熱海の土石流と「開発と盛り土」の関係は? 「スッキリ」が伝えた専門家の見解

3日(2021年7月)朝に静岡県熱海市で起きた土石流は5日までに、死者が3人に増え、約20人の安否不明が続いているが、土石流の最上部と見られる山の上で、民間業者が工事した5万立方メートル余りの盛り土が土石流の引き金になった可能性がある問題を、5日の「スッキリ」が取り上げた。

■川勝知事「しっかり検証する」

静岡県の川勝平太・知事は4日の記者会見で、熱海市伊豆山地区の土石流の原因に関連して「現在の目視によれば、盛り土部分がほぼすべて流された。(この盛り土は)誰が、どういう目的でしたのか目下のところは、分かっていない。やりようによっては、たいへん危険をもたらすような、山への手の加え方だ。どういう工法でどういう目的で盛り土をしたのか。他の関係地域にも参考になると思うので、ここはしっかり検証する」と述べた。

県によると、谷を埋めた造成地で森林開発のための盛り土約5.4万立方メートルがあり、このうち5万立方メートル=25mプール170杯分=の盛り土が流されたという。周辺には、太陽光パネルや宅地造成も行われている。こうした開発について、熱海土木事務所は「盛り土がされていたという場所で、県は開発をしていない。個人が開発しているという認識だ」。

■「まだ、はっきりしたことは言えない。ただ...」

三重大の堤大三教授(砂防工学)「土石流の発生と盛り土との因果関係についてはまだ、はっきりしたことは言えない。ただ、盛り土が影響していたんじゃないかという可能性は高いと思います。盛り土は、ソーラー発電の地区にアクセスするための道路を通すために、谷を一部埋めてその上に道路を作ったという状況に見えます。そうしたときに、谷はもともと水が集まりやすくて、水を流す機能があるけれども、そうした水の流れを盛り土によって阻害したことも、ひとつ要因として考えられるのかな、と思う」。

MCの加藤浩次「おそらく水を止めてしまって、一気に崩れた時に、土石流が流れるような形になっていた、と言うことも考えられる、と」。

コメンテーターの橋本五郎・読売新聞特別編集委員「大きな災害がある時は、一つの原因でなく、いろいろな複合的な悪条件が重なります。今回も、短期的な集中豪雨ばかりでない、地質の問題もある、盛り土の問題もある。もう一つ指摘されているのが、開発していい場合と抑制する場合の線引きが、熱海市の場合は明確でなかった。いろんな要因が重なった」。

(栄)

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