天丼と親子丼のいいとこ取り! 福岡の老舗『飛うめ』の名物料理「天とじ丼」って何だ?
2023年06月04日 10時49分食楽web

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●福岡の繁華街の一つ、天神の商店街「新天町」にあり、数十年に渡り親しまれている蕎麦屋『飛うめ』。そこで大半の人が注文する人気の丼とは?
蕎麦屋で食べる丼に間違いはない、なんて言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか? 福岡で知る人ぞ知る名店『飛うめ』の蕎麦がおいしいのは言うまでもないのですが、絶対に食べておきたいのが「丼もの」。中でも不動の人気を誇るメニュー「天とじ丼」があるのです。早速、味わいに行ってきました。

着席・注文をしてお茶をすすっていると、驚くほどの提供スピードで着丼。よく見ると、蓋が閉まっていない! 決して店員さんが急いでいたからではなく、海老天が大きいからなんです。海老天の尻尾が、「おいしく召し上がれ」と言わんばかりに丼からはみ出ていて、この見栄えの良さに期待度アップです。
大きな海老を贅沢に使った名物「天とじ丼」が選ばれる理由

「天とじ丼」 1230円(税込)
蓋を開けてみると、蕎麦屋ならではのお醤油とお出汁の甘い香りが広がります。柔らかそうな卵にいたずら心がくすぐられ、丼をほんの少しだけ左右に動かしてみると、とろっとろの卵がまるで踊っているかのように揺れるんです。
食べる前から幸せ気分を噛みしめつつも、はみ出るほどの海老天の全貌も早く見たい!

海老天があまりにも大きく重量感があるため、1尾丸ごと持ち上げることができませんでした。衣にお出汁がたっぷりと染み込んでおり、お箸で持ち上げようとすると崩れてしまいそうになるのです。
かぶりつくと、最初にお醤油とお出汁のガツンとくる濃い味に驚きます。その後、海老天を優しく包み込んでいるとろっとろの卵が口いっぱいに広がり、最後にプリッとした食感の海老本来のおいしさがやってきました。
これは間違いなくご飯が進んでしまいます。こんなに立派な海老天が3尾も味わえるなんて、贅沢ですよね。

お出汁をたっぷり使った卵とご飯はお箸で掴むのが難しいほど柔らかいので、レンゲを使って食べるとスムーズですよ。
「飲み物」というと大袈裟かもしれません。ただ、そう言いたくなるほどスルスルと食べることができます。あっという間に完食してしまったので、次回はよく噛んで味わって食べようと、少しだけ反省しました。
一味唐辛子で大人な味わいへ変化

一味唐辛子。年季の入った器が良い味を出しています
お蕎麦屋さんのお出汁と一味唐辛子の相性はとても良いですよね。もちろん、『飛うめ』の「天とじ丼」も例外ではなく、食事の後半は一味唐辛子を使って味変してみました。しっかりと刺激のある一味唐辛子なので、かけすぎにご注意を。少しずつ足して、好みの辛さを見つけてください。
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丼と一緒に提供されるお漬物は、まるで梅の形のよう。豆皿や丼、湯呑に至るまで懐かしい昭和感を楽しむことができます。
お茶を継ぎ足しにきてくださった店員さんからは「何杯でも飲んでくださいね」と優しい対応をしていただき、より一層心地良く過ごすことができました。
里帰りをしたような懐かしさを感じるお店

近くに座っていた年配のご夫婦から、「変わらずおいしいわね」と話している声が聞こえてきました。つい耳を傾けると長年通い続けているご様子。10年、20年先も、ここ福岡の同じ場所で同じ味を楽しみたいし、大切な家族や仲間を連れて行きたいと思う素敵な空間でした。
お店の回転が速いので、忙しい方も比較的安心して利用できそうです。歴史ある変わらぬ味をぜひ堪能してみてはいかがでしょうか。
(撮影・文◎馬場阿紀子)
●SHOP INFO
飛うめ
住:福岡県福岡市中央区天神2丁目7-141(新天町商店街内)
TEL:092-741-1274
営:11:00~20:00
休:元旦のみ
●著者プロフィール
馬場阿紀子
福岡を拠点にタレント・女優・声優として活動しながら、インタビュアー・ライターとして各メディアや誌面に記事を寄せている。高カロリーな食事が好き過ぎて、増え続ける体重を気にしながらダイエット料理にも手を出すあまのじゃくな胃の持ち主。
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