『ジャニー基金』5億円の使い道、ジャニーズに根づく「慈愛」の精神

ジャニー喜多川さん(享年87)

 日本赤十字社は、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長からの遺志により、寄付された5億円をもとにした『ジャニー基金』の設立を8日に発表した。ジャニー氏には昨年末に金色有功章が送られ、HiHi Jetsの高橋優斗と美 少年の岩崎大昇が代理として受け取った。

 ジャニー基金は「明日を担う子どもと家族のため」「救える命を救うため」「入院患者のQuality of Lifeの維持、向上のため」に関する事業を使途に、日本赤十字社医療センターで活用されると発表されている。

■ジャニーズの慈善活動

■「たとえば昨年公開された『映画 少年たち』やジャニーさんの舞台のセリフなどに、“子どもは大人になれるけど 大人は決して子どもには戻れない”と、子どもたちを思うメッセージを常に発信し続けた人でしたから、ジャニーさんの遺志を十分に活かしたものだと感じます」

 と、ある芸能記者は言う。

 ジャニーズ事務所は、過去にもチャリティーや募金事業を行ってきた。

 代表的なもののひとつが、1997年から行われた『J-FRIENDS』。阪神・淡路大震災へのチャリティー活動で、関西出身メンバーが在籍するTOKIO、V6、KinKi Kidsの3組合同の同名ユニットとして活動した。マイケル・ジャクソンがプロデュースした楽曲を含む、シングル5枚とミニアルバム1枚をリリースし、震災時、小学1年生だった子が6年生になり、卒業する2003年3月に活動を終了した。

 2011年の東日本大震災の際には、復興支援の一環として『Marching J』を設立。所属の全タレントが対象で、復興支援イベントなどを開催。同年4月に代々木体育館で行われた募金イベントには3日間で40万人近くが集まった。

■「ほかにも『嵐のワクワク学校』や野球大会などの収益、CD売り上げの一部などもMarching J■を通じて寄付されています。SMAPはMarching Jと並行して『東日本大震災復興支援財団』という公益財団法人の設立発起人として名を連ね、『SMAP×SMAP』のエンディングで毎回、援助を訴えるなどの活動も行なってきました」(前出・芸能記者)

 しかし『Marching J』への寄付金の使途として、中国からジャイアントパンダを招致する予定であると近藤真彦が発表したことで、一部ファンの間で炎上騒動となった。

■「子どもたちにパンダを見てもらうことで、元気を出してもらおうという意味合いだったのですが、もっと直接的な支援のほうがいいのではと批判され、のちに中止されました。結局、'16年の熊本地震で活用されるなど、集まった募金は、さまざまな基金や寄贈に使われているようです」(同)

 ジャニーズ事務所のタレントは、チャリティーには積極的で、毎年8月に放送される『24時間テレビ「愛は地球を救う」』(日本テレビ系)には20年近くにわたり、毎年所属タレントがメインパーソナリティーを務め、募金を呼びかけている。昨年、一昨年の台風や豪雨被害の際にも、各地で炊き出しなどの活動も行なった。

「今回の基金は日本赤十字社が設立し、発表されているように主に医療に使用されるので、『Marching J』と並行して活用するものになりそうです。未来ある子どもたちのために、というジャニーさんのメッセージはこの先も残っていくのではないでしょうか」(同)

 ジャニーさん亡き現在も、その思いは受け継がれていくーー。

<取材・文/渋谷恭太郎>

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