自分史上最高峰の絶品とんかつを西荻窪『とんかつ けい太』で食べてきた

自分史上最高峰の絶品とんかつを西荻窪『とんかつ けい太』で食べてきた

食楽web

 タイトル通り、今からご紹介するのは、自分史上最高峰のとんかつについてのお話です。そのとんかつが食べられる店は、西荻窪駅すぐそばにある『とんかつ けい太』。昨年(2019年)11月にオープンした、まだ新しいお店です。

 この店を知るきっかけとなったのは、友人K君からのお誘いでした。彼も私もとんかつ好きで、名店巡りをするいわば “カツ友”なんですが、突然「予約するけど行く?」と言うのです。これまでとんかつで予約など聞いたことがなかったので、少し驚いて理由を聞くと、その店、『とんかつ けい太』は完全予約制だと言うのです。

 “完全予約”となると、「さぞお高いのでは?」と思うかもしれませんが、とんかつ定食が、フィレでもロースでも2千円台。東京の老舗とんかつ店は定食で4〜5千円することもザラなので、かなり良心的な価格と言っていいでしょう。即OKし、当日、JR西荻窪駅前で落ち合って行くことにしました。

最高のとんかつの味わいは?

 平日ディナー限定「食べ比べ膳 上フィレ」2500円。右が六白黒豚、左が南洲自然豚。この日のご飯は「ゆめぴりか」、汁物はしじみの味噌汁or豚汁を選べました

 平日ディナー限定「食べ比べ膳 上フィレ」2500円。右が六白黒豚、左が南洲自然豚。この日のご飯は「ゆめぴりか」、汁物はしじみの味噌汁or豚汁を選べました

 夜19時に、カツ友K君とビルの地下にある店へ。店内はカウンター中心のしっとりしたお寿司屋さんのような雰囲気。男性の一人客が4人ほど間隔を空けて座っており、皆さん、お酒も飲まずに、とんかつ定食を黙々と食べているのです。

 繰り返しますが、ここは完全予約制。つまり彼らは自分で一人分の席を予約し、単独で来店して、1人前を注文し、とんかつをしみじみ味わっているわけです。その後ろ姿が上品というか、カッコいいというか。まるで、銀座のバーの常連客といった感じに見えなくもありません。

平日ディナー限定の食べ比べ膳2種

平日ディナー限定の食べ比べ膳2種

 ともあれメニューを選ぶことにしました。とんかつの豚は2種類。鹿児島の「南洲自然豚」と、同じく鹿児島出身の店主・けい太さんの実家で育てているという「六白黒豚」です。それぞれにロース、上ロース、特上ロース、フィレ、上フィレがあり、ご飯と汁もの、香の物がついた御膳で2000円〜3100円。また、平日ディナー限定で、両方の豚の食べ比べ膳「上フィレ」(2500円)、「特上ロース」(2800円)というのもありました。

LINEの友達追加で揚げたてのメンチカツがもらえます

LINEの友達追加で揚げたてのメンチカツがもらえます

 隣でカツ友K君が、小声で「せっかくだからこの食べ比べ膳2種類を注文してシェアすれば、2種類の豚を、しかも、上フィレと特上ロースの両方を味わえるよ」と魅力的な提案をしてきます。さらに、「LINEの友達登録をするとメンチカツが無料で1個もらえるんだって」と、喜んでいます。我々は少々、店の空気に気後れしていたのですが、初来訪でも楽しめそうなサービスを見て、ちょっと安心しました。

白いとんかつの食感に悶絶

雪のように白いパン粉。低糖質のパン粉だそうです

雪のように白いパン粉。低糖質のパン粉だそうです

 さて、ここのお店では、とんかつに対するこだわりが、メニューにたくさん書いてあります。例えばその日に使用する銘柄豚の特徴、パン粉、揚げ油、肉の仕込み方法、さらにとんかつのこだわりの食べ方まで。まずはそのまま、次は岩塩、そしてわさび醤油、そして自家製のソース、という順番がオススメのようです。

この日、使用されていたのは鹿児島の「南洲自然豚」と同じく鹿児島の店主・けい太さんの実家で育てているという「六白黒豚」。こちらは共にフィレ肉

この日、使用されていたのは鹿児島の「南洲自然豚」と同じく鹿児島の店主・けい太さんの実家で育てているという「六白黒豚」。こちらは共にフィレ肉

 とくに揚げ方に関しては、最高品質のオランダ産のラードと、国産の純正ラードを使用し、低温からじっくり揚げ、予熱で火を通すため、提供まで20〜30分かかるとのこと。鍋を観察していると、揚げ物特有の音と泡がほとんどありません。すごく静かに揚げられているのがわかります。

揚げ油は最高品質のオランダ産のラードと、国産の純正ラードをブレンド。低温でじっくりと揚げていきます

揚げ油は最高品質のオランダ産のラードと、国産の純正ラードをブレンド。低温でじっくりと揚げていきます

 そして、約30分後、我々の食べ比べ膳2種類が登場しました。まず驚くのは、白い衣に覆われた美しく輝くピンク色の肉の断面です。ロースの脂は透き通るよう。食べる前から、「これは間違いない」と旨さを確信してしまうほど。

 というわけで、いざ味わいます。横のK君は、とんかつをサクッとした音を立てて食べた後、ウンウンと首を縦に振ってみたり、天井をうっとり見上げてみたりして、美味しさを体で表現しています。筆者も、食感に耳をすましてみたり、鼻を大きくして香りを楽しんだり、ゆっくり噛みしめました。もう余計な言葉など不要。食べ比べ膳をシェアし、ご飯粒1粒も残さず完食です。

手前は「南洲自然豚」、奥が「六白黒豚」のそれぞれ特上ロース

手前は「南洲自然豚」、奥が「六白黒豚」のそれぞれ特上ロース

 というわけで、お会計を済ませ、お店を出て、開口一番「いやぁ、美味しかったね〜」と言葉があふれ出ます。もうこの言葉に尽きるのですが、お互い、この感動を分かち合うべく、近くの酒場へ移動することにしました。そこでの会話を一応、ご紹介しておきます。

筆者:あの食感、スゴかったね

K君:上の歯と下の歯が感じる衣のサクサク感。その後に当たる豚のフワフワ感。そして口にジュワ〜ッと広がる旨み。なのにしつこさゼロ。パーフェクトかもしれない

筆者:とくに六白黒豚のフィレの肉質にびっくり。身が引き締まっているのに、噛むと柔らかくて旨みが濃かった

K君:特上ロースの脂もまた甘くて。お店のオススメの食べ方には、最初はそのまま、次に岩塩、わさび醤油、ソースの順でと書いてあったけど、最後まで何もつけずにそのままでもいいと思ったくらい。あの脂には感動したよ

メニューの「食べ方」コーナーを眺めているだけでも、店のこだわりがよくわかります

メニューの「食べ方」コーナーを眺めているだけでも、店のこだわりがよくわかります

筆者:肉の旨みがずっと続いて、一瞬もその食感や旨みを逃したくないから、どうしても寡黙になるね。一人で行きたくなる気持ちがわかる。あと、ご飯の炊き方にもにも感激。今日は北海道産の「ゆめぴりか」だったけど、その時々で変わるらしいし、とんかつが最高に美味しく食べられるご飯を目指してるのが伝わってくるよ

K君:あとキャベツも美味しかった。ドレッシングもトリュフと青じその2種類あって、どっちもちゃんと楽しめたよ

筆者:全てのクオリティにおいて自分史上、最高峰かも……

K君:同じく! まだ新しい店だけど、あっという間に予約の取れない店になる気がするね

・・・・・・・

 という具合に、まだまだ話は尽きなかったのですが、いま思い出して、また食べたくなってきました。本当は、K君もあまり教えたくないとんかつ屋さんだと言っていましたが、とんかつ好きの方は、一食の価値があると思います。ぜひ予約して行ってみてその味わいを確かめてみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

とんかつ けい太 看板

店名:とんかつ けい太

住:東京都杉並区西荻南3-10-6 中村ビルB1
TEL:03-5941-5532
営:11:00〜15:00(料理14:00LO、ドリンク14:00LO)
  17:00〜21:00(料理20:00LO、ドリンク20:00LO)(完全予約制)
休:月・木
https://tonkatsukeita.owst.jp

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