原価で高級ハンバーガーを提供!? ミシュラン店『sio』監修の『GENKAI BURGER』(中目黒)に行ってきた

原価で高級ハンバーガーを提供!? ミシュラン店『sio』監修の『GENKAI BURGER』(中目黒)に行ってきた

食楽web

 銀座鮨店『はっこく』の佐藤博之氏が監修したまぐろ丼専門店『まぐろとシャリ』など、ミシュラン星付き店が監修する、リーズナブルなお店が続々登場している昨今。また新たな注目店が中目黒に2022年1月22日誕生する。ミシュランガイド東京で2年連続星を獲得している代々木上原の『sio』鳥羽周作シェフが監修した『GENKAI BURGER』です。

未来のシェフを応援!レコールバンタン生徒が店舗運営する『GENKAI BURGER』

(左から)レコールバンタン細井信宏氏、レコールバンタンの生徒の坂野佑真氏、安原亜実氏、鳥羽周作シェフ

(左から)『レコールバンタン』細井信宏氏、『レコールバンタン』の生徒の坂野佑真氏、安原亜実氏、鳥羽周作シェフ

『GENKAI BURGER』は、プロの現場による実践スクール事業を行い、「世界で一番、社会に近いスクールを創る」をビジョンとする株式会社バンタンが運営する製菓・カフェ・調理の専門校『レコールバンタン』が立ち上げたハンバーガー店。『レコールバンタン』の生徒が店舗運営を行うことで実践経験を積み、鳥羽周作シェフが監修のほか、技術支援、トータルバックアップを行う実験型店舗です。

 同店の特徴は、ハンバーガーや、ポテト、ドリンクなどのメニューをほぼ原価で提供していること。一般的に飲食店は人件費や家賃、光熱費、利益などを加味し、メニューの原価率平均は30%となっています。これ以上の原価率になると、継続した飲食店経営は難しいのが現状です。

 しかし今回『GENKAI BURGER』は、レコールバンタンのカリキュラムとして生徒が店舗運営を行うことで人件費を抑え、校舎を店舗場所として使用する等で地代家賃などのコストをかけず、ほぼ原価でのメニュー提供を実現しています。

 同店運営の狙いの一つに、生徒がメニューを開発し、実店舗で料理を提供し、実際にお客さんから味などの感想をもらうことで、生徒のスキル向上に繋げることがあります。そのため、来店者に味やサービスへの感想のほか、いくらの値段に感じたかを記すフィードバックシートを、1オーダー毎に書いてもらう取り組みを行います。

原価981円! 神戸牛、トリュフなど高級食材を使用した「神戸牛 “GENKAI” チーズバーガー」を990円で販売

「神戸牛 “GENKAI” チーズバーガー」990円

「神戸牛 “GENKAI” チーズバーガー」990円

 メイン商品である「神戸牛 “GENKAI” チーズバーガー」は、神戸牛、トリュフ、高知県の土佐ジロー卵、イタリア産チーズなど9種類以上もの具材をふんだんに使用したハンバーガー。原価981円のため、通常の飲食店であれば適正価格は3270円であるが、『GENKAI BURGER』では今回990円で提供します。

 使用するバンズは酒種の天然酵母種を使った「峰屋」のバンズで、苦味と少しの酸味を持たせ、野菜の水分でへたらないよう焼き目を濃く仕上げています。パティは、きめ細かな霜降りが成す口どけの良い脂肪分と、牛肉本来の味わいが極まる、最高級ビーフの代名詞「神戸牛」を100%使用。しっかりとした肉肉しい食感と、旨みは「神戸牛」100%だからこそ実現できる贅沢な味わいに仕上がっています。

 サンドされている目玉焼きは、「高知県四万十市いちえん農場」の土佐ジロー卵。自然に近い形で飼育され、一口で分かる黄身の濃さと旨みが特徴です。バーガー全体の塩味の決め手となっているのが、オリジナルブレンドで配合したイタリア産のチーズ2種。パルミジャーノチーズの濃厚さとモッツアレラチーズの新鮮さが光ります。

 そしてトッピングされているのは、高級食材のチベット産黒トリュフ。食材全体のバランスを整えながら、トリュフの香りが引き立つものという観点からチベット産黒トリュフが選ばれたそうです。

 ハンバーガー全体の味に奥行きを与えているのが、3種のキノコソース。全て国産にこだわった「千葉県産マッシュルーム」「新潟県産エリンギ」「長野県産えのき」を使用し、フレッシュな赤ワインをベースに華やかな味わいに仕上げられています。芳しい香りと旨み、甘酸っぱさが魅惑的です。

「神戸牛 “GENKAI” チーズバーガー」は、新鮮な野菜もたっぷりと使用しています。白く肉厚な「茨城県土浦市いのちの郷」のつくばレンコンは、シャキシャキした食感と甘みが印象的。「島根県浜田市浜田農場」の桃太郎トマトは、果肉がしっかりとしていて酸味と甘みのバランスが絶妙です。さらにハンバーガーの味の引き締め役となっているのが、「茨城県つくば市上郷有機農園モアーク」のハーブ、有機セルバチコ。昔ながらの有機農法で育成されゴマに似た香りと自然な苦味、辛味の調和でハンバーガーに清涼感をプラスしています。

こだわり抜かれたポテトも110円、クラフトコーラも150円と驚き価格!

 フライドポテトも原価108円に対し、110円で提供。北海道産のジャガイモを使ったフライドポテトは、レモンソルトとトマトソルトの2種類を展開しています。旨みがありながら酸味を持たせ、ハンバーガーの油っぽさを軽減させるようこだわった一品です。

「クラフトコーラ」も原価142円に対し、150円で提供

「クラフトコーラ」も原価142円に対し、150円で提供

 ドリンクも「クラフトコーラ」や「クラフトレモネード」「クラフトレモンジュース」や「クラフトジンジャーエール」など、手作りの一品が並ぶ。「クラフトコーラ」は『sio』のレシピを踏襲しており、唐辛子や生姜などさまざまなスパイスをたっぷりと使い、大きな寸胴鍋で時間をかけて作り上げています。

 今回提供されるメニューの根底には、鳥羽シェフが提唱する「sio のイズム(ロジック)」に5味+1という考え方があります。5味+1とは、「5味に辛味、食感、香りが加わることで立体的で奥行きがある料理」のこと。5味の「甘味、塩味、酸味、苦味、旨み」と+1の「辛味、食感、香り」それぞれの味の強さがその料理のカタチを定め、個性となり、全体はまとまりながら(どこか懐かしさもありながら)これまでに食べたことがない味(=sioらしさの一つ)を作り出しているといいます。

ハンバーガーの包み紙には、生徒の将来の夢が記されている

ハンバーガーの包み紙には、生徒の将来の夢が記されている

 今回の取り組みについて鳥羽シェフは「未来のシェフを育てていくためには、美味しい料理の作り方だけでなく、お客様に料理を届けるところまでを教える必要があります。その意味で今回は学校の取り組みでありながら、メニュー開発や原価計算、店舗オペレーションやPRや集客など、実践的に生徒が学ぶことができるのでとても価値があると思っています。今回のプロジェクトを進める中で、生徒たちの顔つきが変わり、成長していく姿にも刺激を受けました」とコメントしています。

 また原価でメニューを提供することについて「安かろう美味かろうが当たり前になってしまった今、消費者の方々に料理の適正価格を知っていただきたいという意味も込めています。飲食店が継続的に営業していくためにも、ぜひ外食における料理の値段についても考えていただきたいです」と裏に込められた想いも明かしました。

 ちなみに1月22日(土)・23(日)はOPENキャンペーンとして限定100食「GENKAI BURGERセット」を無料で提供予定。先着順で、朝11時から当日分の整理券を配布するそうです。

 原価で美味しさを提供し、未来のシェフを応援する仕組みを持つGENKAIシリーズは、今後、“GENKAIコーヒー” など継続して飲食分野での店舗展開を予定。美味しいハンバーガーを楽しむとともに、未来のシェフの応援ができるGENKAIシリーズ、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

(取材・文◎中森りほ)

●SHOP INFO

店名:GENKAI BURGER

住:東京都目黒区上目黒1-3-3 レコールバンタン東京校レーヴ校舎
TEL:なし
営:11:00〜17:00(L.O.16:30)
休:月曜〜金曜
https://www.lecole.jp/genkai/burger

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