カミラ夫人を「王妃」にしたい チャールズ皇太子の切なる願いに立ちはだかる二つの障壁

カミラ夫人を「王妃」にしたい チャールズ皇太子の切なる願いに立ちはだかる二つの障壁

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日本では通称「カミラ夫人」で知られるコーンウォール公爵夫人は、夫であるチャールズ皇太子が戴冠した際、王妃(Queen Consort)以外の称号を使用する王室史上初めての人になるかもしれないようだ。『Mirror』『The Sun』などが伝えている。


母エリザベス女王(95)が1952年2月6日に即位して以来、69年間王位継承順位第1位であるチャールズ皇太子(72)は、法廷推定相続人である皇太子として世界歴代最長記録を更新する日々を送っている。そんなチャールズ皇太子は、戴冠後の自身の治世で王室のスリム化を図るため様々な方策を講じていると報じられてきた。

亡き父フィリップ王配の称号だったエディンバラ公爵を弟のエドワード王子(57)に授けることに乗り気ではないと報道される一方で、虎視眈々と自身の妻カミラ夫人(74)の称号については策をめぐらせているようだ。

通常、王の妻は自動的に王妃(Queen Consort)の称号を授けられるが、チャールズ皇太子とカミラ夫人が関係を公にした頃から、エリザベス女王亡き後のチャールズ皇太子の2番目の妻の役割について議論が行われてきた。

チャールズ皇太子が持つウェールズ公(Prince of Wales)の称号は、これまで次期国王として王位を継承することになる最年長の子に与えられてきた。そしてその妻は自動的にウェールズ公妃(Princess of Wales)になるのが慣例で、チャールズ皇太子の最初の妻でありウィリアム王子とヘンリー王子の母である故ダイアナ妃がこのプリンセス・オブ・ウェールズとして親しまれていた。

ダイアナ妃の亡き後、チャールズ皇太子はカミラ夫人との交際を公にし、2005年に結婚した。この時の公式声明では、チャールズ皇太子戴冠の際に通常の慣例である王妃(HRH Queen Consort)ではなく「将来的」には正妃殿下(HRH Princess Consort)と称されることになると発表された。

これには理由がある。ダイアナ妃との離婚原因になったカミラ夫人とチャールズ皇太子の不倫関係は知れ渡っており、世論の2人についての印象は好ましいものではなかった。それ故にプリンセス・オブ・ウェールズではなくコーンウォール伯爵夫人を使用することになり、そして「将来的」には通常の王妃ではなく、正妃として称されることになると考えられてきた。

しかしながら王室専門家のロバート・ジョブソン氏(Robert Jobson)は、自身の著書『Charles at 70: Thoughts, Hopes And Dreams(チャールズ皇太子70歳 思考、希望、そして夢)』の中で「『将来的に』正妃と称されることになるという表現が声明で使われたのは、大衆にカミラ夫人に対する(冷え切った)感情を温めてもらう時間を与えるためだった」と綴っている。つまりチャールズ皇太子が晴れて国王になった暁には、カミラ夫人に王妃(Queen Consort)の称号を与えるべく、長い時間をかけて国民の理解を得ようとしていたと見る向きもある。

しかし憲法の専門家ボブ・モリス氏(Bob Morris)は、カミラ夫人が王妃の称号を辞退するかもしれない2つの理由について述べている。ひとつ目の理由は故ダイアナ妃の衰えぬ人気だ。

「つい先日にも、故ダイアナ妃の生誕60周年を記念した銅像の除幕式が行われましたが、このダイアナ妃の変わらぬ人気はカミラ夫人の称号問題のひとつの障壁になっています。ダイアナ妃を記念する何かが行われるたびに、カミラ夫人に対する大衆の感情が呼び起されてしまうからです。」

ふたつ目は、王室メンバーはイギリス国教会のアングリカン・チャーチ(Anglican churches)で執り行われた結婚が正式であると法律の専門家達の間では考えられてきたという点だ。世論の感情に配慮してウィンザー・ギルドホールで執り行った民事婚の後、ウィンザー城の聖ジョージチャペルに移動してカンタベリー大司教に祝福を受けるという形を取らざるを得なかったチャールズ皇太子とカミラ夫人の結婚は「正式ではないという若干“古風”な議論がある」とモリス氏は語る。

「女王が崩御され、チャールズが王となり、自動的にカミラが王妃となった場合には、この2005年に行われた結婚の法的有効性を問う人が出てきても何ら不思議ではないと思います。そこまで過激な主張にはならないかもしれませんが、なにかしらを駆り立てるものになることは確かでしょう。」

これら少なくともふたつの大きな障壁がカミラ夫人の称号問題に立ちはだかるが、そもそもチャールズ皇太子は結婚する前からカミラ夫人を王妃とすることを決めていたという。王妃としてQueenの称号を得ることによって、カミラ夫人はエリザベス女王の亡き母クイーンマザー(Queen Mother皇太后)と同等の非常に高いステータスを獲得することになる。

なお2018年、チャールズ皇太子のウェブサイトから「カミラ夫人は将来的に正妃と称されるようになる」という記述が削除されている。

クラレンスハウスは、カミラ夫人の称号に関しては彼らが結婚した時と変化はないとする声明を発表したが、クラレンスハウスのスポークスマンは「よくある質問は定期的にアップデートされています。比較的長い間、この件に関する質問が寄せられていないので、扱っていないだけです」と語っていた。

数日前に74歳の誕生日を迎えたカミラ夫人は、正妃として称するようになればイギリス王室史上初のこととなる。

(TechinsightJapan編集部 Aya Nezu)

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