羽生結弦や内村航平ら勝者の思考を知る!男子モーグル堀島行真が“マルチスポーツ”を行う理由

羽生結弦や内村航平ら勝者の思考を知る!男子モーグル堀島行真が“マルチスポーツ”を行う理由

記事画像

4月30日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:25〜)は、スキーフリースタイル男子モーグルの堀島行真がゲスト出演。複数の競技を行う“マルチスポーツ”をテーマに、MCの勝村政信や解説の福田正博らとトークを繰り広げた。

今年2月に行われた『北京オリンピック』で、日本人選手第1号となる銅メダルを獲得した堀島は、表彰台までの道のりについて、「けっこうトラブルも多く、強風が吹いたり、バランスを崩したり、3つくらい試練があったと感じています」と回顧。それでも堀島が結果を出せたのは、マルチスポーツを取り入れていたからに他ならなかった。

そもそもマルチスポーツを始めようと思ったのは、4年前の『平昌オリンピック』がきっかけだったという。前年の2017年に世界選手権で日本男子初となる優勝を成し遂げた堀島だったが、平昌ではミスが響いて11位に。4年後の北京でリベンジを果たすために、トレーニングの一環としてモーグル以外のスポーツを取り入れるようになったのだとか。

堀島はモーグル以外に、フィギュアスケート、体操、スノーボード、パルクール、飛び込みの5種目を練習に取り入れており、どの競技もハイレベルな領域に達している。外野からはモーグルだけに専念したほうがいいと言われたこともあったが、堀島は「いろいろなスポーツをすることに楽しみを感じていましたし、それがモーグルにつながっているという実感もありました」と、信じた道を邁進。大舞台で力を発揮し、見事メダルを獲得した。

帝京大学経済学部経営学科の大山高准教授は、競技をまたいで行うことによって「競技スキルの応用力」が身につくと説明。各競技で得た運動能力が様々なシーンで活用され、結果的にそれが本業のスポーツでの武器になると解説した。

メジャーリーガーの大谷翔平は、野球以外に水泳で肩甲骨周りの可動域を広め、バドミントンで手首の柔軟性を養った。堀島も5種目が全てモーグルへとつながっていることを強調。体操と飛び込みは、モーグルのエアを決める空中動作のため。フィギュアスケートは、コブの急斜面を滑らかに滑り降りるターン技術のため。スノーボードは、道具を自在に操る感覚やスキルを養うために行っていると明かした。

そして、パルクールは怪我対策のために実施。堀島は「体を上手く使いながら高いところから飛び降りたり、着地の衝撃を転がって逃したり、パルクールは怪我をしない体を作ろうと考えてやっていましたね」と打ち明ける。

実際にマルチスポーツが故障を予防する効果は研究でも証明されており、メジャーリーグの統計では、高校時代にマルチスポーツを経験した選手と、そうでない選手の故障率に明確な差が出ている。

また、福田は「小さい時はサッカーだけをやらずに、いろんなスポーツやりなさいと。神経の発達のためには、小さい時にいろいろなことを身につけておかなきゃいけない」と、マルチスポーツが子どもに与える効果に言及。大山准教授によれば、各スポーツの経験が神経同士の連動性を生み、無意識のうちに体をコントロールできるようになるのだという。

サッカー元日本代表の本田圭佑も、かつてSNSに「子どもたちに幼少期から1つのスポーツだけをやらせるというのは、逆に成功する可能性を低くしてます」と投稿。マルチスポーツの重要性を説いていた。

番組では、少年野球チームであるにも関わらず、練習にサッカーを取り入れている帝京ベースボールジュニアを取材。子どもの頃からマルチスポーツを行うことの効果を探った。

さらに、スタジオでは堀島が「勝つことを知っている人たちから学びたいという思いもあり、それぞれの競技をやっていました」と振り返る。フィギュアスケートであれば羽生結弦、体操であれば内村航平など、その世界のトップ選手たちと同じ競技を行うことで、より深くトップ選手たちの考えを知ることができるとし、マルチスポーツはスキル向上だけでなく、メンタル面の強化にもつながると語った。

アスリートの可能性を広げてくれるマルチスポーツについて、福田は「自分のやっている競技だけだとどうしても煮詰まっていく。違うスポーツをやり、視野を広げることによって、違った刺激と違った喜びが得られる。それは結局、自分の気持ちを開放することになる」と主張。これには、堀島も「新しいことにチャレンジすることで、新しいものを発見する喜びというのはすごく感じます」と同意する。

そして最後に、福田から「まだまだ種目を増やしていく感じですか?」と聞かれた堀島は「棒高跳びはけっこうモーグルにつながるんじゃないかなと思ったりしています」と示唆。「棒を利用して高く飛ぶので、道具の使い方が上手くなるし、高いところに慣れることができると思っています」と続けた。

関連記事(外部サイト)