情報番組で相次ぐ誤報、“ありえない円グラフ”まで飛び出したテレビ局のお粗末事情

民放各局の初歩的な放送ミスが相次ぐ 『ひるおび!』の円グラフには呆れの声も

記事まとめ

  • 民放各局の初歩的な放送ミスが相次ぎ、テレビ局広報がピリピリしているとも
  • 『バイキング』は3月に撮影した映像を使用するというミスで、坂上忍が追い込まれた
  • 『報道ステーション』では、富川悠太アナが発熱を会社に正しく報告せず番組に出演も

情報番組で相次ぐ誤報、“ありえない円グラフ”まで飛び出したテレビ局のお粗末事情

謝罪をした番組の“顔”、(左上から)羽鳥慎一、富川悠太、坂上忍、恵俊彰

 民放各局の初歩的な放送ミスが、このところ相次いでいる。

■「きちんとしたチェック体制ができていたら、まず起きない間違いです。それが起きてしまった原因は、現場のスタッフ数が新型コロナウイルス感染予防のために少なくなっている点、それをチェックするプロデューサーが疲弊している点にあります」

 とスポーツ紙放送担当記者は指摘する。さらに、

■「これらの事態で、テレビ局広報が結構ピリピリしているんです」

 と明かす。その理由は後述するにして、ここ数日に限ってもテレビ番組内での誤報が相次いだ。

■相次ぐ誤報の内容とは

 フジテレビ系バラエティー■『バイキング』では、5月17日に原宿・竹下通りで撮影したにぎわっている様子として、今年3月に撮影した映像を使用するというミスをし、司会の坂上忍(52)が追い込まれた。

 テレビ朝日系情報番組■『羽鳥慎一モーニングショー』でも鉄道車両に集まる鉄道ファンの様子を伝えるために、3月に撮影した写真を流し、間違いを認め謝罪した。

 さらにさかのぼれば、テレビ朝日の■『グッド!モーニング』でも取材した医師の言葉を都合のいい部分だけを編集で切り取り、医師の主張を伝えなかったことがあった。

 同じくテレビ朝日■『報道ステーション』では、富川悠太アナウンサー(43)が発熱を会社に正しく報告せず番組に出演し、結果的に番組スタッフに新型コロナウイルスをうつすという失態を犯した。 

 クイズ番組をめぐっては、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理憲章委員会は、18日フジテレビ系■『超逆境クイズバトル!!99人の壁』に放送倫理違反の疑いがあるとし、審議入りを決めた。

■「18日放送のTBSの『ひるおび!』は、朝日新聞の“内閣支持率”の世論調査を円グラフで表現したんですが、その際、『支持しない』が47%だったんですが、円グラフの半分以上のスペースを割いてグラフ化していたんです。円グラフは半分が50%を示すわけですから、47%は半分より小さくなる。それが円の3分の2ぐらいが『支持しない』で締められていたんです。小学校で習う円グラフですよ! どれだけスタッフのレベルが低いのか、チェックするプロデューサーが手抜きをしているのか呆れましたね」(前出・スポーツ紙放送担当記者)

ひるおび!』で出された、間違った円グラフ

■コロナを理由に逃げるテレビ局

 このようなさまざまな放送事故、放送事故寸前の事態に対して、通常は広報部が窓口になり対応するが、月に1度、社長ら局幹部が対応しなければならないケースがあるという。

「いわゆる“社長会見”というもので、一般紙や通信社、スポーツ紙の放送担当記者が加盟する“放送記者会”という記者クラブが、毎月定期的に、社長や専務などと相対してクローズドの会見を開くものがあります。それがちょうど、来週に集中するんです。

 当然、ここしばらくの不祥事について、記者は局側に見解を問います。ところが局側は、あまりにも問題が多いので、局によっては避けたいところもある。■その理由として新型コロナウイルスのために会見を延期したいと言ってきているんです。テレビ局はいま、リモート取材をやっているわけですから、リモートでもやれるだろうって記者会側は申し入れているところですが、どうも乗り気じゃなさそうですね」(前出・スポーツ紙放送担当記者)

 新型コロナウイルスの影響で広告費収入がどこまで下がるのか、密が禁止される中、基礎疾患を抱えて免疫が弱いとされる障害者に出演してもらう『24時間テレビ』(日本テレビ系)が本当に実施できるのか、連続ドラマの撮影再開はいつになるのか、放送局がはっきりさせなければならないことは、個別の局にも、放送局全体としても多い。

 通常の会見を迫る放送記者会、それに対してピリピリムードのテレビ局の広報担当。両者のせめぎ合いは続く。

〈取材・文/薮入うらら〉

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