白米と梅干しだけ! 伊勢丹新宿店で超高級「日の丸弁当」を買ってみた

白米と梅干しだけ! 伊勢丹新宿店で超高級「日の丸弁当」を買ってみた

『米屋』の伊勢丹オリジナル「日の丸弁当」(648円) | 食楽web

 先日、伊勢丹新宿店B1の食品売り場を歩いていたら、思わず立ち止まってギョッとする商品を見つけました。それが『米屋(めしや)』という店の陳列ケースにあった「日の丸弁当」と「のり弁」です。

 伊勢丹の食品売り場といえば、名店揃いで、高級&美味しそうな惣菜がずらりと並び、まさに豪華絢爛。その中で、真っ白なご飯に梅干しだけの「日の丸弁当」や、真っ黒な「のり弁」のビジュアルは、むしろかなり目立っていました。天下の伊勢丹で日の丸弁当!? としばらく理解が追いつきませんでした。

右は「のり弁」(681円)

右は「のり弁」(681円)

 そして思わず、「こ、これは何ですか…?」と日の丸弁当を指差しつつ店員さんに聞いてみると、懇切丁寧に説明してくれました。

 店員さんいわく、日の丸弁当のお米は、あきたこまちともち米をブレンドして炊き上げたもので、そこに小田原の『十郎梅』をのせているとのこと。

「『十郎梅』は、梅干しに最も適した銘梅で、木の上で熟してから自然に落ちたものだけを使用しています。皮が薄くて果肉がたっぷりと厚いのが特徴で、その梅を塩分濃度18%に仕上げた梅干しなんですよ」(店員さん)

立派な木製のお弁当箱に入っています

立派な木製のお弁当箱に入っています

 一方の「のり弁」は、この店の名物・広島産の牡蠣を使用した出汁で炊いたお出汁ご飯が敷き詰められた一品。

「海苔の下には、おかか、椎茸の旨煮、奈良漬、そして日の丸弁当のものより塩分濃度が低い15%の梅干しが入っています」とのこと。なお、常時販売しているものの、かなり人気で、売り切れてしまうことも多い商品なんだそうです。意外です!

『米屋』は、広島に本店があり、地元の地御前牡蠣と、宮島沖合で収穫された穴子を使ったお弁当をメインに販売している

『米屋』は、広島に本店があり、地元の地御前牡蠣と、宮島沖合で収穫された穴子を使ったお弁当をメインに販売している

 筆者のふわっとした質問に、完璧な回答をしてくださった店員さんには感謝・感激ですが、どちらも値段は600円ちょっと。「おかずがほぼないのに、ちと高くないか?」と最初は思いましたが、丁寧な対応をしてくれた店員さんに惹かれて、両方とも買って食べてみたら、これが美味しいのなんの。素晴らしかったので、ご紹介しましょう。

日の丸弁当、のり弁を食べてみた

「日の丸弁当」はもともと戦時中に質素に暮らすために奨励された弁当。しかし、戦況悪化に伴い食糧難になると、むしろ銀シャリを沢山食べる贅沢な弁当とも言われたそうです

「日の丸弁当」はもともと戦時中に質素に暮らすために奨励された弁当。しかし、戦況悪化に伴い食糧難になると、むしろ銀シャリを沢山食べる贅沢な弁当とも言われたそうです

 さっそく2つを持ち帰って開けてみます。

「日の丸弁当」は、ごま塩が付属しており、蓋を開けると、中央に笹の葉が1枚、梅干しを守るようにして入っています。それをめくると、まごうことなき“ザ・日の丸弁当”。さすがに梅干しだけでは寂しいので、ごま塩を全体に振りかけてみました。

笹の葉をペロリとめくると高級梅干しが登場

笹の葉をペロリとめくると高級梅干しが登場

 食べてみると、店員さんの言葉どおり、適度にブレンドされたもち米のおかげで、ご飯がもっちり甘くて最高です。そして梅干しは、薄い皮を破ると、とろけるような梅肉があふれます。酸っぱくてほんのり甘く、そしてちゃんとしょっぱい。加えて、全体に気品も感じます。

添付のごま塩をパラリとかけましたが、梅干しだけで十分美味しい

添付のごま塩をパラリとかけましたが、梅干しだけで十分美味しい

 この梅干しの塩味だけでご飯がどんどん進みます。最初にごま塩をかけてしまったことを激しく後悔。噛めば噛むほどご飯の旨みが広がります。地球上のあらゆる食材を並べたとて、このご飯に合うおかずは、ひと粒の「十郎梅」をおいて他にない、と確信するほどピタリと合っているのです。

海の風味が香る「のり弁」は贅沢の極み

「のり弁」(681円)の蓋を開けたところ

「のり弁」(681円)の蓋を開けたところ

 続いて「のり弁」を開けてみると、一面に海苔が敷き詰められていて黒光りしています。その海苔をぺろんとめくってみると、大きな椎茸、ふっくらの梅干し、奈良漬がお目見え。ご飯にはたっぷりと鰹節がまぶしてあります。

海苔をめくったところ

海苔をめくったところ

 店員さんから聞いたように、ただの“おかかご飯”ではありません。牡蠣の旨みがお米一粒ひとつぶに染み込んでいて、ものすごく風味豊かです。海苔と一緒に食べると、磯の香りが顔の周りに充満してくるよう。

 日の丸弁当を頬張りつつ、のり弁をたまにつまむ、という、見る人が見れば度し難い食べ方をしてすら、目に見えない贅沢を非常に感じるのです。

 そういえば、『米屋』さんには、牡蠣や穴子を盛った豪華なお弁当もあり、店先では大いに惹かれました。その絢爛さから目を背け、シンプルこの上ないこの2品を選んだ結果、わかったのは、真の贅沢とは見た目とは関係ない、ということ。

 そんなわけで、新宿で伊勢丹に立ち寄ることがあれば、ぜひ『米屋(めしや)』の日の丸弁当、のり弁を試してみてください。シンプルなのに滋味深い味わいに、心癒されると思いますよ。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

米屋(めしや) 伊勢丹新宿店外観

店名:米屋(めしや) 伊勢丹新宿店

住:新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店 B1 旨の膳
TEL:03-6380-0640
営:10:00〜20:00 (伊勢丹新宿店に応じる)
休:伊勢丹新宿店に準ずる

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