりに開催した
■武道館と大阪城ホールでのライブ
『THE ALFEE 2021 Winter Baby,Come Back!』で感じたこと

■高見沢:■声援がなくても人がいる“気”っていうのは、感じられるんです。無観客のライブとはぜんぜん違います。

■坂崎:ライブのあと、免疫が上がりましたね。それまでは、な〜んか調子悪かったのに。

■高見沢:すごいですよ、坂崎は髪の毛が3本生えましたから!

■坂崎:オバケのQ太郎じゃないんだから。1000本くらいにしてくれよ(笑)。

■桜井:■でもね、コンサートっていうのは、お客さんがいてはじめてコンサートっていうんです。

■坂崎:それが、基本だよね。

■桜井:お客さんが主役ですから。主役がいない場所で演奏することほど、むなしいことはないです。

■高見沢:コロナ禍での規制があって、観客は半分の数でしたけど、半分って感じがしなかった。

■坂崎:■満席の感じがしましたよ。

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