V6坂本昌行と元宝塚朝海ひかるの熱愛報道に納得の理由「芸能界でサバイブしてきた者同士」

V6坂本昌行と元宝塚朝海ひかるの熱愛報道に納得の理由「芸能界でサバイブしてきた者同士」

朝海ひかる/梅田芸術劇場

 先月にデビュー24周年を迎えたジャニーズ事務所所属のアイドル、V6。そのリーダーである坂本昌行に熱愛が発覚した。相手は、元宝塚歌劇団の雪組トップスター、朝海ひかる。出演舞台での共演から交際に発展したと伝えられている。

 ジャニーズアイドルの交際は、ファンから大きな反発を受けることが多いのは、先日結婚した嵐の二宮和也の例で記憶に新しいところだが、坂本の熱愛には意外なほど、賛成の声も多い。48歳という坂本の年齢や、V6のメンバーの過半数が既婚者であることがその要因ではあるが、アイドルとしてだけではなくミュージカル俳優としても活躍する坂本のパートナーとして、朝海との交際が歓迎される理由について考えてみたい。



 朝海は1991年、77期生として宝塚歌劇団に入団。同期には、元星組トップスターの安蘭けい、元花組トップスター春野寿美礼、元雪組、宙組トップ娘役で史上最長の12年間トップ娘役を務めたレジェンドの花總まりらがいる。花組に配属になり、98年に新設された宙組に組替え。99年に雪組に再度異動になり、2002年同組でトップスターに就任。06年に退団後は、舞台の制作や所属する宝塚OGのマネジメントを手掛ける梅田芸術劇場に所属し、舞台女優として活躍している。

トップスターになるまでの紆余曲折

 坂本はV6としてデビューするまで、下積みが長く苦労人であったことが知られている。ジャニーズ事務所を一度やめてサラリーマン生活を経験しており、当時のデビュー最年長。また、森田剛ら年少組のカミセンとの格差で覚えた悔しさも赤裸々に告白している。

 元宝塚トップという、一見すると華々しい経歴の朝海だが、坂本同様の苦労を味わっている。愛らしい容姿に加え、ダンスの実力は抜きんでたものがあり、1994年のロンドン公演には最下級生として参加が認められたが、当時は決して歌がうまいとはいえなかった。また花組時代は、のちに月組トップスターになる後輩の瀬奈じゅんなど有望な若手がひしめいており、抜群の歌唱力とカリスマ性を持った春野の下の役付けに、同期でありながら置かれていた。

 宝塚には、その時上演している演目を1日だけ、入団7年目までの若手たちだけで演じる「新人公演」が存在する。そこでトップスターの役を演じることは、出世への登竜門だ。新人公演に主演したからといって、決して将来トップの地位が約束されるというわけではないが、歌劇団からの期待の表れでもある。ところが、朝海は歴代トップスターで唯一、新人公演の主演経験がない。また、少女のような儚げなたたずまいから、男役ではなく娘役への転向をすすめられてもいた。

 有望ではあるが、トップになるほどではない――。歌劇団から見限られかけた存在であったが、可憐でありながら時に耽美な雰囲気を醸し出す存在感がファンの心をとらえ、その支持の絶大さに、歌劇団上層部が翻意。新人公演主演の代替として、雪組への異動後に本公演の役替わり公演をさせるという強引な手段をとらせてまで、朝海を出世コースに引き戻した。

 熱愛報道では朝海の年齢が非公表になっていたことに、疑問をもった読者は多いだろう。朝海と坂本は、学年でいえば同級生だ。宝塚在団中のタカラジェンヌは、ミステリアスなイメージを保つために年齢を公表しない。しかし入団年度や養成学校である宝塚音楽学校に入学する前の学歴は発表されており、また何歳の時に入学したかは劇団の機関誌内などオフィシャルな場でも発言しているため、詳細な年齢を推測するのは簡単だ。

芸能界でサバイブしてきた者同士

 同年代のTOKIO城島茂と結婚相手のように年齢差がファンや世間をざわつかせることもなく、わざわざ隠す必要はないように思える。しかしそれも、朝海のプロ意識の表れの一つ。朝海が退団後の現在もそれを保ち続けているのは、いちどはトップ路線を外れた自身に、異例の返り咲きを果たさせてくれたファンへの感謝と仁義にほかならない。



 同じ宝塚出身者でも、結婚できないキャラや天然ぶっちゃけキャラを押し出してテレビに出演している者は多いが、朝海はほとんど映像にでることなく、俳優として、そして元宝塚としての品位を守る仁義とプロ意識を保ち続けている。一方でそれは、取材するマスコミにとってはよくも悪くも働く。頭の回転が速く、インタビューでは、何年前の作品であっても具体的エピソードや見出しにとりやすい発言にあふれた、読み応えと自負できるような記事を書かせてくれる一方で、もし取材者に準備や知識不足があればただ手のひらで転がされてしまう。それは朝海の頭のよさと、自分のパフォーマンスへの誇りであるとともに、芸能界でサバイブしていくしたたかさを兼ね備えているということでもあるのだろう。

 アイドルであっても元タカラジェンヌであっても、年齢を重ね、ひとりの人間としての幸せを望む気持ちは、普遍的なものだ。応援するアイドルと同じ苦労を経験し、パフォーマーとしてのプロ意識があり、プライベートをのぞかせない――。アイドルのパートナーとして、ファンが望みうる条件をすべて備えているように思える朝海と坂本が、幸せな未来を祈りたい。

(鈴木千春)

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