一体どんな味なの? 謎が謎を呼ぶ「飲むおにぎり」を食べてみた!

一体どんな味なの? 謎が謎を呼ぶ「飲むおにぎり」を食べてみた!

食楽web

 先日、高円寺のヴィレッジ・ヴァンガード、通称ヴィレヴァンに立ち寄った際、目を疑う商品を発見しました。それは「飲むおにぎり」というもの。ご覧のようにレトルトパウチタイプです。そういえば、7〜8年前『カレーは飲み物』という店名のお店が登場し、そのネーミングが話題になりましたが、もともと液体であるカレーならわかります。しかし、そもそもおにぎりは固形。“飲む”って一体どういうことなんでしょう?

「おにぎり」といえば、言わずもがな、炊いたお米に具材を入れて握る料理のこと。シンプルな料理ですが、米の品種、中に入れる具材、外に巻く海苔、はたまた握る力加減などによって食感や味わいが異なり、美味しさのレベルは無限大。しかも、「おにぎり」の歴史を紐解けば、なんと紀元前の弥生時代に誕生したとも言われ、はるか昔から日本人を支えてきた貴重な食文化なのです。

 そんな日本の“食遺産”である「おにぎり」を、まさか飲むなんて!

本当に飲めるのか? その味わいは?

おにぎりは日本を代表する食遺産

おにぎりは日本を代表する食遺産

 そもそもおにぎりって、噛みしめることで旨みや甘みがじんわり染み出すはずでは? ははーん、わかった。ありがちな奇抜なネーミング商法で、きっと、お粥みたいなものなんでしょ? と思い、見て見ぬ振りをしたのです。しかし、待てよ。ならば、「飲むお粥」とか「吸うお粥」とかの適当な名前があっただろうに、敢えて「飲むおにぎり」と付けた理由もあるはず。と心がザワつきます。そこで戻ってよく見てみたのです。

「飲むお粥」ともまた違う

「飲むお粥」ともまた違う

 味は2種類ありました。「梅こんぶ」味は、北海道産こんぶと紀州南高梅、国産米を使用。「梅かつお」味は、紀州南高梅と国産海苔、そして国産米を使用。コレは、確かにおにぎりのように食材にこだわっています。

 握ってはいないけれど、パウチ形式で、ワンハンドで食べられる点はおにぎりと一緒。さらにパッケージには「噛まないで食べられる」だとか「食物繊維レタス1個分」、「通常のおにぎり1個分のカロリー」、「朝の忙しい時に、夜のお夜食に」などと情報も盛りだくさんで、なんだか買うべきなのではないかという気分になってきました。というわけで、ただの好奇心だけで買っちゃったのです。

中身はこんな感じ

中身はこんな感じ

 本来ならレトルトパウチの蓋に直接、口をつけて、ゼリー類同様、吸い込む商品なのだとは思いますが、お察しの通り、味の想像がつかない商品にいきなり口をつけるなんて恐ろしくてできません。そこで、まずは「梅カツオ」の方をお皿に出してみることにしました。

皿に出してみました。黒い…

皿に出してみました。黒い…

 すると、まず液体がブチャーッと出てきて、グッと押すと棒状のゼリーのようなものがムニュムニュとあふれてきます。おにぎりとは似ても似つかない形状、いやお粥でもない……もっと出してみると、米粒のようなものも見てとれます。何コレ?

 思い切ってスプーンですくって口にちょっとだけ入れてみると、ゼリーのようなジュルジュルした感じの中に、鰹節の味、梅の味、そして海苔の味を確認できました。そしてご飯粒を砕いたようなツブツブ感も。

 味を例えようにも、思い浮かぶものがありません。あえていうなら、佃煮で有名な『桃屋』の「ごはんですよ」を水で薄めて梅味を加えた液体に、砕いた米を入れて生煮えにした、そんな感じです。「梅こんぶ」のほうは、梅味のおしゃぶりこんぶを出汁で煮て、これまた砕いた米を入れて生煮え程度にしたイメージ。そして、どちらも非常に甘い。

 これは正直、「おにぎり」に例えるのは無理すぎます。お粥でもないし、ゼリーでもない。そして、最初に「おにぎり」と宣言していることが仇となり、おにぎりらしいところを見つけようとしてもなさすぎて、味、食感、全てに肩透かしを食らいます。

 とはいえ、あくまでも個人の感想なので、皆さんも一度、食べてみて欲しいです。ちなみに1パック170円。コンビニのおにぎり1個よりちょい高め。でもまあ、非常食として考えれば、「飲むおにぎり」は、常温で1年保存できて、栄養価に富んでいるわけです。非常事態なら、これを「おにぎり」に思えるかも。ならば、あと数個くらいは買っておこうか、と思いますが、今の非常事態宣言が出ている状況だからそう思う気の迷いかも。でも、斬新かつ、ユニークな商品であることは間違いありません。

(撮影・文◎土原亜子)

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