プロの食ライターに聞いた絶品「お雑煮」レシピ8選

海老の雑煮、小豆雑煮などプロの食ライターに聞いた絶品「お雑煮」レシピ8選を紹介

記事まとめ

  • お正月に食べるお雑煮は“ハレの日”の食べ物で、味わいは地域や家庭によって多種多様
  • ばあばが作る海老の雑煮など『食楽web』のライターや編集者の「お雑煮レシピ」を公開
  • 小豆雑煮、かもじ海苔雑煮、金沢のお雑煮、博多雑煮、しょうゆ出汁の鶏肉入り雑煮も

プロの食ライターに聞いた絶品「お雑煮」レシピ8選

プロの食ライターが食べている絶品「<a href='/topics/keyword/お雑煮/160530004701/'>お雑煮</a>」<a href='/topics/keyword/レシピ/160530000934/'>レシピ</a>8選

食楽web

 新年、明けましておめでとうございます。昨年はコロナ禍で大変な一年となりました。おうち時間が増えた今、改めて日本の伝統食の素晴らしさに気づいた人も多いでしょう。

 お正月に食べる「お雑煮」は、年神様に供えた餅や里芋、にんじん、大根などの食材を煮込んだ“ハレの日”の食べ物です。その味わいは、地域や家庭によって多種多様。餅の形も違えば、入っている具材、出汁の味まで異なり、それぞれ個性あふれる滋味深い味を楽しめます。

 そこで、様々な地域出身者がいる『食楽web』のライターや編集者の「お雑煮レシピ」を大公開! ぜひ参考にしていただき、今までと違うお雑煮を味わってみてください。

「ばあばが作る海老の雑煮」(富山県)

 富山県で旅館を営んでいた義母の実家では、薄口しょうゆと砂糖で煮た頭付きの海老を入れたお雑煮がお正月のごちそう。海老の煮汁をかえしに使い、昆布とカツオの出汁で割って作る“汁”が主役のお雑煮です。

 繊細な口当たりでありながら、海老の旨みと甘みがギュッと凝縮された贅沢な味わい。爽やかな柚子の皮をたっぷり入れると最高です。これを食べないと一年が始まりません!(ライター・亀井亜衣子)

材料(4人分)

・昆布とカツオの出汁……800ml
・鶏もも肉……80g
・塩……適量
・餅……好きなだけ
・柚子・三つ葉……好みの量

A
・有頭海老(赤海老など)……4尾
・薄口しょうゆ・みりん・酒……各1カップ
・砂糖……適量(甘めに煮るため多めに入れる)

作り方

1.昆布とカツオで出汁を取っておく

2.別の鍋にAの材料を入れ、海老に火を通す(アクを取りつつ、沸騰させないように煮るときれいな仕上がりになる)

31の中に小さくカットした鶏もも肉を入れて煮る。肉に火が通ったら、お餅を入れて温めておく

4.全ての具材に火が通ったら、お椀に出汁と海老の煮汁を合わせ、具材と柚子、三つ葉を盛り付けたら完成。※濃い味派なら煮汁を多めに、薄味派なら少なめに調整しましょう

元旦と2日目で変わる! 元旦の「小豆雑煮」(島根県出雲)

 島根県では、なんと元旦と2日目以降で食べるお雑煮が異なります。元旦は縁起のいい小豆を使った「小豆雑煮」。出雲では神在祭にこの「小豆雑煮」をふるまった由来があり、お正月にも食べる風習になったともいわれています。ひとつのさやから豆がたくさん採れる小豆は、子孫繁栄や、出雲弁で「一年間まめなように(元気なように)」との願いも込められています。

 味はあっさりしたぜんざいのような感じで、とても美味。毎日これだとさすがに飽きそうですが、元旦だけなので、とても楽しみなお雑煮。神棚にもお供えしています。(中医薬膳営養師・樋口彰子)

材料(4人分)

・丸餅……8個
・小豆……80g
・砂糖……60g(好みの甘さで調整)
・塩……ひとつまみ
・水……1000cc

作り方

1.小豆を洗ってかぶるくらいの水(分量外)に入れる。沸騰させて茹でこぼし、鍋から取り出す

2.小豆を鍋に戻し、分量の水と砂糖を入れて沸騰直前まで強火、その後は弱火で煮る

3.小豆が柔らかくなったら、塩を入れて味を調える。汁気が多く、小豆の粒がなるべく残るように作る

4.焼いた丸餅を入れて少し煮る

2日目からいただく「かもじ海苔雑煮」(島根県出雲)

 元旦に「小豆雑煮」を食べたら、2日目からは「かもじ海苔雑煮」を食べます。すまし出汁に海苔だけを入れた、一見淋しそうな見た目のお雑煮。しかし、食べた瞬間、口の中にかもじ海苔でしか味わえない香りと味わいが広がり、歯応えにも心が躍ります。はっきりいって、海苔以外の具はいらない!(笑)

 日本最古といわれ、お正月しか買えないこの「かもじ海苔」は、私的に日本一美味しい海苔。「十六島海苔(うっぷるいのり)」とも呼ばれるそうです。(中医薬膳営養師・樋口彰子)

材料(4人分)

・丸餅……8個
・出汁……適量(好みの出汁)
・かもじ海苔……適量

作り方

1.お好みの材料で出汁をとり、薄口しょうゆ、塩、酒などで調味する

2.お椀に焼いた餅を入れ、出汁を注ぎ、炙ったかもじ海苔を入れて溶く

セリと柚子だけで味わう「金沢のお雑煮」(石川県)

 石川県には、東西のお雑煮文化が入り混じっています。その中で最もシンプルなのが、金沢のお雑煮。このお雑煮は大学時代に出会ったんですが、その上品な味わいが忘れられず、時折食べています。

 少しの素材だけで味わう「金沢のお雑煮」は、昆布と鰹節からとる出汁が決め手。柔らかな角餅を出汁に入れ、せりと柚子を添えるだけの簡単なものですが、このシンプルな染みる味が毎年恋しくなります。濃いめに出汁をとるのがポイント。個人的には、柔らかめのお餅が好きなので、少しトロッとさせていただいています。(ライター・加藤朋子)

材料(4人分)

・水……1100cc
・昆布……10cm角×2
・鰹節……2カップ
・塩……大さじ約1/2
・薄口しょうゆ……大さじ1
・角餅……8個
・せり……適量(2cmにカット)
・柚子の皮……適量

作り方

1.お鍋に水と昆布を入れて10分ほど浸します。その後、中火で沸騰する直前まで加熱し、昆布を取り出す

2.沸騰したら鰹節を入れてすぐに火を消します。鰹節が沈んだらキッチンペーパーで濾し、塩と薄口しょうゆを入れます

3.お鍋に昆布(材料外)と水を適量入れて10分ほど浸した後、火にかけて小さな泡が出てくるまで加熱する。お餅を昆布の上に重ならないように置き、さらに超弱火で加熱する(温める感覚で)

4.最後に、出汁に柔らかくなったお餅(角餅)を入れ、せりと柚子を添えたら出来上がり

縁起のいい食材の宝庫「博多雑煮」(九州)

 筆者の出身地である福岡県では、「博多雑煮」と呼ばれる具沢山な雑煮が定番です。手間暇を惜しまず、縁起を大切にする博多商人の名残とも言われている博多の雑煮は、「あご」を基本の出汁として使います。

 具材には出世魚であるブリ、大根、にんじん、椎茸、かまぼこ、そして博多で古くから栽培されている「かつお菜」が入っています。特にかつお菜は「勝つ」に通じる縁起の良い野菜で、博多雑煮になくてはならない食材。家庭によっては、ブリのかわりにアラや鯛、鶏肉を使う家庭もあります。(編集者・かね太)

材料(4人分)

・丸餅……4個
・鶏もも肉……150g(一口大に切る)
・ブリ……4切
・大根……60g(1cmの輪切り)
・にんじん……40g(1cmの輪切り)
・かまぼこ……30g(1cmの輪切り)
・干し椎茸……4枚(水で戻し、戻し汁は取っておく)
・かつお菜……2枚

雑煮出汁
・椎茸の戻し汁……500ml
・薄口しょうゆ……大さじ1.5
・顆粒あご出汁……小さじ2
・塩……小さじ1/4

作り方

1.干し椎茸は水で戻して軸を取り、戻し汁は取っておく

2.大根、にんじん、かまぼこ、鶏もも肉をそれぞれ切っておく

3.ブリは塩(分量外)を多めにふり、30分置いて水気をきり、茹でておく

4.水を入れた鍋に下ごしらえした椎茸、にんじん、大根を入れて火が通るまで3分程煮込み、取り出す

5.同じ鍋にかつお菜を入れ、1分程茹でます。水を入れたボウルに入れて冷まし、水気を絞って5cm幅に切る

6.鍋に雑煮出汁の材料を入れてひと煮立ちさせ、鶏もも肉を入れて煮込む。さらに丸餅を入れて、柔らかくなったら火を止める

7.器に大根を底に敷き、丸餅と残りの具材を盛り付けて出汁をかける

関東の定番「しょうゆ出汁の鶏肉入り雑煮」(埼玉県)

 埼玉出身の母が毎年作ってくれた具だくさんのお雑煮。和風出汁にしょうゆ、塩、酒で味付けしたあっさりしたつゆに、鶏肉でコクと旨みをプラス。関東ならではのしょうゆ出汁のお雑煮は飽きが来ず、やっぱり一番美味しいと思っています。

 お餅のほかに大根、里芋など、具材もたっぷりで腹持ちのいいお雑煮です。にんじんを花型切りにするとお正月らしさが出ますよ。(ライター・池田実香)

材料(4人分)

・角餅……4個
・鶏もも肉……150g(一口大)
・大根……適量(5mm厚のイチョウ切り)
・にんじん……適量(花型切りまたは5mm厚のイチョウ切り)
・椎茸……2個
・里芋……3個(皮をむいて下茹でし、5mm輪切り)
・三つ葉……適量(5cm程度に切る)
・なると……適量(3mm厚に切る)
・水……800ml
・カツオだし……5g
・醤油……大さじ1/2
・塩……小さじ1
・酒……小さじ2

作り方

1.鍋に800mlの水とカツオだし、鶏肉、大根、にんじん、里芋を入れ、中火でアクを取りながら具に火が通るまで煮る

2.しょうゆ、塩、酒を加えて味を調える

32を煮ている間、切り餅をオーブントースターに入れて4、5分焼く

4.お椀に焼いた餅を入れ、煮汁を注ぎ、なると、三つ葉を飾る

餅も素材も丸い “円満”を願う「白みそ雑煮」(京都)

 筆者の実家がある京都では、白みそ仕立てのお雑煮が一般的。「角が立たずに円満に過ごせるように」と丸餅を使います。具材は金時人参、頭芋、祝大根で、具材も輪切りや丸のまま加えます。

 母は幼少期に京都の真ん中で暮らしていたので、八坂神社で焚かれた神火の「をけら火」を持ち帰って、祖父がその火でおくどさん(かまど)に火を点け、一年の無病息災を願ってお雑煮を作っていたそうです。私はその経験はないですが、我が家でも父が雑煮の味付けをしています。(ライター・今西絢美)

材料(4人分)

・丸餅……4個
・出汁(昆布とカツオ)……600ml
・西京味噌……200g
・金時人参(なければ、にんじん)……1/2本(イチョウ切り)
・頭芋(なければ里芋)……2個
・祝大根(なければ大根)……80g(イチョウ切り)
・糸がつお(なければ花かつお)……適量
・三つ葉……適量
・柚子の皮……適量

作り方

1.頭芋は亀甲型になるように皮をむき、5mmの厚さに切る

2.金時人参、祝大根、頭芋を米の研ぎ汁で茹でる

3.西京味噌を鍋に溶き、出汁を温めずに少量ずつ加えて溶かす

4.丸餅を加えて中火にかけ、湧いたら火を弱めて柔らかくなるまで煮る

5.餅が柔らかくなったら金時人参、祝大根、頭芋を加えて温める

6.器に盛り付け、糸がつおをのせれば完成! お好みで三つ葉、柚子の皮ものせる

白みそにあんこが絡み合う「あん餅のお雑煮」(香川県)

 母の実家である香川県のお雑煮は、関西と同じ「白みそ」仕立て。お餅は丸餅ですが、餅の中に粒あんが入った「あん餅」を使うのが特徴です。

 我が家のお雑煮は長年、関西定番のお雑煮を食べていたのですが、母がいつからか実家流のあん餅の雑煮を作り始めました。最初はあんこに違和感があったものの、何度か食べているうちに粒あんがないと物足りない……。最近では、あんこ餅の雑煮の方がスタンダードになっています。(ライター・けいたろう)

材料(4人前)

・にんじん(あれば金時人参)……1/2本(3mm輪切り)
・大根……1/4本(3mm輪切り)
・里芋……3個(皮を剥いて5mm輪切り)
・あん餅……4個

調味料
・水……600ml
・白みそ……200g
・みりん……大さじ3
・顆粒だし……小さじ1/2
・青のり……適量

作り方

1.お鍋でお湯を沸かして顆粒だしを加え、にんじん、大根、里芋を加えて煮る

2.野菜に火が通ったら白みそをとき入れ、餅を加えて15分ほど弱火で煮込む

3.餅が柔らかくなり、全体にとろみがついたら火を止める

4.器に盛りつけて、お好みで青のりをかける

魚介の旨みが染みでる「じゃこ天と鮭のお雑煮」(愛媛)

 愛媛・松山市の実家で毎年食べるお雑煮です。他の地域と違うのは、愛媛名物「じゃこ天」と鮭が入っていること。いりこ出汁が魚介の味を引き立て、あっさりとした味わいが後を引きます。

 小さな頃から鶏や野菜がごった煮になった千葉のお雑煮を食べてきた著者。初めて、愛媛の義母が作るお雑煮を食べた時はびっくりしました。でも、鮭の塩気とじゃこ天の旨みが出汁に染み出て、じわじわと旨い。ちなみに、鮭が入っているのは愛媛の定番ではなく、義母の創作だそうです。(編集者・まみくま)

材料(4人分)

・じゃこ天……2枚(お好みで)
・鮭……2切れ(1/3にカット)
・丸餅……4個(お好みで)
・紅かまぼこ……8枚(0.5〜1cm幅)
・白菜……1/8
・大根……お好みで
・椎茸……4個
・三つ葉……お好みで
・いりこ出汁……大さじ1(カツオ出汁でもOK)
・水……500ml
・しょうゆ……大さじ1.5
・みりん……大さじ1
・塩……少々

作り方

1.じゃこ天は縦か斜めに4等分に切り、野菜はお好みの大きさに切っておく

2.鍋に水を入れて沸騰させたらいりこ出汁を入れ、じゃこ天、鮭(お好みで焼いて入れる)、野菜を煮る

3.しょうゆ、みりん、塩で味付けにし、焼いた丸餅を入れて好みの硬さになったら出来上がり

4.かまぼこ、三つ葉を飾って召し上がれ

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