小日向文世&遠藤憲一『嫌われ監察官 音無一六』で共演、“ほのぼの家庭人”のふたりが語る「妻の話」

左から遠藤憲一、小日向文世(撮影/佐藤靖彦)

「じゃあ次は、おふたり同じポーズでお願いできますか?」

 撮影中、カメラマンからのリクエストに、

「さっき現場でやったの、こうだっけ?」

「これもやりましたよね」

 と頬づえをついたり、こめかみに指を当てたり。

 5月6日より放送開始の■連続ドラマ『嫌われ監察官 音無一六』(テレビ東京系金曜夜8時〜)で、顔も性格もまったく似ていない兄弟、音無一六(小日向文世)と万丈二六(遠藤憲一)を演じる2人の、■和気あいあいな撮影中のひとコマだ。

アドリブ三昧のコミカルなやりとりが魅力

左から遠藤憲一、小日向文世(撮影/佐藤靖彦)

 これまでに■スペシャルドラマが6作放映、大好評を受けて連続ドラマになった今作。音無一六は、警察官の職務や私生活に不正がないかを調べる監察官でありながら、捜査にも介入し難事件を解決していく。己の正義を貫きわが道を突き進む、頑固で几帳面な主人公だ。

 対する万丈二六はスペシャルの第5作から登場した、明るく陽気なタクシー運転手。■あまりにも正反対で、毎回ゲスト出演者が「本当に兄弟!?」と驚くほどなのだが、実はちょっとしたところで同じ仕草が出る。それを冒頭で再現してもらったわけだ。

 連ドラ化についての感想を聞くと、小日向は

■「スペシャルが6作まで行ったからそろそろ終わるのかなあと思っていたところだったので、びっくりしたんですよ」

 と笑い、遠藤は

「一六はセリフがものすごく多くて、しかも難しい単語もいっぱい出てくるので、小日向さんは毎回全部覚えるのが大変だろうなあと思ってます」

■ そう、このドラマの特色のひとつが、事件解明の際の一六の膨大なセリフ量。

「大丈夫かなあ。ギリギリなんだから、ほんと」

 と、苦笑する小日向に

「ほんと、尊敬します。これだけ先輩が頑張ってるんだから、自分も愚痴なんて言ってられない、頑張らなきゃ!って、勇気をもらえますよ」

 と遠藤。「あの分量はギリ単発……」と続けると、小日向がすかさず「そうだよね!?」と返すやりとりが、なんだかとてもチャーミング。

 しかも小日向は、台本を一言一句きっちりそのまま言っているというから驚き!

■遠藤「シーンとして成立しているのに、“すいません、今のところもう一回”と、語尾までしっかり台本どおりに言っていて。自分から大変なところに身を置いているのが、すっごいなあ!と思う」

■小日向「僕、ちょっと癖があって。1個でも間違えるとわかるし、それが悔しくてね」

 その分、■コメディータッチの2人の場面ではアドリブ三昧。

■小日向「台本が“2人、わいわいやりつつ”みたいな感じで終わってるよね(笑)」

■遠藤■「緊迫したシーンが多いから、俺との場面では息抜いてほしいなと。小日向さん、アドリブをバンバン出してくるし(笑)」

 小日向いわく、「アドリブは、ちゃんと受けて返してくれるという前提がないと、成立しないもの」。この2人だからこそのコミカルなやりとりは、見逃し厳禁!

女房はたぶん、かなり変人だと思ってる

 現場以外でのエピソードを尋ねてみると、

「エンケンは、仕事が終わったらすぐ家に帰って奥さんとの時間をつくるからなあ(笑)」

 と言う小日向に、遠藤も照れつつ爆笑。だが、小日向も同様のようだ。

■小日向「家族の時間は大事だよ。だから一緒にいるのは現場が主。でも本当によかったなと思うのは、エンケンはとても優しいから、無理なく一緒にいられて、僕はすごく楽しい」

■遠藤■「小日向さんは誰に対してもフランクで、一緒にいると自分の素をそのまま出せる。それが小日向さんの持ち味ですね」

 では、“嫌われ監察官”にかけて、奥さんに嫌われても貫き通したいことは?

小日向文世(撮影/佐藤靖彦)

■小日向「■貫くというより、いやがられていただろうなというのは、 '20年コロナ禍での自粛期間で、2か月中2回しか外に出なかったこと。普段から休みの日はずっと家にいるし、女房はたぶん、かなり変人だと思ってる。でも僕は変えられないので、女房は半分あきらめてるんだろうな。でも、エンケンは奥さんに合わせるでしょ?」

■遠藤「怒られたりしますね(笑)。いまだに銀行の手続きを、1人でできないし。洗い物も、なるべく手伝うようにしているけど、ちゃんと洗い切れてなくて怒られる(笑)」

■小日向「僕は逆だ。徹底して洗う。食洗機に入れる前に全部洗い流して、それから入れるもん」

 ほのぼの家庭人の一面に、思わずほっこり。そんな2人の共通点は、音楽好きなところ。

遠藤憲一(撮影/佐藤靖彦)

■遠藤「でも聴き方が違いますよね。俺はウォーキングしながらですけど、小日向さんは自宅で聴くんですよね?」

■小日向「うん、じっくりと。今は、ジャジーな雰囲気のアンジェリーナ・ジョーダンというシンガーが好き」

■遠藤「俺が今ハマってるのは、テイラー・スウィフトのいちばん新しいアルバム。その中の1曲が好きで、そればかりしつこく聴いてます」

■小日向「僕もしつこく何度も聴くな。同じだ」

 逆に、真逆なのが読書について。小日向は「エンケンがすごく本を読むということにびっくりした」と言い、遠藤は「小日向さんが読まないと聞いてびっくりした(笑)」と。

■遠藤「もともとは全然読まなかったんです。高校中退して劇団に入って、そこで読めと言われて読むようになったんですけど、小日向さんは……」

■小日向「■僕は、中学高校のころはよく読んでたの。でも劇団に入ってからまったく読まなくなった。『ムー』は読んでたけどね(笑)。エンケンは、暇さえあれば読む。台本を読んだあとに本を読むと聞いて、ほんとびっくりした(笑)。僕はムリだ」

心のあったかい芝居が魅力だと思う

金曜8時のドラマ『嫌われ監察官 音無一六』5月6日(金)スタートテレビ東京系毎週金曜夜8時〜(※初回は2時間スペシャル)

 一六の上司で警務部長・千住遼子を演じる田中美佐子、元署長で今は居酒屋「みつる」の店主・二宮満役の小野武彦など、スペシャルからおなじみの面々も続投。現場では「美佐子さんが面白くって」と、2人が口をそろえる。

■小日向「美佐子さんが、スペシャルのときよりセリフが増えていて、“私、こんなにしゃべってなかったんだけど。あなたの分を私がずいぶんしゃべらされてる”って笑ってました」

 また一六の相棒として新たに加わった四堂厘太郎役の古川雄輝は、「いつもニコニコしていて、すごく好青年」と小日向。

■遠藤「高校まで英語圏で暮らしていたと聞いて。今、すごくきれいな日本語をしゃべるし、ものすごくお芝居も上手なので、どれだけ努力してきたんだろうって、びっくりしました」

■小日向「偏差値、高いよね。僕たちより全然(笑)」

■遠藤「俺と一緒でいいの?(笑)」

 というわけで、放送開始が待ち切れないこのドラマ。最後に見どころを聞くと。

■遠藤「小日向さんを筆頭に、美佐子さんもオノタケ(小野武彦)さんも、みんな心のあったかい芝居をするので。このあったかさが作品の魅力じゃないかという気がします。刑事役であったかいものが全面に出ている人ってそんなにいないけど、小日向さんはすごくあったかい。そこがいいんじゃないかな」

■小日向「この年になって、そういう役をやらせてもらえるだけでもありがたいな」

■遠藤「また続いたら、やるしかない(笑)」

■小日向「いや〜、どうかなあ(笑)。とにかく今は、来ている台本を全部頭に入れないと!」

■Q刑事ドラマの魅力は何だと思いますか?

「実際に起きている事件では、犯罪者の心理などはわからないけれど、ドラマではそのときの心境や手口が明らかになっていく。■ドラマだからもちろん虚構なんだけれど、非日常的なドキドキ感が味わえるところが魅力なのかなと思います。あと、一緒に推理する楽しさも」(小日向)

「今はお酒をやめちゃったので行ってないんですけど、前によく行っていた焼き鳥屋さんのママが刑事ドラマをすごく好きで。お店で流しっぱなしにして、料理を作りながら見てたんです。あれは話の流れを見るのが楽しかったんだなと。物語がテンポよく展開していくから、飽きないんじゃないかな」(遠藤)

金曜8時のドラマ『嫌われ監察官 音無一六』5月6日(金)スタートテレビ東京系毎週金曜夜8時〜(※初回は2時間スペシャル)

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