O・J・シンプソン、「オナニーを看守に見つかったからNG」の怪情報乗り越え仮釈放へ

O・J・シンプソン、「オナニーを看守に見つかったからNG」の怪情報乗り越え仮釈放へ

70歳で収監中でもオナニーすることにちょっと驚く

 アメフト選手として活躍し、引退後はコミカルな俳優として全米から愛されたO・J・シンプソン(70)。1994年に元妻ニコールらを殺害した罪に問われ、翌年ドリームチームと呼ばれる弁護士たちにより無罪を勝ち取ったものの、イメージダウンし転落人生を歩むように。07年に取り巻きとともに自分のサイングッズや私物を取り返そうと、“スポーツ界のお宝”を扱うディーラーが滞在していたホテルの部屋に押し入ったとして逮捕された。彼自身は何も取らず、拳銃も所持していなかったにもかかわらず「武装強盗」の罪で起訴され、禁錮33年の刑が言い渡された。

 そんなシンプソンが収監9年目を迎え、現地時間7月20日に仮出所を申請。直前に「独房でマスターベーションをしているところを女性看守に見つかったので、仮出所が認められない可能性が高い!」という怪情報が流れたものの、無事認められてシンプソンは大喜びした。出所後は、医療用ならマリファナを吸ってもOK、飲みすぎなければお酒も自由に飲めるという条件も出され、一部メディアは「10月に仮出所したら、すぐにリアリティ番組制作に取り掛かるだろう」と報じ、お祭り騒ぎとなっている。

 貧しいアフリカ系アメリカ人の家庭に生まれ、低所得者向けの公営住宅で育ったものの、アメリカンフットボールの才能を持ち、南カリフォルニア大学時代から「スター選手」としてチヤホヤされたO・J。人懐っこく優しそうでハンサム、その上礼儀正しい好青年だったことから、白人コミュニティは彼を「ヒーロー」として受け入れ、「OJ=オレンジ・ジュース」にちなんだ「ジュース」という愛称で全米に愛されるようになった。

 NFLでは積極的なプレイで全米をフィーバーさせ、レンタカー「Hertz」のCMでさらなる人気を集め、引退後は俳優として活動。映画『裸の銃を持つ男』シリーズでは、レスリー・ニールセン演じる主人公の相棒でマヌケな刑事役を演じ、これが当たり役に。NFL時代に稼いだ大金をビジネスに投じ、美しくて若い白人女性ニコールを妻に迎えるなど「アメリカン・ドリーム」を絵に描いたような生活を謳歌していた。

 しかし、O・Jには、あまり人に知られたくない過去があった。実父はサンフランシスコでは有名なドラァグ・クイーンで、1986年にエイズで死亡したと伝えられている。O・J自身は、高校時代からの恋人だった黒人女性と19歳で結婚し、3人の子どもをもうけるものの、カクテル・ウェイトレスだったニコールと不倫関係に陥り離婚。離婚した年は、前妻との間の第3子をプールの事故で亡くした年でもあったことから「よくそんな時に妻を捨てることができるな」と眉をひそめる者もいた。

 そしてニコールとの結婚生活も波瀾万丈で、2人の子どもをもうけるが激しい嫉妬心からDVを行うようになり、7年で離婚してしまう。その後もO・Jはニコールに付きまとい、暴力を振るい続けた。そして94年6月13日にニコールの自宅玄関前で、彼女とその男友達ロナルド・ゴールドマンが血だらけの遺体で発見された際には、これまでのDV歴、現場に残された遺留品などから「2人を殺害した容疑」で逮捕。殺人罪で起訴された。

 逮捕される直前、パニックになったO・Jは自殺をほのめかし、友人の運転する車でパトカーとカーチェイスを繰り広げる。逃亡劇は全米で生中継され、高視聴率を叩き出した。さらに、大手誌『TIME」が、逮捕時に撮影されたマグショットの肌の色を真っ黒に画像修正して表紙に載せたこと、O・Jが犯人だという有力な証拠品になった手袋を発見した刑事が、黒人差別主義者であったこと、捜査の中で、その手袋を実際にO・Jがはめてみる際、証拠品保全のためにゴム手袋をつけた上ではめさせられたため、きちんと装着できたわけではないことなど、さまざまな理由から、黒人差別主義者の刑事がO・Jを犯人に仕立て上げるために仕組んだものだと、黒人コミュニティは騒然となった。O・Jの裁判の2年前に、「ロサンゼルス暴動」のきっかけとなったロドニー・キング事件にモヤモヤしていた者が多かったことから「O・Jが黒人だから有罪にしようとしている。被害者が白人だからって!」と騒がれ、「殺人事件」というより「黒人差別事件」に発展してしまう。

 よく知られている通り、裁判の結果、O・Jは無罪になった。黒人コミュニティは「ロドニーの仇討ちをした!」とO・Jの無罪を喜んだが、納得がいかない白人コミュニティからは追放される羽目となり、O・Jは彼をチヤホチャしてくれる黒いうわさのあるような黒人たちと付き合うようになってしまう。事件被害者だったロナルドの父親が起こした民事裁判では有罪となり、多額の賠償金支払いを命じられたものの、「ない袖は振れない」とO・Jはスルー。NFL選手年金は「賠償金支払いのためには使わなくてよい」と法的に保護されているため、その金で派手な暮らしをし、マスコミにも露出。告白本『If I Did It(もし私が殺したのなら)』まで執筆し、ニコールにそっくりの白人美女と付き合い、パーティーざんまいの日々を送るようになった。

 O・Jは、裁判中にも刑務所で大金を稼いでいた。「有罪が確定するまでは無罪と推定される」ため自由に金を稼ぐことができ、有名人のサイン蒐集家にお宝グッズを販売するディーラーと契約を結んで、さまざまなグッズにサインして300万ドル(約3億3500万円)近い荒稼ぎをしていたのだ。だがその後O・Jは、このディーラーらが「自分の私物を持っている」と疑い、取り巻きたちに相談を持ちかける。友人の結婚式に参列するため訪問していたラスベガスに、偶然このディーラーも滞在していることを知り、取り巻きと共にホテルの部屋に押しかけた。取り巻きの中には拳銃をちらつかせる者もおり、彼らはO・Jのものではないグッズまで奪い部屋を出た。O・J自身はその場にいて、ディーラーを怒鳴りつけていただけだが、強盗として逮捕・起訴。合わせて禁錮33年の刑に処され、「あまりにも量刑が重い。殺人事件で無罪になったことに対する復讐だ」とうわさされた。

 シンプソン自身も「納得できない」と裁判のやり直しを求めていたが、にっちもさっちもいかず。そして今年、仮出所が申請できる収監9年目を迎えた。

 仮出所申請はアメリカ現地時間7月20日に行われたのだが、直前に「仮出所は認められない可能性が高い。なぜなら、独房でマスターベーションしているところ女性看守に見つかってしまったから!」というびっくりな情報が流れた。

 英大手タブロイド紙「デイリー・メール」電子版は19日、「O・Jが収監されているネバダ州の刑務所の独房で、マスターベーションをしているのを女性看守が目撃。仮出所は認められないかもしれない」という見出しの記事を掲載。

 刑務所の情報筋からの話として「6月の終わりに、見回りをしていた女性看守が、O・Jが独房でシコシコしてる現場を目撃。刑務所ではさほど問題視されることではないが、仮出所申請には影響を与えるだろう」と伝え、「O・Jも、マスターベーションしている現場を押さえられるまでは仮出所は確実だと楽しみにしていたのに」と同情するコメントを紹介した。

  実は18日にも、米「USA トゥデイ」が、ネバダ刑務所の元看守からの情報として「O・Jが収監されて間もない頃、食事担当をしていた囚人がクッキーを盗み、O・Jの入っているユニットに振る舞った。ほかの囚人は隠れて食べていたのに、O・Jは堂々とむしゃむしゃ食べ、看守に見つかってしまった。『どこで手に入れたのか』と質問され、問われたO・Jは『食事担当の囚人からだよ』と悪びれることなく答えてしまい、問題となった」「真面目な看守は報告書を作成したが、O・Jから『そんなもの書かれたら最短で仮出所できなくなる』と頼み込まれ、結局、報告書は破棄された」というハプニングがあったことを報道。ネット上では、「クッキーは見逃してもらったが、マスターベーションは見逃してもらえなかったか」「つくづくアホな奴」だと呆れ返る声が上がった。

 だが、この報道の直後、米大手ゴシップ芸能サイト「TMZ」が、O・Jが収監されている刑務所の公式声明として「囚人の懲戒に関する情報を公にすることは、規則により禁じられている。誤った情報をリリースすることも固く禁じられている。問題になっている情報を、関係者が漏らすことは絶対にありえない」と報道。さらに「TMZ」は、情報筋の話として「刑務所でマスターベーションしても、ほかの人を巻き込まなければ罰せられることはない」と伝えた。

 こうして20日の仮出所申請日を迎えたO・Jは、70歳とは思えぬほど肌つやの良い元気な姿でカメラの前に登場。申請はビデオカメラを通して行われたのだが「(くだんのディーラーが)自分の家族のプライベート写真までも持っていると知り、取り戻しに行ったんです」「自分は公の場で喧嘩をしたこともないし、問題を起こしたことはない」と主張。仮出所が認められたら、どこに住むつもりかと聞かれた時には、「ネバダにずっと居ることもできますけど、皆さん、私にいてほしくないでしょう?」とジョークを言うなど、人気者だった頃のチャーミングなO・Jの表情をのぞかせる場面もあった。

 そして、「ここに入り、9年間。問題を起こさず文句も言わずに服役してきた」「家族や友人たちの元に帰りたいだけなんです」という訴えがネバダ州仮釈放委員会の委員4人全員に認められ、仮出所することが無事決定した。

「TMZ」によると、O・Jは仮出所中でも「血中アルコール濃度(BAC)0.08以下」であれば酒を飲むことが可能。処方された医療用マリファナを吸うこともOKで、「既決重罪犯とは交流しないこと」「拳銃などの武器を所持しないこと」「観察官への定期的報告」を守り、法律に違反しなければ普通の生活を送ることができるという。

 また「TMZ」は、「リアリティTV制作会社に問い合わせたところ、その多くが『ドキュメンタリーかインタビュー形式の番組制作をオファーしたい』と考えている」と報道。O・Jに嫌悪感を示す人はまだ多く、地上波など多くのテレビ局では放送拒否される可能性が高い。米FOX局が告白本に基ずいて06年に制作した特番は、お蔵入りとなっている。しかし、昨年放送されたテレビドラマ『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』は大ヒット。同時期に放送されたドキュメンタリーシリーズ『O.J.:メイド・イン・アメリカ』も大勢の人に視聴され、O・Jへの関心度はまだまだ高い。彼のリアリティ番組も絶対にヒットすると見られており、そのため、リアリティTV制作会社は「ペイ・パー・ビューの有料番組」での放送を考えているそうだ。

 ほかにも、コレクター向けののグッズにサインする仕事をオファーしたいと申し出ている業者がいるなど、仮釈放後はいろいろと忙しくなりそうだ。97年に民事裁判で負けたため、稼いだ金はすべてロナルドの両親への賠償金支払いに回されるが、「O・Jは金よりも人気や名声に興味がある」と言われているため、チヤホヤされれば大満足だろう。

 10月1日には仮出所することが決まったO・J。彼は残りの人生をどのように過ごすのか。全米が関心を寄せている。

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