過渡期が同時進行中するなかで進化を続けるB.O.L.Tの未来図

昨年掲載した「4日連続リレーインタビュー」が大きな反響を呼んだB.O.L.T。そこには新曲への意気込みだけではなく、それぞれのメンバーへの率直な想いも込められていたことが、多くの人の心に刺さったのだ。そこで、その後の彼女たちの活動をお伝えすべく、いまだに色褪せることない、12月22日に開催された『Luna FESTIVAL』のレポートをお届けしよう。

■ファンからの「メンバーを見守ってください」という声

▲内藤るな

▲高井千帆

▲青山菜花

▲白浜あや

2020年の年末、NewsCrunchではB.O.L.Tのインタビューを4日連続で掲載した。ちょうど1stシングル『Don’t Blink』が12月9日にリリースされたばかりで、メンバーへのインタビューはさまざまな媒体に掲載されていた。

楽曲の話、グループの音楽性の話は他の記事でも読めるので、あえて、そこからちょっと離れて「個」について掘り下げていく、というところからソロインタビューの企画は進んだ。結果、たくさんの人の目に触れるように、毎日更新をする「4日連続リレーインタビュー」という打ち出し方が決まった。

原稿をまとめるときに意識したことがある。それは、もちろん1回の記事でしっかり完結するようにはなっているものの、記事の最後には翌日の記事へブリッジ的にメンバー間を繋ぐエピソードを挿入し、4回分を続けて読むと、トータルで10000字オーバーのひとつの物語になっている、という構成だ。この機会にいま一度、初回の内藤るな編から順にイッキ読みしていただければ幸いである。

内藤るながあえて『20歳の誕生日前夜』のステージにこだわる理由 | WANI BOOKS NewsCrunch(ニュースクランチ)( https://wanibooks-newscrunch.com/articles/-/1483 )

令和の象徴!? 小学6年生・青山菜花が単独ライブで目覚めた『アイドル道』 | WANI BOOKS NewsCrunch(ニュースクランチ)( https://wanibooks-newscrunch.com/articles/-/1484 )

ずーっと小学生のままでいたい!? 白浜あや、12歳の『プロ意識』 | WANI BOOKS NewsCrunch(ニュースクランチ)( https://wanibooks-newscrunch.com/articles/-/1485 )

休養中に「3人」での活動を見て高井千帆が気づいた『自分の居場所』 | WANI BOOKS NewsCrunch(ニュースクランチ)( https://wanibooks-newscrunch.com/articles/-/1486 )

?ありがたいことに反響も大きかったようで、編集部には「できるならメンバーのことを見守ってください」「これで終わらずにぜひライブレポートも掲載してください」などの声がたくさん届いたそうだ。そんなアツいリクエストを受けて、12月22日に恵比寿で開催されたライブにお邪魔させていただいた。

▲師走にもかかわらず会場には多くのファンがお祝いにかけつけた

■内藤るなの宣言どおりアドレナリン全開のライブ

▲『Luna FESTIVAL』は内藤るなの10代最後の日

▲「10代最後の姿を目に焼きつけてほしい」という言葉以上のパフォーマンスを披露

この日は、内藤るなの10代最後の日を彩る『Luna ?FESTIVAL』というイベントが、恵比寿ザ・ガーデンルームで行われた(翌23日が彼女の20歳の誕生日だった)。1日3回公演、しかもすべて内容が違う、という贅沢な趣向である。

本来であれば3回すべてを観覧したうえで、この記事を書くべきなのだが、急きょ、このライブレポートの枠を確保したこともあって、どうしても第2部にしか足を運べなかった。3つの異なるライブを縦断するレポートを期待されていた方には申し訳ないが、その部分はご容赦いただきたい。

内藤るなにインタビューをしたのは11月のこと。この時点では、まだ『Luna FESTIVAL?』の詳細は決まっておらず、1日3回公演ということすらアナウンスされていなかった。本人も「10代最後の姿を目に焼きつけてほしい」という点を強調していたので、ある意味、ソロコンに近い内容になるのかな、と勝手に思っていた。

側弯症(そくわんしょう)の手術を終えたばかりの高井千帆は、パフォーマンスに制限があるので、まだ通常のB.O.L.Tのステージを展開する、というわけにはいかないという事情もあったからだ。

だが、オープニングから4人の全力パフォーマンスとともにアガる楽曲が続く。

ちなみにリレーインタビューでは「1曲目から最高潮のテンションで出ていく」ことを表現するカタカナ言葉を思い出せず「えーっと、アレですよ。ほら、カタカナで……なんだったけな? 熱量みたいな……テンション? いや、違います。あのぉ、アガっていく感じのカタカナですよ。なんかクイズみたいになっちゃいましたね」と苦笑していた内藤るなだったが、その正解は『アドレナリン』! まさにオープニングは客席も含めてアドレナリンが出まくりだった!!

また、ライブにはさまざまな趣向が凝らされていた。たとえば、幕間の映像が過去の内藤るなのクリスマス衣装の総まとめだったり、セットリストの随所にロッカジャポニカ時代の楽曲も織り込まれていて、イントロが流れるたびに客席からは拍手が起きていた。

しかし、特筆すべきは、けっして内藤るなだけが突出して目立つようなステージとはならなかったことだろう。むしろ、今年は開催することができなかったクリスマスライブの要素を盛り込んだ演出が目立った。ファンにとってはうれしい演出だったに違いない。

あくまでも「内藤るなプロデュース」による「B.O.L.Tのライブ」。そして、あくまでも『B.O.L.Tの内藤るな』としてのステージ。

別にもっともっと主役が目立ってもいいのに、ちゃんと他のメンバーも輝くように計算されつくされたショーにもなっていた。それを10代最後の夜に披露する、というのがこのステージの肝になっているのではないか? 社会的には翌日から成人ということになるが、アイドルとしてはとっくに立派なオトナになっていたのだ!

そのあたりはちゃんと小学生の青山菜花と白浜あやも理解しており、しっかりとステージ上で内藤るなへの感謝の言葉と「こんな発想、私たちにはできない」とセトリへの賞賛を口にしていたのが印象的だった。身長だけではなく、精神的な成長は心強い限りだ。

▲まさに日進月歩の勢いで進化している青山菜花(左)と白浜あや(右)

■すべてを乗り越えたあとにB.O.L.Tの真価が問われる

▲10代最後の日をメンバーとファンと一緒に祝えるのは微笑ましい光景

まだダンスなどのパフォーマンスができない高井千帆も、ステージではしっかりと存在感を見せてくれた。他の3人が激しく動き回るので、ひょっとしたら浮いてしまうかもしれないな、と少し心配しながら眺めていたのだが、ちゃんと「4人のパフォーマンス」が成立しているし、高井千帆はB.O.L.Tに欠かせないピースとし、そこに輝きながら立っていた。イベント終了後、直撃すると次のように答えてくれた。

「ダンスはできないですけど、ステージに立つことはできるし、歌うこともできる。どうすればいいんだろう、と思っていたんですけど、ちゃんと私がダンスをしなくても大丈夫なように新しいフォーメーションを考えてくれたんですよ。ダンスの先生も『踊れるようになるまでは、顔で踊って!』って(笑)。そこを意識してステージに立っていたので、存在感があったと言っていただけるのはすごくうれしいです!」

高井千帆が焦らず、前向きにステージに立てる理由は、ぜひともインタビューを読み返していただきたい。完全復活を遂げるまでは、いましばらく時間がかかりそうだが、その日までしか見られないB.O.L.Tの姿は逆に貴重かもしれない。

▲ステージではしっかりと存在感を示した高井千帆

内藤るなが20歳になったことで、今年の3月いっぱいまで「20歳と小学生が所属するアイドルグループ」という、世間に刺さる肩書きもできた。ある意味、それ以降がB.O.L.Tにとって大事な刻、ということになる。

まさに過渡期。そして、さらなる飛躍のために必要な時間。

アンコールでロッカジャポニカ時代の衣装で登場し、当時制作されたソロ曲である『SUPERSTAR』を歌い、踊ったあとにB.O.L.Tの楽曲へと移行していく流れが、きっと「10代の集大成」であり「20代へのプロローグ」。

19歳から20歳へ。
小学生から中学生へ。
リハビリから完全復活へ。

いくつもの過渡期が同時進行中のB.O.L.T。すべてを乗り越えた4人がふたたびステージに集結したときにこそ真価が問われる。

そのときにはまた『NewsCrunch』にてB.O.L.Tをピックアップしたいと思う。

▲次に取材するときにもきっとあらたな成長ぶりを見せてくれるだろう

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〈小島 和宏〉

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