旨い店はタクシー運転手に訊け! 板橋区の新星ラーメン店『自家製麺 No11』の開店初日、100人以上が並んだワケ

旨い店はタクシー運転手に訊け! 板橋区の新星ラーメン店『自家製麺 No11』の開店初日、100人以上が並んだワケ

「豚増しラーメン」1150円 | 食楽web

「旅先で旨いものが食べたければ、タクシードライバーに聞くのが一番」と言います。そこでB級グルメに精通する現役運転手・荒川治さんにイチオシのお店へ案内してもらいます。

 7月11日の18時、東京・板橋区の大山金井町に『自家製麺 No11』がオープンしました。事前情報を友人から教えてもらっていた私は、運よく明け番だったので行ってきました。そこで、今回は、そのレポートをしたいと思います。

最寄駅は東武東上線の「下板橋」。徒歩約12分

最寄駅は東武東上線の「下板橋」。徒歩約12分

 この新店情報をオープン前に知っているという人は、友人も含め、無類のラーメン好き。皆さん、美味しいラーメンを食べることを生き甲斐にしているので、オープン初日にかけつけるのは常識ともいえます。

 ですから、当然たくさんの人が集まることは想像しており、行列は覚悟していました。しかし、休日だった私はつい昼寝してしまったせいで出遅れ、着いたのは19時前。案の定、すでに約40人の長蛇の列ができていました。私が並んだ後も、続々と人が集まり、目測ですが100人はいたように思います。

 なぜこんにたくさんの人がこの店のオープンに集まってきたのか。それは、こちらのお店が“木村政美さん”のお店だからです。一般の方は「誰??」と思うかもしれませんので、私の知る限りをご紹介したいと思います。

 遡ること約8年前の2011年。当時、私が頻繁に通っていたラーメン店が『富士丸板橋南町店』(旧店名:ラーメン○二郎)です。木村さんはそこの店長さんでした。実は私にとって、この店は特別な存在。というのも初めてここで“二郎系のラーメン”を食べ、その美味しさにどっぶりハマったお店だからです。

 濃厚な豚骨スープにゴワッとした太麺のガッツリ骨太系。麺量は他店の約3倍はあり、トッピングの豚も子どものこぶし大と非常にでっかくて、当時30代の食欲旺盛な私はこの味と量にハマりまくりました。それから2年ほど通い詰め、木村さんとも顔見知りになりました。また常連客から「マサさん」と呼ばれ、みんなから非常に親しまれていました。

 しかし、そのお店が2013年、突如、閉店したんです。姉妹店の西新井店は継続していたのですが、ある意味、マサさんの作るラーメンのファンが多かったためショックを受けた人が多かったと思います。

 そのマサさんが、今から3年前に不意に『富士丸西新井店』で店長に復活したと聞き、私もすぐに駆けつけました。そして今回、満を持してご自身が新しく店を立ち上げたというわけです。というわけで、「マサさんのラーメンを食べたい」という理由で『自家製麺 No11』に集まってきている人が多かったのだと思います。

 さて、2時間待ちの間、雨も降り、長い行列はかなりツラいものがありました。が、入口が近づくにつれ、胃袋をがっちりつかむような濃厚なスープの香りに癒されます。というわけで、ようやく入店。

 さっそく券売機でメニューを選びます。「ラーメン」は850円。私はやっぱりマサさんの“豚”を食べたかったので「豚増しラーメン」(1150円)を選択し、麺は半分に。コールはニンニクのみで生卵60円をプラスしました。ちなみに野菜増しは60円、アブラ増しは30円です。そして登場したのがこちら。

 見てください。ラーメンの“愛”が溢れそうなビジュアルですよね。肉増しにしてよかった〜。マサさんの渾身の一杯をまた食べれるかと思うと、少し緊張します。

 一口すすったスープの突き抜ける美味しさ。豚骨スープの濃厚で深い深い旨み。これは、『富士丸板橋南町店』時代のスープを彷彿させる味で、とても懐かしい。真新しい厨房で、ここまで旨味のあるスープが出せるのはさすが、熟練の腕と、繊細な舌を持つマサさんだからこそ、です。

 さらに、自家製麺がまた秀逸でした。“富士丸”時代はゴワゴワとしてやや粉っぽさのした麺でしたが、こちらはゴワッと感はそのままに粉っぽさがなく、コシがあって、小麦の旨味も引き出されています。パーフェクトです。

 また豚は、こちらも富士丸時代を引き継いだしっかり濃い目の味付け。私は、昔からやっていたように半分はラーメンと食べ、残りの半分は生卵につけて肉を食べました。この食べ方、最高ですのでやってみてください。

 最後のスープ1滴まで食べ終わった時、初めて富士丸で食べた時のように感動してしまいました。

 ちなみに、この日の厨房には、ラーメン界のレジェンドである松戸の『中華蕎麦とみ田』の富田さんや三鷹の『鶏こく中華 すず喜』の鈴木さん、志村坂上の『中華ソバ伊吹』の三村さんらが手伝いに来ていました。ラーメン界の絆の深さも垣間見れて楽しかったです。

 オープンしたばかりの『自家製麺 No11』ですが、すぐにレジェンド店に肩を並べる名店になると思います。私も、また並ぶつもりです。

(取材・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

自家製麺No11

店名:自家製麺No11

住:東京都板橋区大山金井町 14-12
TEL:非公開
営:18:00〜0:00、日12:00〜16:00
休:火、第二水
https://twitter.com/masamix111

●プロフィール

荒川治

東京都内在住のタクシー運転手。B級グルメ好きが高じて、現職に就き、お客さんを乗車させつつ、美味い店探しで車を回している。中年になってメタボ率300%だが、「死神に肩をたたかれても、美味いものを喰らって笑顔で死んでやる」が信条。写真検索で美味しそうなモノを選び、食べに行って気に入ればとことん通い倒す。でもじつは、自分で料理を作ることも好きで、かなりの腕と評判。

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