ロシア黒海艦隊「旗艦」沈没の原因 ミサイルでも火災でも「恥ずかしい」説

ロシア海軍のミサイル巡洋艦「モスクワ」が沈没したと、ロシア国防省が発表し、15日(2022年4月)の「モーニングショー」が取り上げた。「モスクワ」はロシア海軍の柱で、司令官が乗船して指揮をする黒海艦隊の旗艦だ。

この「モスクワ」沈没について、ウクライナ側は「対艦ミサイル『ネプチューン』がロシア黒海艦隊の旗艦『モスクワ』に2発のミサイルを命中させ、大きなダメージを与えた。第2次世界大戦以来のロシア軍最大の敗北になる。巡洋艦は転覆し沈没し始めた」と報じた。しかし、一方のロシア側は「火災で弾薬庫に引火して爆発が発生。復元力を失い沈没した。乗務員は避難した」と発表。英国メディアは「『モスクワ』はロシア海軍のプライドの象徴だった」と報じている。

■高橋杉雄氏「どっちにしてもロシアにしては好ましくない選択に」

防衛省防衛研究所の高橋杉雄氏は「沈没の原因としては、どちらの可能性もありうる。というのは、ロシア海軍は2000年に『クルスク』という原子力潜水艦を演習中に魚雷の爆発で失ったことがあり、安全管理面でいいとはいえない面があるから。今回の場合、同行していた船団が南に下がったという情報もあり、ミサイル攻撃を恐れた可能性がある。とすれば、ミサイル攻撃だったのかもしれない」と解説。

スポーツコメンテーターの長嶋一茂は「個人的には攻撃ではなく事故で、嵐にあい沈没したのであってほしい。ウクライナの攻撃で沈没したとなるとダメージも大きく、そのぶん反撃も大きくなる。化学兵器や核の可能性も懸念してしまう。これが戦争と思うと、ウクライナの反撃を素直に喜べない」と話す。

高橋氏は「仮に事故で沈没したとしたら、最前線で弾薬庫に火が付くというのは一流海軍ではありえないことで恥ずかしい。また、『モスクワ』と首都の名をつけた船が攻撃されるのも恥ずかしいこと。どっちにしてもロシアにしては好ましくない選択になる。『モスクワ』を失ったロシアの黒海艦隊の残りは3000トン級のフリーゲート艦5隻しかなく、作戦能力で大きなダメージを受けた。ロシアはこれで海からの攻撃が難しくなり、空からの攻撃となるため、民間人への攻撃を減らす効果があるかもしれない」と指摘。

バイオリニストの広津留すみれは「今までロシアは、ウクライナ側が攻撃してきたと主張して、それを言い訳に攻撃してきた。なのに『モスクワ』については沈没は火事が原因と言っている。そこに今までとは違うプライドや重さを感じた」とコメント。

テレビ朝日の社員コメンテーター、玉川徹は「これで戦況が大きく変わる可能性がある。ウクライナの地対艦ミサイル『ネプチューン』で沈没したとなると、船でウクライナに近づけなくなる。揚陸艦による上陸作戦ができなくなり、オデーサ攻略は陸からしかできない。これは大変なことです。それからもうひとつ、旗艦『モスクワ』は対空防衛用とされていたので、これがなくなると、ウクライナ空軍が残った船隊を攻撃できることになり、ロシア軍は海からの攻撃ができなくなる」と指摘。

高橋氏は「『モスクワ』が排除さえると、玉川さんの指摘通り、ロシア軍は上空をカバーできなくなり、ウクライナ側にチャンスができてくる。上陸作戦もほぼ不可能になる。さらに英ジョンソン首相がキーフで対艦ミサイルを供与すると言っており、ますますオデーサ上陸作戦は不可能になる」と付け加えた。

(バルバス)

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