たった20分で酒を“熟成”できる「ソニック・デキャンタ」をお試し--夢のマシンの実力は?

たった20分で酒を“熟成”できる「ソニック・デキャンタ」をお試し--夢のマシンの実力は?

ソニック・デキャンタ体験レポート

ワインやウイスキー、日本酒など、酒には「熟成する」という楽しみ方がある。だがこれには、年単位の時間がかかるうえ、価格もあがってしまう。

ある日、「ワインをもっとおいしく飲みたい」と考えた人の手により、とあるマシンが考案された。その名は「Sonic Decanter(ソニック・デキャンタ)」。米国で開発が発表されると瞬く間に話題を呼び、この度、日本でも販売されることとなった。9月より先行予約を受け付けている。

さまざまな酒をたった20分で“熟成”できるという、酒好きにとっては夢のようなマシン。本当に“熟成”できるのだろうか。期間限定でマシンを置いているバーへ行き体験してきた。

◆「酸化」とは逆の発想
ソニック・デキャンタの使い方はとても簡単。まず本体に冷水を入れ、酒の瓶を差し込み、スタートボタンを押す。これだけで、赤ワインなら20分ほどで“熟成”できる。

従来の空気に触れさせる「酸化」(デキャンティング)に対し、ソニック・デキャンタは超音波による細かい振動で酸素を抜き、酸化させることなく、年月をかけた熟成と似た効果をもたらすそう。

◆赤ワインを試してみる
まずは赤ワインを試す。“熟成”時間が0分、10分、20分の3パターンを飲み比べてみた(以下同じ)。銘柄は「コノスル メルロー レゼルバ」、1,000円ほどで買えるチリワインだ。

飲み比べると、はっきりと違いを感じられた。0分と比べ、10分、20分のものは、ひっかかりが少なくなりまろやかになっている。特においしかったのは「10分熟成」だ。メルローらしいおだやかな香りがより引き立っているような印象を受けた。一方で「20分熟成」だと、やりすぎかな、という印象。

◆500円のチリワインはどう?
続いて、もっと手軽に手に入るチリワイン「サンタ」を試してみた。ライオンがトレードマーク(たった今までネコだと思っていた!)で、スーパーでも500円ほどで売っている。使用した「サンタ バイ サンタカロリーナ」は、カルメネールとプチ・ヴェルドをブレンドした、タンニンしっかりのフルボディタイプだ。

この場合、筆者は「0分熟成」が好みだった。“熟成”するとサンタらしい酸味が薄れてしまい、物足りなかったのだ。やはり、向き、不向きはあるらしい。赤ワインだと、若いカベルネ・ソーヴィニヨン、シラーズ、メルローとの相性が良いのだとか。

タイマーを確認しながら一時停止もできるので、5分おきに取り出して味を確認するのも良いそうだ。

◆蒸留酒もOK
ソニック・デキャンタは、ワイン以外にも使える。マシンを試験導入しているのBAR霞町 嵐(東京・西麻布)のバーテンによると、ウイスキーがおすすめらしい。

ということで、アメリカで定番人気のスコッチ「デュワーズ ホワイトラベル」を飲み比べてみた。スパイシーでマイルドと表現される酒だが、“熟成”するとやはりマイルドさが際立つようになる。ウイスキーならではのキツサが軽くなるため、おだやかで飲みやすい。

今度は焼酎。おなじみの芋焼酎「黒霧島」は変化が面白かった。“熟成”すると麹の香りがやわらぎ、渋みがおだやかになる。なかでも「20分熟成」は、「お湯割りの香りがするストレート」を飲んだかのよう。不思議な感覚だ。

さらに、日本酒も試してみた。「龍勢」の「和みの辛口特別純米」と銘うつ純米大吟醸で、冷やしても燗につけてもおいしいタイプだ。こちらも、熟成らしいまろみやふくらみが出て、温めていないのに燗につけたかのように変化した。

ワイン、ウイスキー、焼酎、日本酒と試したが、種類や銘柄によって変化が異なり、あれもこれもと試してみたくなるマシンだった。酒好きの好奇心をものの見事に刺激してくれる。

◆ちょっとした難点
ソニック・デキャンタには、ちょっとした難点もある。マシンに入れた水が動作中に温まったしまうため、“熟成”し終える頃には酒も少し温まってしまうのだ。

実は、いちど“熟成”したものが元の状態に戻ることはないそう。しっかりと冷やしたい酒は、“熟成”後に冷蔵庫に入れるとよい。また、水と一緒に氷を入れて動作させると、ぬるくなるのを軽減できるそうだ。

瓶の形にも注意が必要。一般的な720mlのワインボトルが基本なので、合わない瓶の場合は、移し変えて使用することになる。

◆いまならお得に買える
クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」では、10月28日まで、定価よりお得に買えるキャンペーンが実施されている。また同日まで、Bar 霞町 嵐(東京・西麻布)とBar Eterna(東京・銀座)で実際に体験することも可能。

実はソニック・デキャンタ、酸化が大敵のしょうゆをかけても深みが増しておいしいらしい。酒の楽しみ方も料理の楽しみ方も広がりそうだ。

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