カステラの底のジャリジャリはアリかナシか? 「台湾カステラ」を買ったらちょっとした論争になった

カステラの底のジャリジャリはアリかナシか? 「台湾カステラ」を買ったらちょっとした論争になった

食楽web

 先日、高円寺北口の中通り商店街を出て歩いていたら、女子高校生たちがキャッキャと楽しそうに何かを食べているのを見かけました。彼女たちの手元を見ると、透明の細長いカップに長い爪楊枝で突き刺していて、その先にはフワフワしたスポンジケーキ。

 それを見てハッと思い出しました。あれは間違いなく、以前、食楽webで紹介した「新カステラ」です。3年前に取材した時は、JR高円寺駅南口にあり、いつの間にか店がなくなっていて残念に思っていたのですが、北口に移転していたのですね。

2017年8月に高円寺南にオープンし、2019年4月に高円寺北に移転

2017年8月に高円寺南にオープンし、2019年4月に高円寺北に移転

「新カステラ」とは、台湾・淡水地域の屋台名物をヒントに、日本人好みの味にすべくオーナーが研究を重ね、台湾カステラよりもさらにふわふわむっちり、唯一無二の味と食感を生み出したスイーツなのです。

食べ歩き用にカップ型も販売

食べ歩き用にカップ型も販売

 久しぶりにあのモフモフした食感を食べてみたくなり、「新カステラ」を買って同僚への手土産にしました。ところが、この「新カステラ」が思いもかけず、仕事仲間のF君(30代男性)とIさん(30代女性)の間でちょっとした「食感論争」を巻き起こすことになりました。その会話が図らずもカステラの魅力とは何かを考えさせられる内容だったので、ここに再現したいと思います。

カステラのジャリジャリ談論風発

プレーン780円。ティッシュケースくらいの巨大なカステラです

プレーン780円。ティッシュケースくらいの巨大なカステラです

Iさん:これ、高円寺で最近名物になっている「新カステラ」だよ

F君:ずいぶん大きなカステラだね。あ、これ、台湾の屋台名物の巨大カステラを日本バージョンにしたとか。テレビで観たかも

Iさん:そうそう、それ!

F君:やわらかいね〜。フカフカで。そういえば、「日本人は世界的に見ても、特にフワフワやモチモチという食感を好む国民性」みたいよ。これはまさに究極だね。でもこれ、カステラじゃなくて、シフォンケーキみたいじゃない? スフレみたいな感じもするし

カップカステラプレーン1個400円

カップカステラプレーン1個400円

Iさん:まあ、だから「新カステラ」って謳ってるんじゃないの? ほら、新玉ねぎとか、新キャベツとか、「新」が付くと柔らかいもん。私は昔ながらのカステラよりこの「新カステラ」のほうが好きかも

F君:え、そうかな。僕は、昔ながらの日本のカステラ派。濃厚なコクがあって美味しいじゃない。特に上の焼き目部分と、卵の味の濃い部分と、あと、底のジャリッとした部分。あのメリハリが好きかな

代表的な長崎カステラ

代表的な長崎カステラ

Iさん:個人的にはそのカステラのジャリジャリ部分が苦手かも

F君:ザラメ糖が底にあるのが日本の元祖カステラの証だし、あれが美味しいのに!

Iさん:否定するわけじゃないんだけど、ふわふわするなら全部ふわふわしててほしい。急にジャリッて来た瞬間に歯がびっくりしちゃうのよ。ご飯を食べてて、急に小石みたいな硬い米粒が出てきたら嫌でしょ。なんであんなジャリ感をわざわざくっつけたのかなぁと思っちゃう

カステラの底のジャリジャリ部分を上にしてみました

カステラの底のジャリジャリ部分を上にしてみました

F君:あれ、後からくっつけてるんじゃないんだよ。あのザラメは、職人の手作りの証で、生地の中に混ぜ込んだザラメの一部をわざと沈殿させて、下の部分に残しているスゴイ技術らしいよ

Iさん:それはスゴいけど、食感はもっと理性を超えた好みというか…

F君:あのジャリジャリがふわふわの下にあることで、最後にダイヤの原石を掘り当てた鉱夫みたいな心弾む感じがしない?

Iさん:…しない。全然しない。もしかしてクリームブリュレの上のパリッとしたカラメルも好きなタイプ?

F君:もちろん。美味しいのは当然として、美しい状態のカラメルをパキパキと無慈悲に壊す変態性も妙に楽しい。その後のトロトロのクリームもたまらないよね

Iさん:…。私はあのカチコチのカラメルがとろ〜りプリンに紛れ込むと、間違ってガラスの破片が入っていたような気分になるんだよね…。

F君:絶対おかしいってその感覚!

Iさん:ウルサイ。好みなんだよ

 というわけで手土産の「新カステラ」で、思いがけず食感論争が巻き起こったのです。昔から酢豚のパイナップルの是非や、炒飯の炒め具合など、食べ物に関して何かと盛り上がるネタは多くありますが、どうにも人の好みは千差万別なのだと、「新カステラ」を通して改めて再認識しました。みなさんもぜひ台湾カステラを食べて、自分の好みの食感かどうか、試してみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

新カステラ 画像

店名:新カステラ

住:東京都杉並区高円寺北3-21-5
TEL:03-6383-1163
営:11:00〜20:00
休:無休
https://shincastella.com/

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