ライセンス藤原、自身の“いじめ”体験振り返り「逃げてもいいけど負けたらあかん」

ライセンス・藤原一裕、いじめ体験の自伝的絵本『ゲロはいちゃったよ』270冊を寄贈

記事まとめ

  • ライセンス藤原一裕が、絵本『ゲロはいちゃったよ』合計270冊を小学校などに寄贈した
  • 同絵本は、藤原が子ども時代に体験した自身の“いじめ”を題材にした自伝的絵本
  • 藤原が下絵を描き、クラウドファンディングの支援者が色を塗った作品で1,000冊印刷

ライセンス藤原、自身の“いじめ”体験振り返り「逃げてもいいけど負けたらあかん」

2月14日(金)、ライセンス・藤原一裕が奈良県・生駒市役所を表敬訪問し、クラウドファンディングで支援者を募集し出版した絵本『ゲロはいちゃったよ』合計270冊を、市内の小学校、幼稚園、図書館に向けて寄贈しました。

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン

同絵本は、自身の子ども時代に体験した“いじめ”を題材にした自伝的絵本。

今回、藤原は自身の出身地である生駒市の子どもたちに読んでもらいたいと、絵本を寄贈しました。

■市長も絵本「ゲロはいちゃったよ」の力に期待!

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン

クラウドファンディングを行なっていたことを知っていた小紫雅史生駒市長は、「教育現場はいろんな課題があります。いじめ問題を解決するためにも、この本にお力をお借りしたい」と期待を寄せます。

藤原は、2学期が始まる9月に子どもの自殺が多いということを知り、2学期に間に合うように春からストーリーを考えたのだそう。また、生駒市内の小学校、幼稚園、図書館に寄贈しようと思ったきっかけとして、今も家族が市内に住んでいることを挙げました。

本作は、藤原が下絵を描き、クラウドファンディングの支援者が色を塗った共同作品。「味がありますね」と感想を述べた小柴市長は、絵本を読んで、「逃げてもいいけど負けたらあかんよ」という言葉が印象に残ったとのこと。

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン

「僕は、いじめのことを親に言えなかったけど、今思うと、子どもの頃は親に頼るしかなかった。小、中、高校と12年、学校に通っている間は世界のすべては学校だと思うけど、そうじゃないんです」と藤原。

市長も「人に頼ったほうが強いという意識を子どもたちに持ってもらいたい。学校がすべてではないのは同意です。地域の人と関わり、安心できる場所をたくさん作っていくことが大事です。藤原さんが生駒で“空手”と“お笑い”に出会ったように、一つきっかけを与えることで何かが変わると思う」と、子どもたちを取り巻く環境も変えていきたいと話しました。

クラウドファンディング開始当初は、集まった資金で500冊を印刷する予定だったという藤原。ところが、印刷会社の厚意で1,000冊を印刷してもらえることに。とはいえ数に限りがあるということで、もっと広く周知するためにも「どこかの出版社から出せたら!」と意気込みを語りました。

■「失敗すると思って腹をくくれば大抵のことはスタートできる」

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン

今回、藤原にインタビューを実施。絵本作成時のエピソードや故郷に対する思いを聞いてきました。

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■クラウドファンディングで絵本を制作されてみて、普段とはまた異なるファンの方との関わり方を経験されたと思いますが、いかがでしたか?

ファンの方がダイレクトに支援してくれるシステムだったので、直接関わることができましたし、ライセンスのファンというわけではなくこの活動を知って参加してくれた方もいらっしゃいました。クラウドファンディングはすごく楽しかったですね。

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■集まった金額は、目標を大きく上回りましたね。

予想外でしたね。当初はクラウドファンディングのサイト上に絵本の本文を全部載せてしまうことで、ある種成功だと思っていました。お金が集まる、集まらないは、集まったらいいなとは思ってましたけど、出版できたらいいなぐらいまでしか考えてなかったので。まさか140万円集まって、1,000冊印刷されるとは思わなかったですね。

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■印刷会社とはどういうご縁だったんですか?

家族の紹介でした。印刷会社さんもこの活動を理解してくださって、幼稚園とか、児童養護施設とかにも広げていきたいと言ってくださっています。

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■クラウドファンディングのリターンのひとつが共同制作権ということで、このアイデアはどこから生まれたんですか?

これは、クラウドファンディングを手伝ってくれた作家さんとかと打ち合わせしながら、何がいいだろうっていうので、クラウドファンディングの特徴の一つに“共同体験”があって。みんな喜んでやってくれるということだったので、最初に“そんな、お金払って一緒に色塗ってくれる人おんのか”って思ってたんですけど、一番最初に売り切れたのはこの権利だったんです。

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■皆さん、一緒に作っていきたいという思いが強かったんですね。

はい。だから、休みの日の午前中に吉本本社で、初対面の人と一緒に黙々と色を塗るという変な時間がありました(笑)。お坊さんが来たりとか(笑)。高校生で1人で来てくれた子が、扉から出ていくシーンを描いてくれたんですけど、「これ、どう塗りましょう」と聞いてくれたので「“放射的”に色塗ってや〜」って言うたら、ちょっと困りながらも「分かりました」ってやってくれました(笑)。本当に共同作業でしたね。

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン

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■本作はいじめに向き合った絵本ですが、今の年齢になって、親目線でいじめについて考えることはありますか?

そうですね。いじめられた時に自分が言い出せなかったっていうのは、今になったら違うなと思いますし、親目線で考えるとやっぱり言ってくれなきゃ分からないですからね。子どもの環境を変えられるのは親なので。だから、今の子どもたちには「親に絶対言わなきゃだめだよ」って思います。このクラウドファンディングをするちょっと前に知ったのですが、僕の母親は“たぶん、中学の時にいじめられてたんちゃうかな?”ぐらいには思ってたみたいです。でも僕が言いださない限りは、母親も言えなかったと思います。

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■絵本には“ちょっとやってみようかな”という勇気についても描かれていると思いますが、その“ちょっと”がなかなか踏み出せないと思うんです。

なんでもそうですけど、このクラウドファンディングもそうでしたけど、失敗は大前提として、失敗すると思って腹をくくれば大抵のことはスタートできるんじゃないかなって思います。失敗することを怖がるというよりは、失敗すると思ってやる。そのことが重要だと思います 。

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■今回のクラウドファンディングのように、思いの外、周囲の協力も得られて。

そうですね。しっかりと考えて挑戦すれば、失敗すると思っていても成功するパターンもあるぞということを今回、この本で証明できていると思うので、挑戦はしてもらいたいなと思います。

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■藤原さんにとって故郷である生駒市はどんな街ですか?

人生のターニングポイントになった場所。そっから自分を持ち直して、生まれ変われた後に芸人を目指すきっかけにもなった場所です。相方(井本貴史)とネタ作っていた場所も生駒市で。そこは当時、田んぼだらけで、道沿いから田んぼに向かってネタの練習をしました。こないだ通ったら、もうそこは全部家が建ってて、さすがにできへんなって思いました(笑)。本当、思い出の場所です。

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■今後、次に挑戦したいことはありますか?

ライセンスで地元、奈良県に対して何かしたいなと思いますね。奈良で凱旋ライブをしたことがないんですよ。吉本に入る前に、18歳くらいの時に自主ライブとかでやった記憶がありますけど、プロとしては単独ライブはしたことなくて。それも視野に入れつつ頑張ります!

地元・生駒市に、思いが込められた絵本を寄贈した藤原。奈良県での凱旋ライブをも構想する、藤原の今後の活躍にも期待です。

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