壮大なスケールで感動をもたらす予感−TBS日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」

先週に引き続いて、秋の新作連続ドラマから面白いと思ったものをご紹介します。

10月10日、日曜午後9時からTBSで始まった「日本沈没―希望のひと― 」を取り上げます。前回取り上げた「最愛」もTBSでしたが、TBSのドラマは底力があるということですね。

原作は小松左京さんのSF小説で、1973年に刊行された『日本沈没』です。当時ベストセラーになり、映画化、アニメ、TVドラマ化など、でも有名になりました。

原作はありますが、「日本沈没―希望のひと― 」に登場するキャラクターは、田所雄介(香川照之)以外はオリジナルで、設定もそうです。今回の主人公は天海啓示(小栗旬)です。野心家の環境省官僚で、時の内閣総理大臣・東山栄一(仲村トオル)が提案する、汚染物質の貯留システム「COMS(コムス)」を推進しています。

田所博士(香川照之)は、日本地球物理学会の異端児として、学会の鼻つまみ者扱いをされていましたが、突然「関東沈没の危機」を訴え、事態を一変させます。

最初は、「インチキ学者のたわごと」と、相手にされないのですが、状況が田所(香川)の予測した通りに進んでいき、次第にその発言が注目されるようになっていくのです。

科学者の切羽詰まった思いと、主人公の国を思う気持ちがよく表れている

天海(小栗)は、最初は田所(香川)の言うことを全く信用していませんでしたが、田所が予告していたある島の沈没していく様子を、ニュース映像で見て、信用し始めました。

このドラマは、田所(香川)が狂気をも感じさせる演技で表現する、迫りくる危機を国民に知らせようとする田所の切羽詰まった思いと、天海(小栗)の国を思う気持ちの両方がよく表れています。

何より、わかりやすい作品なのです。天海(小栗)と田所(香川)らが、潜水艇に乗って田所が主張する、海底の亀裂を探しに行くところも、天海が最初は田所のいうことに耳を傾けずにいたのに、次第に、国を思う気持ちから、疑問をもっていく経緯も、よくわかります。

今、この作品をTBSがドラマ化したのは、現代でも問題になっている「地球環境の危機」というテーマを扱いたかったからだと思います。

壮大なスケールと、感動をもたらす予感で、先行きが楽しみなドラマです。

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