原宿で本格さぬきうどんが1杯450円! 超話題のうどん店『麺散』が大人気の理由とは?

原宿で本格さぬきうどんが1杯450円! 超話題のうどん店『麺散』が大人気の理由とは?

「ぶっかけちく玉天うどん」900円 | 食楽web

 原宿の1軒の讃岐うどん屋がSNSで話題になっています。9月10日(月)にオープンして早々、映画やファッション、アートなどの界隈の有名人たちが訪れてインスタに上げたり、近所で働くアパレル関係の方々や若い人たちが行列していたり。

 よく聞けば、2016年に話題になり、食楽webでもご紹介した中目黒のフィッシュバーガー専門店『デリファシャス』の仕掛け人・岡田茂さんが手がけた店だというではありませんか。

『デリファシャス』は、“鮨職人が作るフィッシュバーガー屋”というコンセプトのもと、産地直送の食材を使って手作りする新鮮なバーガーが人気を呼び、連日行列ができるお店です。

 その岡田さんが、今度は、流行の発信地である原宿キャットストリートに讃岐うどん専門店『麺散(めんちらし)』を開いたと聞けば、ワクワクしてしまうわけです。

内装は、岡田さんの知り合いのアーティストたちが協力

内装は、岡田さんの知り合いのアーティストたちが協力

 店の場所は、有名アウトドアブランドの旗艦店が立ち並ぶキャットストリートの路地裏。店内は、木彫りの欄干や畳、陶磁器(長崎の波佐見焼)を再利用した壁の装飾など、和のテイストがあちらこちらに。でも、椅子やテーブルはアメリカンダイナーのようで、気軽でヒップな雰囲気です。

絶品「讃岐うどん」はおつゆまで飲み干せる

 メニューを見れば、「かけうどん」はたったの450円。「ざるうどん」550円、「ぶっかけ」も650円と、この界隈の飲食店にしてはかなりお安い。

 にも関わらず、うどんは、打ち立て、切りたて、茹でたての「三立て」。讃岐うどんの美味しさは“コシと喉ごし”ですが、この値段で「三立て」はなかなかできることではありません。

「かけちく玉天うどん」750円。器は砥部焼のモダンなタイプで美しい

「かけちく玉天うどん」750円。器は砥部焼のモダンなタイプで美しい

 まずは「かけうどん」で、トッピングに「ちく玉天」を注文してみました。ネジネジと巻き上げられた美しい姿のうどんが、透き通った黄金色のおつゆに入って登場しました。見るからにコシの強さを感じる、堂々としたうどんです。

 おつゆを一口いただくと、しっかりと昆布のお出汁が効いていて、じつに上品な薄味。うどんは、つるりとした舌触りで、噛むと跳ね返ってくるような活きの良さがあり、喉を滑り落ちていくように滑らかです。

 店の揚げ物は、すべて太白胡麻油と太香胡麻油をブレンドして揚げているそうですが、「ちく玉天」も、カラッとフワッとしていて、油のクドさはゼロ。おつゆも飲み干してしまいました。

「ぶっかけげそ天うどん」750円。こちらの器は島根の出西(しゅっさい)窯のもの

「ぶっかけげそ天うどん」750円。こちらの器は島根の出西(しゅっさい)窯のもの

卓上には麺切りハサミが置いてあるので、切って食べられます

卓上には麺切りハサミが置いてあるので、切って食べられます

超行列店の讃岐うどん職人が電撃移籍していた!

 店内を駆けずり回る岡田さんを捕まえて、お話を聞いてみたら、「うちのうどんは、新宿の『うどん 慎』の元職人だった知久平桂さんが作っているんですよ」と言うんです。

『慎』といえば、朝から晩まで満席の超人気店の讃岐うどん屋さんです。そんなスゴ腕の方が、まさかここに電撃移籍していたなんて!

うどん職人の知久平桂さん。岡田さんは、『デリファシャス』をオープンさせる前、 “天ぷら”の勉強をしようと『うどん 慎』でアルバイトをしていたそう。その時にお世話になったのが知久平さん

うどん職人の知久平桂さん。岡田さんは、『デリファシャス』をオープンさせる前、 “天ぷら”の勉強をしようと『うどん 慎』でアルバイトをしていたそう。その時にお世話になったのが知久平さん

「僕らは、茹で置きを絶対にしないことをモットーにしています。茹で上がるまでにどうしても10〜15分かかるので、お客様をお待たせしないようにするには、ロスをしてもいいから、絶え間なく粉をこね、打ってはドボドボと釜に入れて、茹でたてをご提供するようにしようと決めているんです」と岡田さん。

 さらに、お出汁にもこだわりがあると言います。

「讃岐うどんというと、アゴ出汁が多いのですが、僕たちは関西風の飲み干せるタイプに共感していて、天然の真昆布で出汁をとっているんですよ」(岡田さん)

店名の「麺散(メンチラシ)」は、刺青の「面散」を文字ってつけたんだそうです

店名の「麺散(メンチラシ)」は、刺青の「面散」を文字ってつけたんだそうです

大真面目な和の味を気軽に

「かけわかめうどん」(800円)。わかめは日本一美味しいと言われる徳島県の鳴門里浦産。茎も入っていて、香り豊かで歯ごたえがよいのが特徴です

「かけわかめうどん」(800円)。わかめは日本一美味しいと言われる徳島県の鳴門里浦産。茎も入っていて、香り豊かで歯ごたえがよいのが特徴です

 やっぱり、岡田さんの妥協しない大真面目な姿勢は、前店の『デリファシャス』同様でした。ところでなぜ、原宿でうどんを?

「実は、昨年末に前の店を辞め、今は〈エンワントーキョー〉というクリエイティブエージェンシーに所属しているんです。僕が入ったら飲食事業を立ち上げてくれて、原宿にスペースを持っている会社なので何かやってみてよ、ということになったんです。そこで最初に浮かんだのが“うどん”でした。
 原宿のド真ん中の神宮6丁目という一等地で、1杯450円のかけうどんをガチで作ろうと思ったんです。話題性だけを追うんじゃなくて、毎日通えて、毎日食べたくなる。そんなちゃんとしたごはん屋さんにしたくて」

壁に掛けられた畳の上のネオンには「仏迦袈(ぶっかけ)」という文字が飾られています

壁に掛けられた畳の上のネオンには「仏迦袈(ぶっかけ)」という文字が飾られています

 ところで、店の前には黄色い移動販売車が停まっています。これが『麺散』の目印でもあるのですが、実はここは別店舗。「出汁巻玉子ドッグ」を販売しているんです。これも岡田さんの考案した新店で、店名は『ONE』。

出汁巻ドッグ専門店『ONE』

出汁巻ドッグ専門店『ONE』

和食の職人さんが丁寧にだし巻き玉子を焼いています

和食の職人さんが丁寧にだし巻き玉子を焼いています

 朝一番に、鰹節の一番出汁を引き、注文が入ってから出汁巻玉子を1つ1つ丁寧に焼き、パンにバター醤油を塗って挟んでくれます。種類は、プレーンや明太子、チーズ、九条ネギ、岩のり、とびっこの全6種類。

手前は「プレーン」(700円)、奥は「明太子」

手前は「プレーン」(700円)、奥は「明太子」

 こんなホットドッグは見たことも食べたこともありません。いただいてみると、パンと玉子がふわっふわで相性バツグン。だし巻き卵の味は、高級鮨屋に負けないくらい上品な味。原宿は食べ歩き文化の街ですが、こんなカタチで本格的な和の味を食べ歩けるなんて、日本人はもちろん、海外の人たちにも嬉しいですよね。

 活気あふれる明るい店の空気に惹かれ、筆者は翌日にまた食べに行ってしまったくらい。本当に通いたくなります。うどんだけで40種類近くあり、夜はおつまみで飲むこともできます。ぜひ、遊びに行ってみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

麺散(めんちらし)

店名:麺散(めんちらし)

住:東京都渋谷区神宮前6-13-7 グランドオム1F
TEL:03-6427-9898
営:11:30〜23:30
休:不定休
http://menchirashi.com

店名:出汁巻ドッグ専門店 ONE

住:東京都渋谷区神宮前6-13-7 グランドオム1F キッチンカー
営:11:30〜18:00
休:不定休

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