三ツ星店の料理人が通う23時以降の“リアル深夜食堂”! 神楽坂『フロレゾン』のフレンチの魅力

三ツ星店の料理人が通う23時以降の“リアル深夜食堂”! 神楽坂『フロレゾン』のフレンチの魅力

食楽web

 忙しく仕事をして、終わったらもうこんな時間。腹も減っているけど、今からじゃもうチェーンのレストランしかやってないかな…なんてこと、ありせんか? でもせっかく食事を楽しむなら、しみじみ美味しい店に行きたい…。

 そうだ、それなら料理人に聞いてみよう! ということで今回は、ミシュランの三ツ星を獲得する和食の名店『神楽坂 石かわ』の石川秀樹さんが通う“REAL深夜食堂”を教えてもらいました。

古典フレンチの下地に現代的なセンスをオン

石川秀樹さん(左)とオーナーの佐々木利雄さん。店は新しいが古い付き合いの二人は、まさに阿吽の仲。「佐々木さんは生真面目。律儀なんですよね」とは石川さん

石川秀樹さん(左)とオーナーの佐々木利雄さん。店は新しいが古い付き合いの二人は、まさに阿吽の仲。「佐々木さんは生真面目。律儀なんですよね」とは石川さん

「最近は、家で食事をすることが多くなって、仕事帰りにあまり食べに行かなくなってしまったんですよー」

 開口一番、そんな答えが返ってきたのは、石川秀樹さん。ミシュランの三ツ星を10年にわたり取り続けている和食の名店『神楽坂 石かわ』のご主人です。聞けば、結婚して3年めの石川さん、すっかり奥様の手料理にご執心のご様子。それでも、月に数回はスタッフらと息抜きに出かけるそうで、神楽坂にオープンしてまもないフレンチ&ワインバー『フロレゾン』もその1つです。石川さんが続けてこう語ります。

「ここは、5月にできたばかりなんだけど、オーナー兼マネージャーの佐々木利雄さんとは、彼が前に働いていた神楽坂の店からの知り合いで、オープンしてすぐに伺いました。料理はどれも美味しいし、コスパもいい。きちんとしたフランス料理を、リーズナブルに楽しませてくれるところも嬉しいですよね、それも真夜中に」

鳴海陽人シェフ。1つ1つの工程を手を抜かず仕上げていきます

鳴海陽人シェフ。1つ1つの工程を手を抜かず仕上げていきます

 メニューは、たいてい鳴海陽人シェフと相談しながら決めているそうで、佐々木さんによれば「スタッフの方々といつも10人ぐらいでお見えになって、けっこう召し上がって行かれますね」とのこと。飲むより食べることがメインと言う石川さんらしい。

 その料理を、全面的に任されているのが、鳴海シェフ。麹町『エメヴィベール』や六本木の『フィリップ・ミル』などのグランメゾンで腕を磨いてきた実力派です。ここでは、クラシカルなフレンチの基本を踏まえつつ、現代のテイストを加味した独自のフランス料理を目指しています。

「自家製パテ・ド・カンパーニュ温製 イチジクのサラダ添え」1800円

「自家製パテ・ド・カンパーニュ温製 イチジクのサラダ添え」1800円

 例えば、石川さんも大好物のパテ・ド・カンパーニュ。これにしても、従来は豚肉100%で作るところを、鳴海シェフは、その2割程度を仔牛肉に変え、上品な旨味を補うと共に、余韻の軽さを演出するといった按配。また、豚肉を塊のままマリネし、手切りにすることで食感に肉肉しさを与える反面、盛り付けは繊細かつエレガント演出。付け合わせのイチジクのサラダやカシスマスタードソースの酸味が、全体をキレのある味わいにまとめあげています。

「マダム・ビュルゴーのシャラン鴨のロティ」3800円

「マダム・ビュルゴーのシャラン鴨のロティ」3800円

 また、焼き加減の見事さが光る「マダム・ビュルゴーのシャラン鴨のロティ」も、鳴海シェフ肝入りの一皿。シルクのような舌ざわりの中、鴨特有の鉄分を含んだ旨味が秀逸です。

 一方、お酒も強い石川さん、いつもワインはボトル一本は軽いそうで、セレクトはシニアソムリエの資格を持つ佐々木さんにおまかせ。フランスワインを中心に約120種余りが揃う中から、料理に合わせて選んでもらっているそうです。ちなみに、夜9時をまわれば、ワインバーとしての利用もできるので使い勝手も抜群です。

(文◎森脇慶子 撮影◎上田佳代子)

●SHOP INFO

フロレゾン 店内

店名:フロレゾン

住:東京都新宿区神楽坂3-6-29 MIビル 2F
TEL:03-5946-8676
営:18:00〜翌2:30(L.O.翌2:00)
休:日曜、第2月曜

●プロフィール

紹介人/石川秀樹

青山『穂積』、乃木坂『神谷』等で修業。2003年、38歳で独立。08年に移転。09年にはミシュランの三ツ星を獲得。姉妹店に神楽坂『虎白』、銀座『蓮』がある。

※当記事は『食楽』2019年秋号の記事を再構成したものです

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