本邦初公開! 『とんかつ新宿さぼてん』の「カキフライ」が大粒&ふっくらジューシーで旨すぎる理由

本邦初公開! 『とんかつ新宿さぼてん』の「かきフライ」が大粒でふっくらジューシーで旨すぎる理由

食楽web

『とんかつ新宿さぼてん』(以下『さぼてん』)といえば、全国および世界各国に500余の店舗を持つ超有名店。皆さんの家や会社の近所にもお店があって、一度はとんかつを食べた経験がある人も多いのではないでしょうか。

 しかし、『さぼてん』は、とんかつだけが名物ではありません。今の寒い時期は、期間限定(今年は3月まで)で食べられる「カキフライ」がめちゃくちゃ美味しいんです。

「大粒カキフライ堪能御膳」1480円(税抜)、ごはん、味噌汁、キャベツ(お代わり自由)付き

「大粒カキフライ堪能御膳」1480円(税抜)、ごはん、味噌汁、キャベツ(お代わり自由)付き

『さぼてん』の「カキフライ」は、サクサクの衣に大粒の身が入っていて、一個が驚くほど大きいのが特徴。噛むと衣はサクッと心地よい音を立て、中の牡蠣はプルンと弾け、口中には牡蠣の甘く濃厚なエキスがジュワ〜ッと広がる…まさに理想的なかきフライなんです。

 実はこのかきフライ、約20年前から期間限定メニューとして登場しており、コアなファンも多く存在するほどの逸品。しかし、『さぼてん』といえば、やっぱりとんかつのイメージが強すぎて、「カキフライ」はまだまだ一部のマニアックな人のみぞ知る存在。そこで今回、『さぼてん』の「カキフライ」がなぜ美味しいのか、そのヒミツをご紹介したいと思います。

『さぼてん』のカキフライが美味しい理由

広島県江田島で養殖された大粒の牡蠣

広島県江田島で養殖された大粒の牡蠣

名産地、広島・江田島の大粒牡蠣を使用

 美味しい理由の第一番目は、何と言っても牡蠣そのものにあります。商品開発の柿沼宏幸さんによれば、「全店で、牡蠣の名産地と言われる広島県江田島で育った良質な牡蠣を使っています。しかも、とくに大粒なものだけを選りすぐって使用しているんですよ」とのこと。

 江田島が牡蠣の名産地と言われる理由は、その地形にあります。広島湾内にある江田島近海は、島や岬に囲まれた袋状の地形で、川から流れ込む山のミネラルが蓄えられ、牡蠣のえさとなる植物性プランクトンが豊富に発生。しかも潮の流れが穏やかで、そのプランクトンが長く滞留することによって、牡蠣は栄養をたっぷり吸収し、すくすく育つのです。

牡蠣の養殖の様子。浅瀬に作った棚で、潮の満ち引きを利用して牡蠣を育成する

牡蠣の養殖の様子。浅瀬に作った棚で、潮の満ち引きを利用して牡蠣を育成する

「牡蠣が大きく育つ理由は恵まれた地形だけではありません。江田島の牡蠣を養殖する職人さんの技術の高さにもあるんです」(柿沼さん)

 養殖は、1つの牡蠣を育てるまで約3年を要します。最初は、海中に漂う牡蠣の子どもを集めて、ホタテの貝殻に種付け。浅瀬に棚を作り、そこでホタテの貝殻を吊り上げて育成していきます。潮の満ち引きのある浅瀬で、海中と空中の両方の環境を与えつつ、頃合いを見てプランクトンの多い海域に動かしたりと、まさに職人技によって、元気な牡蠣が育つのです。

牡蠣の成長を確認し、11月頃から段階的に水揚げ。『さぼてん』の「カキフライ」の牡蠣は、2〜5月頃に水揚げされた身の入りが良いもので、しかも大きさにこだわって、選りすぐって使用しているのが特徴

牡蠣の成長を確認し、11月頃から段階的に水揚げ。『さぼてん』の「カキフライ」の牡蠣は、2〜5月頃に水揚げされた身の入りが良いもので、しかも大きさにこだわって、選りすぐって使用しているのが特徴

 さらに牡蠣は鮮度が大切。水揚げされるとすぐに、牡蠣を剥き身にする専門職の“打ち子さん”たちが、1つ1つ丁寧に殻から身を外していきます。その繊細な作業を経て、その日のうちに工場に運び、新鮮さを保つために急速冷凍するんです。

「さぼてんのカキフライに使われる牡蠣は、濃厚で噛むほどに甘みを感じられます。江田島の養殖業者の方が言うには、その甘みは、天から与えられた “天味(あまみ)”。牡蠣の養殖に携わる方々は、この天味をとても大切にしているんです」(柿沼さん)

“天味”をキッチンで引き継ぐ

 江田島から『さぼてん』全店に届けられる牡蠣の総数は、なんと販売期間中の半年で540万粒以上。その一つひとつを各店舗のキッチンで丁寧にフライにします。

パン粉はふわっと牡蠣を包み込むように

パン粉はふわっと牡蠣を包み込むように

「牡蠣は1つ1つ形が違い、非常に柔らかいので、小麦粉やパン粉を手で包み込むように優しくつけていきます」と柿沼さん。パン粉をまぶした牡蠣は、すばやく油の中へ。ここで、『さぼてん』ならではの“揚げの技術”が光ります。

パーム油とコーン油のブレンドオイルを使用して油切れよく揚げていきます

パーム油とコーン油のブレンドオイルを使用して油切れよく揚げていきます

 柿沼さんによれば、牡蠣は、とんかつとは違う方法で揚げているそうです。「どの店舗のスタッフも完璧にできるように訓練を受けているんですよ。とくにレストランのパン粉は、焙焼式のこんがりしたタイプで、衣がサクッと“剣立ち”するように、サクサクと香ばしく揚げるのがポイントです」とのこと。

衣が立っている状態で仕上げる。これを剣立ちというそうです

衣が立っている状態で仕上げる。これを剣立ちというそうです

 美味しさはもとより、安全で安心できるメニューを提供するというのも『さぼてん』のこだわり。こうしてさまざまな人たちの手をかけてできあがった「カキフライ」。だからこそ江田島ならではの牡蠣の“天味”をしっかり感じられるのです。

こちらはデリカで販売するテイクアウト用の「カキフライ」。使用する牡蠣はレストラン同様に江田島の牡蠣を使用し、パン粉を変えて、時間がたってもサクサク感があるように仕上げています

こちらはデリカで販売するテイクアウト用の「カキフライ」。使用する牡蠣はレストラン同様に江田島の牡蠣を使用し、パン粉を変えて、時間がたってもサクサク感があるように仕上げています

「カキフライ」は、今年も3月までの期間限定。『さぼてん』の絶品「カキフライ」を、この機会にぜひレストランやデリカで味わってみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

●DATA

とんかつ新宿さぼてん

https://shinjuku-saboten.com

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