カオマンガイとカオソーイのダブル“カオ”を徹底分析

カオマンガイとカオソーイのダブル“カオ”を徹底分析

気軽に食べられる「カオマンガイ」はタイの牛丼的存在

定番のタイ料理として定着している「カオマンガイ」と、注目度急上昇中の「カオソーイ」。名前は似ているものの、味わいが大きく異なる2つの料理の魅力について、タイ料理研究家の下関崇子さんに教えてもらった。

■ 鶏・飯・タレの三位一体を感じる「カオマンガイ」

気軽な軽食として愛されているタイの庶民料理「カオマンガイ」。作り方は、まずネギや生姜、パクチーの根を入れた大鍋で丸鶏をコトコト茹でる。その茹で汁を使って、鶏皮の脂で炒めたタイ米をピラフのように炊き上げ、冷ました茹で鶏をトッピングすれば完成。

タレは各店秘伝のレシピで作られるが、鶏ガラスープ、ニンニク、生姜、唐辛子、タオチャオ(タイの味噌)がベースになっている。辛いのはタレだけなので、辛いものが苦手な人もぜひトライしてほしい。

■ カオマンガイ<1>ムネとモモで異なる食感を楽しむ

冷ました茹で鶏を切り分けてある。タイではさっぱり系のムネ肉が主流だが、日本ではしっとりジューシーなモモ肉が好まれる傾向。

■ カオマンガイ<2>秘伝のタレに込めた料理人のこだわり

茹で鶏とご飯の組み合わせというとてもシンプルな料理だけに、店の個性はタレで主張する。辛味が苦手な場合はタレは少なめにしよう。

■ カオマンガイ<3>高級タイ米を惜しげもなく使う!

米の味をダイレクトに感じる料理なので、タイ米(インディカ種)の高級品、芳しい香りのジャスミンライスを使っている店が多い。

■ カオマンガイ<4>本国も日本も付け合わせはシンプル

付け合わせにキュウリを使うのが一般的。日本ではパクチーを添えることが多いので(本国タイでは少数派)パクチニストも大満足。

■ タイ北部の名物「カオソーイ」は刺激とコクの二重奏

タイ人が好む味覚は「甘味」「辛味」「酸味」「塩分」の4つと言われ、そのすべてがバランスよく味わえる料理の一つ。いわゆる「カレーラーメン」のことで、ターメリックを使ったイエローカレーに近い味。ココナッツミルクでのばしたスープに、“茹で”と“揚げ”の2種類の麺を使うのが特徴。クリーミーなココナッツミルクがスパイスの刺激を適度に和らげるので、タイフードビギナーにもおすすめ。でも勢いよくすするとスパイスでむせてしまうので要注意だ。

■ カオソーイ<1>刺激的スープにマイルドさをプラス

ミャンマー国境近くタイ北部の料理。ターメリックなどインド系スパイスを使い、ココナッツミルクでまろやかなマイルドさをプラス。

■ カオソーイ<2>付け合わせには高菜の漬物を

レモンかライムのほかに、パッカドーンと呼ばれる高菜の漬物や、小ぶりの刻んだ紫タマネギが添えられているのが付け合わせの定番。

■ カオソーイ<3>硬軟併せ持つ麺のダブル使い

「バミー」と呼ばれる中華卵麺を、茹で&揚げのダブル使いをするのが大きな特徴。濃厚なカレースープとの絡み具合もGOOD。

■ カオソーイ<4>パクチー大盛りは日本人向けアレンジ

本場タイではカオソーイのトッピングにパクチーを使うレストランは実は少ない。片や東京ではふんだんにのせてくれる店も多い。

■ タイの国民食を東京で味わう至福

ムエタイ修業のためタイで6年間の在住経験もある下関崇子さん。日本に帰国後は気軽に作れるタイ料理の研究家として活躍している。

「タイはおいしい屋台や店がとにかく多い国」と話す下関さん。特にカオマンガイは専門店も多く、日本の牛丼のような存在なのだそう。一方のカオソーイは、タイ北部チェンマイ地方の郷土料理で、日本に置き換えると、さしずめ沖縄の“ソーキそば”といったところ。

また、「タイ料理に欠かせないパクチーやハーブが手に入りやすくなったおかげで、東京にも本場に匹敵するおいしい店が増えました」と下関さん。つまり、より進化した東京のタイ料理は、いまが旬のエスニックだといえるだろう。【東京ウォーカー編集部】

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