「男の子の夢が詰まってる!」 アニメーション映画「GODZILLA 怪獣惑星」宮野真守&櫻井孝宏ロングインタビュー

「男の子の夢が詰まってる!」 アニメーション映画「GODZILLA 怪獣惑星」宮野真守&櫻井孝宏ロングインタビュー

アニメーション映画「GODZILLA 怪獣惑星」でハルオを担当する宮野真守(写真左)とメトフィエス役・櫻井孝宏にインタビュー

11月17日(金)に、ゴジラ映画史上初のアニメーション映画「GODZILLA 怪獣惑星」が公開。これまでの“ゴジラ”作品とは一線を画す、アニメーションならではのシビアでハードな未来世界を描く本作。2万年もの間、地球に君臨し続けきた“ゴジラ”とそれに対峙する人間の因縁の物語だ。本作で主人公・ハルオを担当する宮野真守、ハルオの良き理解者であるメトフィエス役の櫻井孝宏にインタビュー。演じてみての感想を聞いた。

■ 制作陣と多くのコミュニケーションを取った

――新たなゴジラの物語がスタートするわけですが、台本を読まれた感想、またどのような気持ちで臨まれたのか教えてください。

宮野「まずスケールの大きさに圧倒されました。台本や設定資料集を読んで、宇宙規模であることはアニメーションならではの広げ方だなと。そこに至るには制作陣の努力があって、一つ一つを深く掘り下げて設定していかないと作れない、本当に大きいもの。こちらもそこまで深く入っていかないと壮大な世界観を知ることができないので、とにかく制作陣とたくさんコミュニケーションを取りました。

また、宇宙規模のスケールの大きさプラス、人の思いの描かれ方や(思いの)大きさに、ものすごく大きなテーマがあるなと。それが今回のアニメーションの肝だなとも感じていて、しっかりと自分の中に思いを充満させてハルオの言葉を紡いでいった、有意義でやりがいのある時間でした」

櫻井「宮野くんがびしっと言葉にしてくれて、それと重なってしまうんですが。今回、プレスコという収録のスタイルで。本来なら映像があって、そこにお芝居をつけていく方法なのが、先に声の収録をしてその後にアニメーションをつけていくやり方だったんですね。なので芝居の自由度は高いんです。ただそうすると、みんなのイメージや思いをどういう風に持っていくかが難しくなりがちで。でも、そのディスカッションを全部宮野くんが引っ張ってくれたおかげで、それを手掛かりに演じることができました」

――宮野さんはハルオ、櫻井さんはメトフィエス、それぞれ役にどんな印象を持たれましたか?

宮野「実は今回の『怪獣惑星』は、とっかかりの部分の第1章なんです。なので、ハルオは“こういう人物です”と言うのは難しいんですが…。ただ、この第1章から感じられる彼のゴジラに対する憎悪、復讐心というのは一体どこからくるんだろうというのは、見ていて気になる部分だと思いますし、ぐっと引き寄せられるものがあると思うんですよね。

さらに彼は独自の思いを貫き通していると思うんですよ。ときに異分子として扱われたりもするんですが、得てして革命家ってそういうところがあって。ハルオも徐々にみんなを引っぱっていく力だったりカリスマ性を発揮していくので、そういう部分が彼の魅力だなと思います。そんな彼が、第二章、第三章と進むにつれて、どういう風な道を辿っていくのかは楽しみにしていてほしいですね」

櫻井「メトフィエスはそもそも異星人で、人の姿を取ってはいますけど年齢も50歳とか、“エクシフ”といういわゆるヒューマンではないんです。それでもヒューマンと共闘しているという前提があった上で、ハルオとの距離感がすごく密接。彼らにしか分からない関係性とやり取りがあって。メトフィエスはハルオに対して寄り添うじゃないですが、ちょっと近いところに立っていて、彼の傍にいるようなポジションの人という印象ですね」

■ お互いが頼れる、安心できる存在

――共演の多い2人ですが、お互いの役についてはどのように感じられましたか?

宮野「また櫻井さんと近しい役でやらせていただけるのは、非常に安心感があって。特にプレスコだったりもするので、間合いであったりとかを一緒に作っていけるのはうれしかったですね。ハルオは無謀だと思える計画を実行したり、他の人に理解されず異分子として扱われる部分があるので、理解してくれるメトフィエスがいてくれることが、ハルオにとって安心感があり活動できる。そういう役との連動性もあったかなと思います」

櫻井「ハルオとの会話が多いキャラクターでしたが、宮野くんとは関係性も築けていますし、ほかのキャラクターと違う距離感を演じる、そういうお芝居のやり取りを宮野くんとできるのは楽しかったです。あとはゴジラというのはすごくビッグタイトルで、お芝居の取り組み方も役の捉え方も、いろいろ考えなきゃいけないこともあったんです。そういうところで宮野くんが主人公をやっていることが、僕にとって安心材料じゃないですが、そんなことを感じていました。真ん中に立つ人で、その場の雰囲気やモチベーションが変わってきますが、その目に見えない空気感ってすごく大事で。それができ上がった作品にも出るので。そういう意味で、宮野くんは指針になってくれたなと思いましたし、すごく頼れる存在でした」

――収録はどんな雰囲気だったんですか?

櫻井「割りと集中したスムーズな現場だったよね。あ、そういえば宮野くんと花澤(香菜)さんと諏訪部(順一)さんとご飯を食べに行ったね。そこでもまたゴジラの話して、息抜きにもなったんだけど『この後も、頑張ろうぜ』ってことで終わって」

宮野「プレスコだったので、みんなのイメージを共有する時間みたいなのがあったのは特殊だったかなと思います」

■ ゴジラとの戦いは手に汗握る

――ちなみに、台本を読んだなかで好きなシーンはどのあたりになりますか?お話できる範囲で結構ですので。

宮野「最後の…」

櫻井「ダメだ(笑)。そこは(言ったら)ダメだ」

宮野「はい(笑)。映画はハルオが立てこもって、反旗を翻すような場面から始まるので、最初から彼のパーソナルな部分での持っている強さや、人に対する思いがうかがい知れると思うんですよね。それがあるからこそハルオという人物をしっかりと追いながら見ていけるんじゃないかなと。そういう物語の構成に非常に感動しましたし、だからこそ冒頭のシーンはとても重要だなと感じます」

櫻井「やはり物語の中でゴジラと戦うシーンがあるんですが、そこは映像のカッコ良さも含めて好きです。人間と異性人種の役割めいたものも見えて、いろいろな障害を乗り越え一丸となって戦っているその姿がカッコいいし、何よりああいうスピード感のあるシーンって映像の迫力がありますね。緊張感もあって、手に汗握るとはまさにこういう場面だなと思います」

――アニメならではのゴジラの魅力はどんなところにあると感じられますか?

櫻井「僕が知らないだけで、今までアニメーションでゴジラってなかったんだ?と思ったくらいなんですが…。でも今回、ポリゴン・ピクチュアズ(アニメーション制作)さんと、静野(孔文監督)さんと瀬下(寛之監督)さん、(脚本の)虚淵(玄)さんの頭脳を結集して作られているこのゴジラは、とにかくスケールがデカい。それこそ宇宙がフィールドなので、実写でやれないことはないんでしょうけど、日本で作られていることにすごく意義があると思うんです。日本人のSF観というか、宇宙人も人種と捉えると、今とそんなにかけ離れているわけでもないからメッセージ性も感じるし、リアリティを感じる。これを見ることによって自分の日常と重なる部分が必ずしもゼロではない。これはかなり未来の話ですけど、人間が想像する中では起こりそうなこと。リアリティもありつつ、この枠組みの大きさはアニメならではだなと思いますね」

宮野「思い切った設定観ができるのはアニメーションのいいところですよね。今回なら異星人をオリジナルで作っているわけじゃないですか。何よりもゴジラの世界をSFで作るのが、今回のアニメーションの新しいところだと思うんですよね。男の子の夢が詰まりまくっていると思います」

――お話を聞くだけでも、期待度が高まります。そんな公開を待ち望むみなさまにメッセージを。

櫻井「作品のスケールがとても大きくて、ゴジラを好きな人も、初めてこの作品でゴジラを知る方も分け隔てなく楽しめると思います。ぜひ劇場の大きなスクリーンと音響環境で見ていただきたいと思います。よろしくお願いします」

宮野「演じさせていただいた身でありながら、僕自身ワクワクしながら見させてもらい『面白い!』と何度も言ってしまいました(笑)。アニメーションならではのエンタメ性がふんだんに盛り込まれていて、ビジュアルのカッコ良さ、スケールの大きさ、そういうアニメーションだからこそできる迫力に圧倒されながらも、根本には深い物語、メッセージ性があると思っていて。まだ序章ではありますが、それをぜひ感じていただければと思っております」

■プロフィール■みやの・まもる=1983年6月8日生まれ、埼玉県出身。声優のほかアーティスト、俳優としても活躍。劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season月<下弦の月> (11/25土〜)が控える。

さくらい・たかひろ=1974年6月13日生まれ、愛知県出身。TVアニメ「ボールルームへようこそ」「ネト充のススメ」(共にTOKYO MXほか)、「おそ松さん」(テレビ東京系ほか)など多数出演中。

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