ウクライナ情勢 玉川徹「(米中は)戦後考え逆算」

ロシア軍のウクライナ侵攻だが、首都キエフへの総攻撃が予想される他、南東部のメリトポリではフェデロフ市長が拉致され、新市長に任命されたという親ロシア派のダニルチェンコ氏が「信頼できる情報が足りていない。ロシア国営テレビの放送を開始する」とテレビ演説するなど、新たな動きも出ている。

ウクライナ情勢はどうなるのか。15日(2022年3月)の「モーニングショー」ではスタジオに専門家を招いて今後について話を聞いた。

■中国の動向にも注目

黒井文太郎(軍事ジャーナリスト)「キエフ総攻撃は空爆の可能性は低く、南部マウリポリのように市街地への砲撃を行う可能性が高い。しかし、長くかかるとプーチンが怒るので、西側から侵攻する部隊が待ちきれずに突入、市街戦となる可能性もある」

廣瀬陽子(慶應大学教授)「キエフ攻撃が遅れているが、ロシア側の準備ができていないのではないか。ウクライナ軍が善戦していて、北からの補給が止まっていて準備ができていない」

一方、アメリカはロシア軍が最終的に南にも回り込んで全周包囲するのではないかとみている。この場合は包囲に2週間、完全制圧には1カ月かかる見通しで、停滞した場合は化学兵器が使用される可能性もあるという。化学兵器だけではなく、グレーテス国連事務総長が「核戦争の公算が可能性のあるものに戻ってしまった」と語るように、核兵器の使用も懸念されている。

黒井文太郎「アメリカはロシア軍の内部情報をつかんでいる。国連の力の源泉は安保理なのでグテーレスさんの影響力は少ない。国際的な連帯を呼びかけることはできるが、実際の所アメリカやG7の行動にかかっている」

菊間千乃(弁護士)「化学兵器の使用が精度のある情報なのか怖い。プーチンがドイツやフランスと話をするが戦争をやめることはしない。戦争が始まってから怖いくらい中国が出てこないが、中国を引き寄せながら動いてもらう必要がある」

廣瀬陽子「中国とロシアは今回意思疎通ができていない。中国側はやめてほしいといったがキエフ攻撃も事前に通告しなかったので、中国大使館が退避できなかった。中国としては泥を塗られた形でお互いイライラしている。中国がどうでるか正念場。仲介で国際的プレゼンスを示せればよいが、コミットすると厄介なことになる」

黒井文太郎「懸念されるのは中国がロシアを経済的に支えることだが、中国もプーチンの仲間とみられることはリスクがある」

廣瀬陽子「中国は合理的に動く国なので、ロシアのために経済制裁を受けることまでは考えていない。『台湾進攻したらこういう目にあう』と見ている」

玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「ウクライナ戦争は始まったばかりだが、戦況は末期に近い。アメリカも中国も戦後のことを考えて、逆算して何をすべきか態度を決めるということだと思う」

(みっちゃん)

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