熱い思いで制作にあたるテレビマンと、テレビをあまり見ない学生との質疑応答とは?―「月曜から夜ふかし」スタジオ見学

先週の本コラムは、私が客員教授をしている「iU情報経営イノベーション専門職大学」の学生たちを連れて「月曜から夜ふかし」のスタジオ見学に行ったときのことを記しました。

この番組の企画・総合演出を担当している日本テレビの古立善之君は、情報制作局の専門部長チーフディレクターです。ほかにも「世界の果てまでイッテQ!」「1億3000万人のSHOWチャンネル」の企画・総合演出を担当しています。

番組が始まる前に、古立君と学生たちの質疑・応答の時間を設けてくれたのは、有難いことでした。そのときの様子について、もう少しお知らせしたいと思います。

学生からは「どうすれば、面白いことができるか?」という質問があり、古立君の答えは、こうでした。

「テレビを取りまく環境は、ここ数年すごく変わっている。テレビで見る多少の肉体的痛みを伴う笑いを、インターネットで批判されることがある」

そこが、テレビを取り巻く環境が大きく変わった点だと言いました。

■「がんばって、誰もが感動するものを見せていきたい」

そして、こうも語りました。

「誰もが、感動するものを見せるのはテレビの王道で、そこを、がんばって世の中の人に見せたい。例えばオリンピックがそうだ。しかし、オリンピックはいつもやっている訳ではないので、オリンピックのように、誰もが感動することを、がんばって世の中の人に見せていきたい」

また、「クリエイターと出演者の関係」を問う質問も出ました。これに対して、古立君は「出演者とは、あまり仲良くならない。ご飯も食べに行かない」と答え、次のように秘訣を教えてくれたのです。

「『世界の果てまでイッテQ!』は司会の内村光良(ウッチャンナンチャン)が笑うかどうか、『月曜から夜ふかし』はマツコ・デラックスが笑うかどうかに、ネタを寄せている」

逆に、古立君が学生たちに「テレビは好き?これからテレビはどうなると思う?」と聞くと、答えは「テレビはあまり見ない」というものでした。

それを受けて、古立君は「テレビの良さは、それほど好きでなくても、見ていて情報を得ることもある。世代を超えてやれるのは、テレビしかない。テレビの古いメディアとしての良さを、大事にしたい」と話しました。

「クリエイターと出演者」に関する質問のところで、「あまり仲良くならない」と答えた点に、共感しました。これは、以前本コラムで申し上げた、私の大先輩で今は亡き細野邦彦さんから教えられたことの中に「出演者とクリエイターとの間には、企画という深い川が流れているので、対岸で握手するべきだ。必ず、距離をもって接するべし」という教えがあったからです。

今回のスタジオ見学が実現したのは、わたしのアシスタントKoki J.Fukasaku君が、学生たちのスタジオ見学を実現すべきだと、強く進言してくれたことが始まりでした。それを受け入れてくれたのが古立君で、二人には感謝しています。有難うございました。

学生たちにとっては、滅多に経験できないスタジオの現場を見ることができ、しかも、テレビ業界の最前線を走っている古立君と質疑応答ができたことは、これからの彼らの人生に大変意義深いものがあったのではと思います。

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