日本一のプロバーテンダーに聞いた! 銀座で頼むと“粋”なカクテル&酒5選

日本一のプロバーテンダーに聞いた! 銀座で頼むと“粋”なカクテル&酒5選

食楽web

 「銀座のバー」というだけで、渋い大人たちがお酒を飲むイメージが湧いてきますが、大人たるもの、後輩や年下の友人に美味しいお酒を紹介してあげられる余裕が欲しいものです。というわけで今回は、数ある銀座のバーの中でも屈指の実力店『バー・ゴヤ(BAR GOYA)』で、粋に飲むカクテルを5つ紹介してもらいました。

『バー・ゴヤ』は、外堀通りから一本裏へ入った細路地にあるこじんまりとしたバー。オーナーバーテンダーの山崎剛さんは、『スタア・バー・ギンザ』で腕を磨いたのち、独立して『バー・ゴヤ』をオープン。2019年には日本バーテンダー協会の「第46回全国バーテンダー技能競技大会」で総合優勝を果たした実力者でもあります。

オーナーバーテンダーの山崎剛さん。「銀座は、お酒の嗜み方を知っている大人が多いですね」

オーナーバーテンダーの山崎剛さん。「銀座は、お酒の嗜み方を知っている大人が多いですね」

 山崎さんに、どんなお客さんが多いのか聞いてみると「地元の人はもちろん、観光で来る人や、外国人の方など幅広いですね。銀座は敷居が高いイメージですが、最近はいい意味で崩れてきています。いろんなお客様で多様化していますよ」とのこと。

『バー・ゴヤ』は、スタンダードなカクテルを中心に、『スタア・バー・ギンザ』の作り方を踏襲した、山崎さんオリジナルのカクテルが魅力のバー。銀座のバーの中でも比較的アットホームな雰囲気ですが、「バーの空間を壊さない、周りの状況を察して飲める人、その時間をも味わえる人が粋ですね。それが銀座の飲み方だと思いますよ」と山崎さん。

 大人数で会話を楽しみたい、賑やかに飲みたいなら別の店へ。1〜2人で行き、静かにカクテルを味わうのが、粋に楽しむ大前提ですね。

ほのかな緑が美しい「グリーンアラスカ」

「グリーンアラスカ」1800円。薬草酒のほんのりとした苦味が大人の味

「グリーンアラスカ」1800円。薬草酒のほんのりとした苦味が大人の味

 最初にご紹介いただいたカクテルは「グリーンアラスカ」。リキュールの女王とも呼ばれる「シャルトリューズ」の「ヴェール」に、ジンは「NO.3 ロンドンドライ・ジン」を合わせたカクテルです。

「アルコール度数はマティーニより高いですが、すーっと入って薬草酒の爽やかな味わいが楽しめます。ちょっと体のことを気遣う、銀座のママにも人気のカクテルですね」(山崎さん)。

『バー・ゴヤ』では、空気を含ませる作り方により、香りを立たせ、口当たりを柔らかく仕上げています。「シャルトリューズ」のほのかな苦味と香りがふわりと漂い、強いけれどスッキリとした美味しさです。

フルーティなザクロの味わいが魅力的な「ジャックローズ」

「ジャックローズ」2000円。鮮やかな赤はざくろ由来

「ジャックローズ」2000円。鮮やかな赤はざくろ由来

 2杯目は「ジャックローズ」。深みのある緋色が印象的なカクテルです。「通常は、りんごのブランデーにフレッシュライムとグレナデンシロップで作りますが、冬季はフレッシュなザクロの実を入れています」と山崎さん。

 甘みと酸味のバランスが絶妙、男性にも女性にも好まれるフルーティな味わいのカクテルです。

さりげなく頼むと大人感アップ「フレンチ75」

「フレンチ75」2300円。大人の気配りを見せるならこのカクテル!

「フレンチ75」2300円。大人の気配りを見せるならこのカクテル!

 ときには意中の女性と一緒にバーに行く機会もあるはず。そこで、女性同伴の男性が、粋に見えるカクテルを聞いてみました。

「それならフレンチ75ですね」と即答する山崎さん。「フレンチ75」はシャンパンとドライジンを合わせたカクテル。名前の由来はフランス軍が採用していたM1897 75mm野砲で、第一次世界大戦の時にパリで生まれたカクテルです。これは、女性がグラスシャンパンを頼んだ時に、一緒にオーダーするのが粋だそうです。

「お連れの女性が、グラスシャンパンを頼んだときに、バーのシャンパンボトルが一本開いたことに配慮して”じゃあ僕はフレンチ75で”と頼むと、バーテンダーにこの人わかっているな、と思ってもらえるカクテルです」(山崎さん)

 バーのバックグラウンドにまで目配りできる、まさに粋な大人の魅力を感じさせます。

神戸生まれのロングカクテル「ソル・クバーノ」

「ソル・クバーノ」1500円。グレープフルーツとラムで爽やかな中にパンチがある

「ソル・クバーノ」1500円。グレープフルーツとラムで爽やかな中にパンチがある

 4つめは日本生まれのカクテルを。「ソル・クバーノは神戸にある『サヴォイ北野坂』の木村氏が考案したカクテルで、ラム、グレープフルーツ、トニックウォーターを合わせたカクテルなんですよ」(山崎さん)。

 ラムにグレープフルーツで、トロピカルなカクテルなのに日本生まれ。ちょっと意外です。

「口当たりがよく人気のあるカクテルですね。バーに詳しいお客様がよく注文するカクテルの一つです。少し喉が渇いている時にこれを頼むといいですよ」(山崎さん)。

 1980年開催された、第1回トロピカルカクテルコンテストで1位に選ばれ、その後日本中に普及し、今ではスタンダードカクテルとなった「ソル・クバーノ」。いつか神戸の発祥の地にも行ってみたいものです。

葉巻とともに味わうべき!?「チャーチル」

「チャーチル」1700円。味の層がいくつも感じられる、趣のある味わい

「チャーチル」1700円。味の層がいくつも感じられる、趣のある味わい

 最後の1杯はスコッチ・ウイスキーをベースにしたカクテル「チャーチル」。ロンドンにある高級ホテル「サヴォイ・ホテル」のアメリカンバーで、イギリスの政治家、ウィンストン・チャーチルへの敬意を表すために創作されたカクテルです。

「ダンディズムあふれ、男っぽいカクテルですね。銀座で一人でこれを飲んでいると、渋くてかっこいいと思います」(山崎さん)。

 スコッチウイスキーに、ホワイトキュラソー、ライムジュース、スイートベルモットを合わせて作るカクテルで、甘みと酸味のバランスが完璧。コニャックベースのカクテル「サイドカー」に通じるものがあります。

 もしバーに置いてあれば、葉巻と一緒に嗜むのもアリ。シガーをくゆらせながら、ゆっくりとカクテルの深い味わいを堪能しましょう。

山崎さんの出身地、高知で採れた生姜を使ったカクテルも人気

山崎さんの出身地、高知で採れた生姜を使ったカクテルも人気

『バー・ゴヤ』は16時オープン。なので夜出かける前の軽い一杯や、待ち合わせ、0次会の場所として利用するのもおすすめ。銀座に数多くあるバーの中でも、特にシェリーが充実しているので、シェリーを飲み比べしたい、という人にもぴったりです。

 銀座のバーというだけで、敷居が高いと感じるかもしれませんが、そこには洗練された「本物のカクテル」があります。早めに仕事が終わった夜、ちょっと銀座まで足を伸ばして、珠玉のカクテルを楽しんでみませんか?

(撮影◎小嶋裕 取材・文◎石澤理香子)

●SHOP INFO

店名:バー・ゴヤ (BAR GOYA)

住:東京都中央区銀座6-4-16 花椿ビル 2F B2号
TEL:03-6264-5583
営:16:00〜24:00(L.O.23:30)
休:日曜、祝日(連休の場合不定休、詳しくはHPで確認を)
※税・サ10%別

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