西野亮廣の『プペル』バレエ化に漂う“ビジネス臭”、バレエファン反発に制作総指揮者の答え

西野亮廣

 それは新たな“金脈”か、はたまた“文化”の創生か――。

「■『プペル』のバレエ化が“製作総指揮”を名乗る女性による公式noteで発表されました。しかし、そこにあった製作総指揮者のバレエに対しての考えがバレエファンから反感を買っているんです」(バレエ関係者、以下同)

『キングコング』の西野亮廣の代表作といえる絵本『えんとつ町のプペル』。これまでも映画化やミュージカル化し、西野の“意識”や“考え”に共感や感心する信者的ファンを中心に話題に。そしてときには逆に“アンチ”から嘲笑され、炎上してきた。それが再び……。

『プペル』のバレエ化の発表とその思いを綴った公式noteは現在されている。そこにはどのようなことが記されていたのか。

「炎上の原因はいくつかありましたが■、“芸術”であるバレエをビジネスのための商材としか扱っていないこと。そんな考えが文章から垣間見えていたことだと思います」

 以下はnoteに投稿されていた“削除された”文面だ。

《プペルバレエを古典作品にすることを目指しています。それは、■「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」、「眠れる森の美女」などと同じ棚に並べるということです。》

《戦略的に古典作品にしていこうとしています》

「棚に並べる」は、西野がオンラインサロン等で“売るために”よく使う表現である。

 また製作総指揮者の女性はバレエ界を憂いて、以下のように綴っていた。

■《今バレエ界に、新作をシェアするという考え方はない》

 しかし、この現状認識はバレエダンサーによると、

「■日本のバレエ界は今、新作作りに力を入れています。日本のバレエに携わっている人間であれば、わかると思うのですが……」

西野に関われるからうれしいよね?

 炎上の火元はまだある。

『プペル』バレエは現在、出演者を募集している。以下は出演者を募るインスタグラムにあった文章だ。

《・ソリスト役の方には、当方規定による報酬をお支払い致します。》

《・チケットノルマはありませんが、出演者は公演チケットを割引価格でご購入いただけます》。

「■つまり“主役以外の方たちはノーギャラです”ということ。割引でチケット買えますというのは、“西野さんの作品に関われるから嬉しいですよね? しかも割引でチケットも買えちゃいますよ”という態度と捉えられてもおかしくないことです」(前出・バレエ関係者)

2021年1月、新作歌舞伎『プペル』制作発表で顔を合わせた市川海老蔵と西野亮廣

 このようなバレエというものに愛のない発言、さらに演者の扱いを見れば、バレエファンが怒るのも無理はないだろう。以下はTwitter上でのバレエファンの声だ。

《プペルのバレエ、■バレエを愛している人々にめちゃくちゃ嫌がられてるけど制作の文章見てこれはほんまに嫌やなと思った》

《プペルバレエが目指すものが「芸術」の域まで昇華させた作品ではなく、ビジネスモデルとしての作品の「フランチャイズ化」であることに違和感を抱くのだろう。■彼らが作ろうとしているものは「芸術」ではなく「ビジネス」。》

《一般受けした作品のバレエ化(大衆化?)を否定しているのではなく、根拠のない古典への誤解と日本バレエ界のシステムを搾取と言われても仕方がないビジネスありきの制作意図が見えてしまうからなのです…。》

バレエファンの声に総指揮者は

 確信を持った考えであれば、批判があったとしてもその考えを削除する必要などないはずだ。公式noteに文章を綴った製作総指揮者の女性に、noteを削除した理由とバレエファンの声について問い合わせると以下の回答があった。

「■多くの皆様にご心配をおかけしてしまっていることを誠に申し訳なく思っております。同質問に対する回答は、後日配信するプレスリリースに記載する予定でございます。大変恐縮ではありますが、もう暫くお待ちいただけるようお願い申し上げます」

『プペル』バレエの公演は、10月5日・6日に新宿文化センター大ホールで開催される予定だ。ちなみにミュージカル版の『プペル』は、 7月3日に公式YouTubeチャンネルで無料配信される。『プペル』バレエのチケットの発売は7月10日だ。

 ミュージカルとバレエで互いに盛り上げて……。儲けることや人気を得るために尽力することは悪ではないだろう。しかし、「そういうところが……」という声が聞こえてきそうだ。

関連記事(外部サイト)