旨い店はタクシー運転手に訊け! 駒沢の老舗定食屋『かっぱ』の銀シャリと煮込みが絶品すぎる

旨い店はタクシー運転手に訊け! 駒沢の老舗定食屋『かっぱ』の銀シャリと煮込みが絶品すぎる

食楽web

「旅先で旨いものを食いたければ、タクシードライバーに聞くのが一番」と言います。そこでB級グルメに精通する現役運転手・荒川治さんにイチオシのお店にご案内してもらいます。年末スペシャル第2弾!

 皆さんは、サクッと食べに行ける“行きつけの定食屋さん”ってありますか?

 見た目は地味なおかずだけど、どこかホッと和めて、何よりほっかほかの銀シャリがとびきりうまくて腹一杯食べさせてくれる…。そんな定食屋が、私は大好きです。

 特に、印象深いのは、私が大学時代にお世話になった東京・駒沢の定食屋『かっぱ』。

 創業68年の老舗ですが、今もバリバリ現役の定食屋さん。近隣の駒澤大学や日体大の学生さんなら知らない人はいないであろう有名なお店です。私が初めて訪れた30年数年前。でもすでに当時でも伝説と言っていいお店だったんですよ。

 ドアを開けるとカウンターだけの9席。ここの名物は「煮込み」(700円〜)です。煮込みといえば居酒屋の定番。でも『かっぱ』には、お酒はありません。夜営業のみなのに、潔いでしょ。サクッと食べてサクッと帰る。これが“かっぱルール”なんです。

 そもそも客が席に座ると、何も言わないのに「煮込み」の並(700円)がスッと出てくるんです。そして間髪おかずに“ご飯のサイズ”を聞かれます。

煮込み(並)700円

煮込み(並)700円

ご飯(中)200円、ちなみに小は150円、大は350円です

ご飯(中)200円、ちなみに小は150円、大は350円です

 ご飯「中」(200円)でこの量。あ、でも写真だけではその量が伝わりにくいと思いますので、実際にご自分の目とお腹で確かめてみてください。「小」はその約2/3程度の量で、「大」は「並」と「小」を合わせた量。大食いの私でさえ、かなり気合いを入れて注文をしないといけないほどの量です。

 そしてこの白飯がとんでもなく旨いんです! カウンター越しから見ていると、ガスで炊いていることがわかります。そして、炊き上がるとすぐにおひつに移し、適度に水分を抜いて、絶妙な銀シャリに仕上げているんです。ごはんだけでも食べられるほどの絶品ですが、メインのおかず「煮込み」との相性となると、もうヤバいくらい抜群なんです。

「煮込み」は、牛スジでも牛モツでもなく、牛の赤身を使っています。白味噌をベースにした数種類の味噌がブレンドしてあり、牛肉のほか、こんにゃくや豆腐が入り、刻んだ生姜がピリッとしたアクセントになっています。

 学生時代、初めて行った時、私自身、お子様の舌だったせいか、正直「これが美味いのか?」ってすぐにはわからなかったんです。しかし、2度3度行くとクセになり、その後は「どうしても“かっぱ”が食べたい」というほど、どハマりしました。まさに忘れられない味です。

 また『かっぱ』は、ご飯や煮込みだけではなく「お新香」も名物です。夏場はキュウリ、冬場は大根。付け合わせとして提供されますが、私は必ず「お新香」(100円)も別オーダーしてしまうほど好きです。丁寧に漬け込んだお新香は、これまた銀シャリを美味しさをさらに引き上げてくれます。

 さて、ここで私の食べ方を少し紹介しておきましょう。最初はご飯と「煮込み」をそれぞれ交互に食べますが、半分くらい食べたら、残った「煮込み」をご飯にぶっかけます。すいません。あまりお行儀は良くないと思います。が、これだけは学生時代から絶対にやめられないんです。「許してカッパ」と心で呟きながら。

 ちなみに『かっぱ』は、駒沢駅から少し離れていますが、タクシーを使ってでも行く価値ありです。 どうぞ、定食の極み、『かっぱ』の煮込み定食を食べてみてください。

(撮影◎荒川治 監修・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

かっぱ 外観

店名:かっぱ

住:東京都世田谷区駒沢5-24-8
TEL:非公開
営:17:00〜翌0:30
休:木・第3水

●プロフィール

荒川治

東京都内在住のタクシー運転手。B級グルメ好きが高じて、現職に就き、お客さんを乗車させつつ、美味い店探しで車を回している。中年になってメタボ率300%だが、「死神に肩をたたかれても、美味いものを喰らって笑顔で死んでやる」が信条。写真検索で美味しそうなモノを選び、食べに行って気に入ればとことん通い倒す。でもじつは、自分で料理を作ることも好きで、かなりの腕と評判。

関連記事(外部サイト)