ゾゾゾの落合さん「5年間で怖い場所を100か所以上回ってました」

日本の夏、ゾゾゾの夏――! 2023年8月現在、チャンネル登録者数91万人、視聴回数1億9000万回を突破し、もはや無双状態となっている“最恐No.1”YouTubeホラーエンタテインメント番組「ゾゾゾ」。

今年5周年を迎え、この夏には「怖すぎる!」と話題のスペシャル回を集めた新刊も発売された。ニュースクランチ編集部が、番組のメインパーソナリティ“ゾゾゾの落合さん”こと、落合陽平さんにインタビューでいろいろと聞いてみました。

▲落合陽平【WANI BOOKS-NewsCrunch-Interview】

■ああ俺、限界なんだなって(笑)

――「ゾゾゾ」5周年、おめでとうございます! とうとう登録者数も90万人を突破しましたね。

落合: もう感謝しかないですよね。スローペースですけど、とりあえず誰ひとり欠けることなく(笑)、元気に5年間やり切れたっていう。それと、番組を楽しんでいただいた皆さんのおかげ、という気持ちです。

――落合さんにとっても、特別な5年間だったのではないでしょうか?

落合:本当に濃密な5年間で、ひと言でいうなら、まさに「怒涛」。日本全国のいろいろな怖いところに行って、怖い体験をして、楽しい体験もして。こないだ数えたら、怖い場所を100か所以上回っていました……。

「ゾゾゾ」をやっていなかったら味わえない快感とか興奮とか、もちろんしんどさもありますけど、まあ、自分の人生のなかでも特に刺激的な5年間でしたよね。「ゾゾゾ」がなかったら、ただの普通のおっさんですよ(笑)。

▲コーヒーを楽しみながら語るゾゾゾの落合さん

――今年はコラボやイベントも多く、ファンの方にとっても忘れられない1年になったのではないかと思います。先日は書籍発売記念サイン会も開催されましたが、いかがでしたか?

落合:個人的にも、まさに「ゾゾゾイヤー」でしたね。特に夏に向けては、いろいろと同時進行で進んできたので、なるべく「ゾゾゾ」を優先させながら過ごしていました。

先日のサイン会も8時間と長丁場でしたけど、視聴者さんからの「面白かった」「楽しかった」「怖かった」という動画の感想をダイレクトに受け取れる機会はそうそうないので、自分にとっても貴重な体験でした。やっぱりモチベーションになりますし、楽しかったですね。僕が怖がっている姿を皆さんはすごく面白がっているんだと、あらためて実感しました(笑)。

――つい先日公開された「廃ラブホスペシャル(2023公開)」でも、すごく怖がっていましたね(笑)。

落合:あれはもう、びっくりというか、パニックに近い極限状態で。あの実証実験の動画を見て、自分でも“ああ俺、限界なんだな”って思いましたからね。一人でボソボソ呟いていたり、もう、本当に自分がかわいそうになりましたから……。

■本当に心臓が止まるかと思った「H旅館」

――3冊目となる『読むゾゾゾ特別編 捨てられた心霊写真』が出版されましたが、落合さんの感想やお気に入りのエピソードを教えてもらえますか?

落合:今回の本は、サブタイトルに「捨てられた心霊写真」って入っていますけど、この回は「ゾゾゾ」のなかでも、すごく人気があるんですよね。

今回の『読むゾゾゾ』では、初めて僕視点ではなく、皆口視点で物語が進んでいくので、そこは個人的にも見どころポイントでした。僕も一部の撮影にしか参加していなくて、全貌を知らなかったので「(皆口くんが)こう思いながら撮影していたんだ!」ってことが本を読むとわかって、個人的には“点と点がつながる”感覚があったというか……。なので、この皆口視点で語られた「捨てられた心霊写真」は必読かと。

あと、おすすめといえば、H旅館。この回、個人的には死ぬほど怖かったんですよ! でも、動画では「セカンドシーズン人気投票BEST20大発表スペシャル」のあいだに挟む“おまけ”みたいな感じで編集されていて……。あんまり皆さんに怖さが伝わってないんじゃないかと思うんですけど。

▲今まで巡った心霊スポットを振り返る

本ではその怖さや緊迫感がリアルに活字になっているので、皆さんには真面目に本を読んでもらって、僕が本当に怖かったということを、ぜひ、わかってもらいたい(笑)。ガチで怖かったんで……。砂嵐が突然流れたときは、本当に心臓が止まるかと思いましたし。今考えても、マジで無理(笑)。そんな、僕の壊れそうな心と「やりきらねば!」という気持ちが揺れ動く様子を、ぜひ感じとってもらいたいですね。

■10000字座談会で明かされた謎エピソード

――今回の本にはゾゾゾメンバー「10000字座談会」も掲載されています。落合さん的に、どなたかの話で意外なエピソードなどはありましたか?

落合:山本さんがみんなにあだ名をつけている、というエピソードがあるんですけど、あの話を聞いているときはずっと「???」という感じでした(笑)。「この人はいったい何を言っているんだろう?」と。

僕のことは「おちゅあい氏」と呼んでいるらしいんですけど、そのあだ名を本人の前では言わないって言うし、本当に不思議な人だな、と思いましたね……。

――5年で仲良くなったというお話もありましたが、“仲良しエピソード”があれば、教えてください!

落合:スペシャル回になって遠方に行くことが多いので、撮影時以外は、まさに修学旅行のような感じです。日程表とかも簡単に作ったりして。

ホテルにもよりますけど、みんなで風呂やサウナに入ったり、時間をあわせて朝ごはんを食べたり、スケジュールの合間をぬって、車で地方のお土産さんに行ってワイワイしてみたり……。そういう意味では、親睦も深まったんではないでしょうか。

そういえば、山本さんとはめずらしくプライベートでもお会いして、2月くらいかな? 映画『THE FIRST SLAM DUNK』を見に行きましたよ。ただ、あいかわらず撮影後の車では無言ですけど(笑)。

▲メンバーとの思い出話に笑顔を浮かべる

――撮影後は疲れもあるのでしょうか?

落合:疲れと、あと「怖かったな」「もっとあのとき違うこと言ったほうがよかったかな」とか、各自で余韻に浸っているのかもしれないですね。で、コンビニに寄って、ホテルに戻って、オフトーク撮影でまたスイッチ入れる、みたいな(笑)。

■満天の星に泣きそうになった「A公園」

――今回の特別編での裏話はありますか?

落合:A公園で、2チームに分かれて移動するときに、僕としょうちゃんは山を登る道を探索したのですが、上まで登りすぎてしまって、山頂に着いてしまったんですよ。

山頂までの道は、周囲が森で隣は崖……。道も2~3メートルくらいの幅しかなくて、本当に怖いし危険なんですが、次第に周囲の木がなくなっていくんですね。で、山頂に着いた途端に視界がひらけて、ブワッと満天の星が広がったんです!

なんかもう、これまでの人生で見た景色のなかでも一番じゃないかっていう綺麗さで、ちょっと泣きそうになるっていう(笑)。あの光景には心が洗われましたね。

――そんなステキな風景だったんですね!

落合:あとは、沖縄のレキオリゾートホテルの回で、神聖な洞窟とされているジャネー洞。なにが怖いって、ジャネー洞に行くまでが、めちゃくちゃ怖かったんですよ!

海が近いからカニがカタカタ歩いているし、猫も多いし、しかもハブがいるとかでハブ除けの棒を渡されて、「こんな棒、使えないよ!」と(笑)。あの真っ暗な闇に野生の動物や生物が潜んでいる感覚、そこに飛び込んでしまった感覚は本当に恐怖でしたね。

山本さんにずっとグチグチ文句を言いながら行きましたよ。「山本さん、ちょっと先に行ってよ!」とか言いながら。まあ、山本さんは撮影しなくてはいけないので、僕が先に行くしかないんですけど……。

▲山本さん(左)と落合さん(右) 写真提供:ゾゾゾ

――山本さんはそんなときはなんておっしゃるんですか?

落合:ほぼ無反応ですね(笑)。

■「ゾゾゾ」上映会をまたやりたい

――5周年もまだ残り半年ありますが、今後「ゾゾゾ」でやりたいことはありますか?

落合:とりあえず、5周年の「ゾゾゾイヤー」は、引き続きお楽しみいただきたいと思っています。

やりたいことといえば、以前やったような「ゾゾゾ」上映会(2019年開催)はいいかもしれないですね。動画を視聴者の皆さんと同じ空間で見るのは、僕たちにとっても感慨深いものがありますし。大きいスクリーンで見る上映イベントができたらいいかもしれません。まあ、皆口くんを説得できるモチベーションがあれば、ですけど(笑)。

――Amazonでは数量限定で日めくり『毎日ゾゾゾ』付きVer.が発売されました。落合さんが一番好きな日を教えてください。

落合:お気に入りは「31日」(注:メンバー全員が揃い、笑っている写真)ですかね。みんな満面の笑みですけど、撮影ではほとんど笑顔はありませんから(笑)。ここでしか見ることができない「最高の笑顔」なんじゃないでしょうか。本当はこれぐらい笑える人たちなんだって知っていただきたいです。あの皆口くんの笑顔も見ることができますし、貴重ですよね(笑)。

あと、ここだけの話、個人的には一番恥ずかしいのは「11日(注:落合ドアップ)」ですかね……。

▲落合さんのドアップショット

――最後に、落合さんからファンの皆さんへ、メッセージをいただけますか。

落合:今回の本は、スペシャル回のまとめということで1か所ずつのボリュームがありますし、僕や皆口くんの視点から見た内容となっているので、動画とは一味違った“新たな発見”も多いのではと思います。この5周年を語り尽くした「10000字インタビュー」も読んでいただきたいですね。とくに、山本さんの独特なぶっ込みは必読、ということで(笑)。

Amazon限定特典の日めくりも、ぜひ、トイレにでも飾っていただいて(笑)、見るたび「このエピソード、見てみよ」なんて思っていただければうれしいです。

▲暑苦しくて眠れない夜にでも読んでみてください

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