小芝風花、アナウンサー役に挑戦「台本を読んで恐怖で涙が出た」

小芝風花 撮影/佐藤靖彦

「3.11が起きた日は、大阪で家族とご飯を食べに行っていて。大阪はかすかに揺れた程度だったんですが、阪神・淡路大震災を経験している母が“なんだかすごく嫌な予感がする”と言っていたのが印象的で、よく覚えています」

■■自分の語彙力のなさを痛感しました

 東日本大震災から8年。忘れもしないあの衝撃と恐怖が、首都直下型地震として東京を襲ったとしたら……。リアルすぎる世界観で私たちの身を改めて引き締めてくれる、ドラマ『パラレル東京』で小芝風花が主演を務める。

■「家でひとり台本を読んだときに、恐怖で涙が出たのは今回が初めてでした。普段見る東京の景色は、高いビルがたくさん立ち並んで、キラキラときれいなのに、台本の中では一瞬で電気が止まって真っ暗闇になったり、火の海になったりと、リアルすぎてなんだか非現実的、パラレルワールドな気もしてしまって。でも、それが実際に起こりうる事態なのかと思うと、本当に怖くなりました」

 今作では、大震災に直面し、自身も被災しながら必死にニュースを通して被害の大きさを伝え続ける新人アナウンサーを熱演。

「■女優もアナウンサーも、現場で“瞬発力”を問われるという意味では似ているかもしれません。でも、女優としてのお仕事は、セリフとして言葉を用意していただいた状態から、気持ちをつくっていく作業が多いと思います。

 ■でも、アナウンサーさんは自分で瞬時に的確な言葉を頭の中から見つけなくてはいけなくて。演じてみて、自分の語彙力のなさを痛感しました」

 初めてのアナウンサー役ということで“自主練”も?

「ナレーションなど、声のお仕事をさせていただくこともあるのですが、それとも全然違っていて。アナウンサー特有のイントネーションや発声法など、自分で言いながら聞いていてもわからないときは、録音して改めて聞いてみたりと、家でも練習しました。

 そうすると、指導をしてくださっていた中川緑アナウンサーが“上手になってる! 家で練習してきたんだね”とたくさん褒めてくださって、すごくうれしかったです!」

■■「人災がいちばん怖いんだなと」

「■今作で初めて“群衆雪崩(なだれ)”という言葉を知って。人々がパニックになって押し寄せることで圧死してしまうということが起きるなんて、想像もしていませんでした。今まで持っていた“人が多く集まっている=安全な場所”という認識が間違っていたんだなと。今作を通じて、正しい知識を私自身も教わりました」

こしば・ふうか '97年4月16日生まれ。'12年、ドラマ『息もできない夏』で女優デビュー。'14年には『魔女の宅急便』で映画初出演にして初主演を務める。近年の主な出演作には、ドラマ『トクサツガガガ』『べしゃり暮らし』『歪んだ波紋』など多数。

NHKスペシャル 体感 首都直下地震 ドラマ『パラレル東京』【4夜連続放送】(NHK総合、12月2日夜7時半から、12月3日〜5日夜10時から)

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